《キオスク》観劇記録

舞台キオスクを観劇した感想です。
以下、ネタバレを含みますのでご注意下さい。





コロナ禍の中でツラかったことは、林くんの舞台の観劇が全て無くなってしまったこと。
A.B.C-Zに関しては、舞台も映画もコンサートも行くことができました。私の本命はえびなわけなので十分すぎるくらい幸運だと分かっています。
でも、それでも悲しさや悔しさは消えませんでした。
初めて林くんを知ったのは、五関くん目当てで購入した『滝沢歌舞伎2018』のDVD。
歌もダンスも演技も上手くて、お顔がめちゃくちゃ可愛い。完全なる一目惚れでした(笑)
その後観劇した林くん主演のミュージカルで完全に虜になりました。
でもアイドルと言うよりも、“役者”林翔太のファンになったという感じです。
だから去年ふぉ~ゆ~の福ちゃんと共演した舞台も、主演ミュージカルもすごく楽しみにしていました。だけど観ることができなかった…。
なので、今回の「キオスク 」を観劇できて本当に幸せです。2年ぶりの林くん!!
登場した瞬間に嬉しさが込み上げて泣いてしまいそうになりました。



舞台のあらすじを簡単に。
場所はオーストリア。
自然に囲まれた田舎の街で母親と2人で暮らしていた青年フランツ。
様々な事情から母の知り合いがウィーンで営んでいるキオスクで働くことになります。
生まれ育った場所とはあまりにも違うウィーンという都会。
そこで新しい出会いが重なり、たくさんのことを学び、初めての恋もする。
フランツは悩み、もがきながらも成長していきます。
しかし、次第にナチスが台頭し始め、そんな激動の時代にフランツの人生は翻弄されていく…というストーリー。
主人公のフランツを林くんが演じています。



勉強が得意ではないので、時代背景など含めて作品を理解できるかな?と不安だったのですが、そんな心配なく一幕は肩肘張らずに観られる内容でした。
フランツの若さ故の悩みや葛藤にスポットライトが当たっている感じ。
とにかくフランツがキュート。
林くんのベビーフェイスと衣装が相まって、心の中で“可愛いー!!!”という叫びが止まりませんでした(笑)
二幕は一幕からガラリと雰囲気が変わり、一気に激動の時代の現実を突きつけられるような内容。
フランツはキオスクであのフロイトと出会い、2人は世代を超えた友人に。ユダヤ人であるフロイト。考えた末にフロイトは生まれ育った祖国を離れて、イギリスへ亡命します。
そして、フランツを預かってくれていたキオスクの店主は反逆罪に問われて警察に捕まり、そこで心臓発作で亡くなってしまいます。
時代がフランツと大切な人たちとの関係を引き裂いた。そんな別れを通して、フランツが描いた未来とは…。
というものを想像させて舞台の幕は降りました。


キャストさんは林くんを含めて8名。
その中で数名の役者さんが複数の役を演じ、舞台装置の移動など黒子も担っていました。
舞台装置が何もないシーンも多く、役者さんの演技力がないと成立しない舞台でした。
一番大きな装置はフランツが働くキオスクなのですが、これが物凄く素敵!!
魔女の宅急便のキキが働くパン屋さんを彷彿とさせるような感じでした。
実際、カウンターに林くんが突っ伏すシーンもあって、キキに見えてしまいました(笑)
すんごく可愛かった…。
なんだか海外旅行に行ったような感覚にもなりました。
ヨーロッパは街並みが素敵ですよね。
いつかオーストリアを訪れてみたい。



共演者の皆さん凄い方ばかりでしたが、林くんの演技が本当に素晴らしかった。
(好きなシーンがありすぎて纏まらないので、書くのは諦めます・笑)
私は今日フランツという一人の青年に出会いましたと言いたくなるような余韻が残っています。
舞台上で役としてしっかりと生きる林くん、いや、フランツが居ました。
林くんの演技は繊細で柔らかくて、取っ付きやすい。でもそこに確かな熱量があって、その熱を感じて心が震えます。
琴線に触れると言えばいいのかな。
日常では動くことはない心のある部分が物凄く揺さぶられて、心地良さの後にとてもとても大きな感動の波が押し寄せます。
感じた気持ちをうまく言葉にできなくてもどかしいです…。


今回の「キオスク」で、私はまた一段と林翔太という役者に惚れ込みました。
初めて見た時から別格だなと思っていたけれど、素晴らしい作品や共演者の方との出会いを通してどんどん素敵な役者さんになるなぁ。
これからもひっそりと(笑)応援していきたいと思います。
次は是非ミュージカルが観たい!!!



レポでも何でもなく、素晴らしい演劇体験の感想でした。