きく「石松と七五郎」「閻魔堂の騙し討ち」二代目 廣澤虎造

吉川潮さんの「江戸っこだってねぇ-浪曲師広沢虎造一代」を読み、
浪曲をきいた。
清水次郎長伝の中でも森ノ石松の話ばかり。関東節。

大阪は、関西節となる。天王寺駅から歩いて十五分くらいだろうか、
永代供養なんかを扱っている一心寺近くへ足を運び、浪花節(なにわぶし)なんかをきいてみるが。

廣澤虎造の浪曲がいい。感情的になることを窘めらえる今の世で、
人情の世界がないからこそ、憧れるのでしょう。
感情的で、理不尽で、時に恩着せがましく、後先考えずに突っ走る。

実は、岡本文弥さんの新内節を探してたんですが、あまり動画にはあがってないんですね。江戸文化にお詳しい平岡正明さんは、浪曲と新内節は蜜月の関係にあるとかで、「浪曲的」と「新内的」という本を残された。
まだ、読んでねぇが。

様々な文化形態があるわけですから、なにも好き好んで浪曲なんかぁ、きかなくても、みにいかんでもねぇ。それでも、昭和三十年代までで、かろうじて日本文化の核が残っているとすれば、このあたりの語り芸なんじゃねぇんですかねぇ。