銭湯つきあい
数年前から、銭湯にハマっている。
ハマり出したのは、サウナ…いや、水風呂がきっかけだと思う。
若い頃は温泉は好きだったが銭湯はごくごくたまに訪れる程度であったし、
サウナも水風呂も、単なる苦行にすぎなかった。
夫が「水風呂が本当に気持ちいいから、冷たいのを我慢して…だまされたと思って一度ざぶんと入ってみて!」
と何度も何度も力説してくるので、それなら…と、意を決して入ってみたら…私も見事にハマった。
水風呂自体の魅力は、最初は「冷たい」という感覚だったのが、だんだん「包まれる」感覚に変わっていくことだ。
「つめたい!つめたい!」から、「…あれ…私今羊水の中に浮かんでるの…?」と、どこか懐かしい感覚に陥るのだ。
この感覚をどれだけ得られるかは
その日の自分の体調×身体の温まり具合×水風呂の温度や水質
の組み合わせ次第であり、満足度はその都度異なる。
水風呂の後は、必ず15分程度休憩をする。
露天スペースがあれば必ず外で休憩をする。
この外気浴がめちゃくちゃ気持ちいい。
思いっきり冷やされた後なのに身体中を血液が巡ってドクドクと脈打っている。冷たい外気に全身の皮膚をさらして撫でてもらう感覚は、自宅では中々味わえない。
良く言われる「ととのう」も、この瞬間に訪れる。
また、銭湯独特の交流も魅力だ。
常連の皆様の会話やべたべたしすぎない距離感が心地いい。
化粧もせず、オシャレにも気を使わず、裸の人間同士で過ごしていると
同じ人間なんだよなーと、服を着ている時よりもフラットに接することができるからなんじゃないかと思っている。
今はコロナで、「黙浴」のポスターが多く貼られるようになったが
早く常連同士の会話が楽しめる社交場に戻りますように…。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?