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第5章:岡山移住までの道のりは長かった。

埼玉に帰っても岡山旅の興奮は冷めることなく、内定を取りやめて岡山に行く方法をひたすら考えていました。

まずは内定先の上司に話をしなくては...

「他にやりたい仕事が見つかり、内定を辞退したいです。」

この話をしに行った時にはすでに配属先も決まっていて、タイミングとしては最悪です。決断が遅くなり、本当に申し訳ない事をしてしまった、とこの事に関しては反省しています。

でもこの時話した上司、店舗の店長の対応がひどすぎて辞めて良かった、と心の底から思いました。

何度も確認されたのは
「この仕事が嫌になって辞めるのではなくて、これ以上にやりたい仕事が見つかった、という事だよね?場合によっては店長である私の責任になっちゃうからね。内定辞退って、どういう事か分かってる?まわりからどう思われるだろうね。」

こんな話がずっとです。店長である私は責任取りません。店長はこの内定辞退には一切関与していません。という確認をひたすらされていたような感じです。

正直話の半分以上は覚えていません。真剣に聞く必要は無いと思ったので適当に返事してスルーしてました。すみません。
「仕事内容とかではなく、あなたの態度と発言が原因のひとつです」と心の中で答えて何とか手続きは終わりました。


そして親にも。
娘がいきなり就職辞めて岡山行く、だなんて言い出したのできっと驚いたと思います。両親ともに大反対。

岡山に行ってゲストハウスで働くのも最初は正社員ではなく、アルバイトです。もちろんそれは私も分かっていて、それでも岡山に行きたかったのです。

新卒でありながら就職をしない、なんて一般的ではありません。とりあえず就職したら?新卒を捨ててまでやりたい事なの?何度も聞かれました。でもなぜかこの時の私の決意はとても固かったです。

どうしても親には理解して欲しかったので、なぜ岡山に行きたいのか、何がしたいのか、この先のプラン、などをパワポにまとめて両親の前でプレゼンをしました。

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それでも反対。心配なのはお金だ、と。「貯金もない状態で行って暮らせるのか。」「しばらくこっちでお金貯めてから行けばいい。」

...私は考えました。

大学卒業まであと3ヶ月ある。この期間でお金貯めよう。

週7でバイトをしまくりました。そして50万円近く貯めました。卒業旅行も行ったりしていたので我ながらよくやったと思います。
完全に賛成してもらった訳ではありませんでしたが、これが私の決意表明でした。

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後は大学へ報告。大学のゼミの先生に
「...就職を辞めて岡山のゲストハウスで働こうと思います」

「いいんじゃない?なつきに合ってると思うよ。」

予想外の答えでした。反対や心配する人が多かったのであっさりと受け入れられて逆にびっくりしました。

その後も学生を岡山に紹介してくれたり、ゼミ合宿のフィールドワークを岡山で開催してくれて講師役を任せてくれたり、最近でもゼミのオンライン授業に卒業生として呼んでくれたり。見捨てずにいてくれて本当にありがたいです。

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そしていよいよ岡山へ。

色んな部署を経験した方がいい、との事で
倉敷 有鄰庵のカフェやゲストハウスで働き、美観地区内にあるシェアハウスで暮らしていました。

その後は本命であった早島町に移住をし、ゲストハウスいぐさのスタッフとして働き始めました。


第二の就活として行った岡山旅から帰って来た後に「早島に行ってゲストハウスいぐさで働きたいです」といぐさのスタッフの皆さんにお願いをしたら「新卒は受け入れた事がなく、教育体制がないから...」という理由で実は一度断られています。

それでも諦めが付かず、認めてもらう為に「私が働き始めたらこんな事が出来ます」「こんな事を実現します」という決意表明を提出し、月1ペースで岡山に通い、話し合いを重ねました。

そしてやっと掴んだ岡山移住でもあったのです。

色んな出来事が同時進行だったので時系列が思い出せず、ぐちゃぐちゃですが、それくらい突っ走った大学4年の冬でした。

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