鐘楼とは、寺院のなかにある建築物のひとつで、仏教法具の釣鐘である梵鐘(ぼんしょう)を吊るすための施設。梵鐘を撞木(しゅもく)と言う棒状の物で撞くことで、除夜の鐘に代表されるような、ときを告げる音を鳴らす。鐘撞き堂、鐘楼堂とも呼ぶ。梵鐘を打ち鳴らすことは供養と考えられている。伽藍のなかで鐘楼をどの位置にするかは宗派によって異なり、寺院の敷地の入口である山門と一体化した鐘門もある。代表的な鐘楼は、国宝に指定されている奈良県の法隆寺鐘楼、法隆寺東院鐘楼、東大寺鐘楼など。愛知県の久国寺には芸術家の故・岡本太郎が制作した梵鐘もある。また、キリスト教の建物にも鐘楼があり、そこにはひとつか複数の鐘が吊るされ、同様の機能を果たしてきた。

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