LV30(くるり)

TEAM ROCKを手にした当時、アルバムを通しでエンドレスリピートする他に、この曲をひたすらループさせることもよくありました。おそらく私にとってはこの曲の存在が、アルバムの中毒性と強くリンクしているのだと思います。

小中学生時代、私はよくゲームをしていたのですが(主にRPG−ドラクエもFFも4と5がとても好きです。また、ロマンシングサガシリーズもお気に入りでした。2も3も好きですが、やっぱり1かな。)、SFCからプレステへ時代やソフトが以降した後は、作りがシナリオよりも映像などフォーカスになっていったように感じ、どハマりする作品がありませんでした。(私はあくまでストーリー重視だったので。)
PS2はそもそも購入しなかったので、ソフトがPS2へ移行し始めると自然消滅的にゲームとはお別れ状態になり、数年は全く関わりもしませんでした。
それが、何故かちょうどTEAM ROCKを手にした頃、ちょうど友人がPS2とFF8を貸してくれると言ってきたので、「それじゃあまあ(別に無くても何も困ってないけど)」という感じで借り、プレイをし始めました。

元々わりとゲーマーだったので、やるとなれば中途半端にはできません。私には完璧なデータを作りたがる傾向があり、レベル上げはもちろん、FFの場合は「ぬすむ」で得るアイテムの収集など、苦行ばかりしています。本当はぐんぐん先に進みたいのに、この相手からしか得られないアイテムが手に入らない・・・となると、戦ってはまたダメだった、戦ってはまたダメだった、と、何度もリセットをする、延々とその繰り返しです。何のためにこんなことをしているんだろう、いい加減嫌になってきた・・・そんな風に思っても、やめられません。
その時は確か、ギルガメッシュから何かを盗もうとしていたか、そこでしか落とされる可能性のないアイテムを待っていたかで、何度も何度も何度もぐるぐるぐるぐるぐるぐる同じ場所で同じ戦いを繰り返し、リセット、リセット、リセット・・・

そんな中、同じように延々とリピートして聴いていたのがLV30でした。

ゲームのぐるぐる感と曲のぐるぐる感、自分の頭の中のぐるぐる感の相乗効果で最悪の気分に浸れました。笑
というのは、半分冗談で、半分本当です。

けだるく不穏な歌詞とサウンドのトリップ感。
歌詞として好きな部分は「教科書を失った ていうか捨てた」「高い空ながめたら 青すぎて青すぎて 血ヘドで染めた」の鋭さと、「レベル30飽きてきた」としながら「それでもクリアしなきゃ クリアにしなきゃ」&「セーブしますか しました心の中で」と言っているところの無意味さ、終盤の呪文のような「召喚するか・・・」の部分の不気味さ。
私もその頃色々なものを捨て、新しい暮らしをし始めていましたし、そのことにより基本的にずいぶん楽にはなったのですが、「青すぎて青すぎて・・・」のような気分になることもありました。また、そんな中、延々とアイテム獲得待ちで行うリセットループ、そのけだるさと無意味さが曲の世界観と見事にマッチしました。まさに「今何時だろう何時代だろう 眠れないんだろう」状態ですね。
サウンドとして好きな部分は、一定ペースで煽るような社長のベースと、間奏前に突然鳴り始める「ラドレファレドラ」、その後の不協旋律(?)。あと、「♪れべるさーん【じゅ】ーう」の部分の「ラララレー♭シー」の「♭シ」。

この曲は、好きな人はめちゃくちゃ好きになる曲だと思うのですが、先日、岸田日記に、クリフがLV30を気に入っていたということが書いてあったのを見て密かに興奮しました。さすがクリフ!

ちなみに、嫌になってやめたのか、友人から返してと言われたからなのか、理由は忘れましたが、FF8はそれ以上先に進むことなく、ソフトと共に本体も返してしまったので、それ以降、私はまたゲームと一切付き合いのない暮らしをしています。

そんな元ゲーマーな私が思うのは、岸田氏はこの曲をどのソフトを思い浮かべながら書いたのだろうということです。
「召喚」はFFだと思うし、「ドアを開ける」は初期のドラクエのイメージが強いです。(私はリアルタイムではプレイしていません)「回復」「全滅」は、どちらでもあり得るんですけどね。

何となく、私の中で岸田氏はFFよりドラクエのイメージが強いんですが・・・皆さんはどうですか?

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