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#ミリアニネタバレ感想 ミリアニの凄いと思ったところ

タイトル通り、個人的にミリアニの凄いと思ったところを書いていきます。


繰り返して強調

本作は繰り返しの演出が多く、その回で強調したいこと等がかなり伝わりやすかったです。
Pと未来がぶつかる度その距離は近くなり、静香父の言葉はプレッシャーとして積み重なり未来の言葉に救われる、昴・伊織・百合子で変わらない先輩後輩の考え方とその裏でのチーフPからPへの教えなど。
それは古い表現かもしれませんが、物語としてのストレートさを確かなものにしていると思いました。

伏線の張り方が丁寧

基本的に1話の中で問題発生と解決をしていますが、過去回からその問題の片鱗が示されています。
静香の家庭が厳しく父の言葉がプレッシャーとなる2話については、1話のオーディションのチラシを見つめる顔、オーディションに前向きではない様子、明かりの付いた部屋の未来と終始暗い部屋で佇む静香。
百合子が先輩として奮闘する3話は、2話で最終オーディションの話を聞き「先輩」としてを意識する。
桃子が厳しい言葉を言ってしまう4話は、2話でのオーディションの雑用に対する不満や「まだ終わらないの?」という声から、プロのアイドルとして何をすべきか彼女なりの考えが分かる。
上記のように、キャラクターの行動に対して予めの理由付けが前の話からされており、それがストーリー展開に沿ったものでとても丁寧だと思いました。
まだ回収されなかったり少し疑問に残る言動、行動や表情も残されているので、第2幕、第3幕の展開も楽しみです。

こだわりのあるアニメーション

動きについて代表的な茜を例に、彼女の機敏で縦横無尽な動きは3DCGの強みが十二分に生かされ、カメラの画角を意識したような入り方をしたりと多彩な表現で観ていて楽しかったです。
彼女だけでなく、衣装や髪の揺れ、広い空間を感じるライブ会場(特に「ガンバレ♪」の春香から未来へのズームアップ)、作画コストを気にしない登場人物たちの映り込みや39人ライブなど、3DCGだからできる動きやカメラワークはやはり良いものでした。
特に、オーディションで静香がアクシデントから崩れていくところは、演技や表情もさることながら、ダンスでもこのままでは失格になると思わせる動きがひしひしと伝わりました。

また表情についても、静香について座席を間違えた焦りと実技で失敗した焦りは明確に違いますし、未来たちと初めて対面する杏奈は少し目を逸らすなど、かなり細やかに描かれています。
他にも、態度の違いを指摘されつつ肩を組まれて困惑する百合子、環の虫取り提案に怪訝な顔の育、未来の想いを聞く前後の桃子、崩れる静香の背後で目配せする未来と翼など、ただの喜怒哀楽だけでない複雑な表情や話者を見つめるだけはない目線の移動がありました。
そんな表情付けは当たり前だと思われるかもしれませんが、これが細かに描かれていることにより、セリフ抜きで彼女たちがどう思ったかを端的に表すことができるため、登場人物が多いミリアニでは大切な演出だと思いました。

アイドルの紹介が丁寧

アイドルの登場や紹介についてはグラデーション的な見せ方が丁寧で良かったと思いました。

1話ではASと一部バックダンサー組が顔見せ程度であり、765プロの看板的存在とその後輩の存在が分かります。

2話ではオーディションが何度もあったことを静香が話し、実際に合格して既に仕事やレッスンを行うメンバーやオーディションを手伝うメンバーが登場します。
前話のメンバーは既に仕事をしている組で、他メンバーはオーディションの雑用をしており、オーディションが長期間であり、時期によっては出来る仕事に差があることも分かります。
オーディション組は緊迫感のある場面かつ後の劇場での一幕のため、メンバーは見た目や言動が派手すぎないが幅は広めに、後の話での行動を裏付けできる人物が含まれていたと思います。
雑用に疑問を持つプロ意識の高い桃子、事務仕事やPへの指摘も行えるこのみ、オーディションの話で先輩を意識する百合子。

3話では劇場の中でもインパクトが強めなアイドルが選ばれ、ミリオンライブ!の持つらしさをアピールしていたと思います。
アートなオブジェを作り英語交じりの喋り方のロコ、白馬の置物で現れ自らを姫と称するまつり、屋内でキャッチボールをする少し男の子っぽい言動の昴、勝手にグッズを作り動きもうるさい茜。
本人たちの喋り方もさることながら、ロコアートやグローブなどのアイテムも視覚的に分かりやすくインパクトが残るもので個性の豊かさが前面に出ていたと思いました。
ここでも、昴とキャッチボールをしてオーディション会場にもいた海美と前話でレッスンをしていた百合子と見知った顔が登場します。

4話では残りの未登場アイドルを含め、現ミリオンスターズが集まります。
各々が原っぱライブでやりたいこと=彼女らの特技や好きなことを述べる紹介は、話の流れにも沿っていて実に綺麗です。
また、初登場組も既に登場したアイドルと共に登場する場面が多く、未来たちは前話で行動を共にした百合子たちの4人組に相談し、その4人組が別のアイドルたちに話を伺い、茜も他アイドルに話を持ち込んだり企画が変な方向に行く様子を見て、このみ含む成人組はPと共に考え、リモート組は2話・3話でも登場した可奈・志保を交えて会話をしています。

またASもツアーで劇場から離れている設定ながら、オーディションを覗きに来たり、バックダンサー組と楽屋で会話をしたり、レッスン中にメールを受け取るメンバーに話しかけたりと随所に現れます。
オーディションでは未来たちのパフォーマンスに一番に拍手を送り、楽屋での伊織の一言は百合子が気付いたことと同じであり、765プロ全体としての繋がりを感じる描写もとても良かったです。

前話から登場しているアイドルは反復学習的に、新たに登場するアイドルは登場済みアイドルと関連付けることで覚えやすくなる工夫はあったのではないかと思います。
具体例として、このみは初登場時で免許証=成人であることを示し、その後の居酒屋の免許証の提示後に莉緒と風花が映り、後にPと原っぱライブについて現実的な話をすることで、このみだけでなく莉緒も風花も大人であることが分かります。

終わりに

好きな作品だからこそこうして分解してみるましたが、面白くて凄いと思える発見が沢山ありました。
今後の展開も楽しみです。

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