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2023年 きんようび通信selection

【きんようび通信No.631】/2023年1月20日
▲「こんなに上がってるで。びっくりしたわ」と、食卓に母親が出してきたのはガス・電気使用量の「お知らせ」1月の3年分。ほとんど変わらない量(むしろ減っている)なのに1万円以上の値上がり。「こんなんやってられへんで。国は何やってんねん」と激しく怒っていました
▲今年開催の広島サミットに向けて参加国を歴訪した岸田総理大臣。各国で約束したのは、軍事協力体制を強化することばかり。アメリカでは、「安保3文書・反撃能力」を褒められ嬉しそうな表情を見せていました。「アホちゃうん。もっとやることあるやろ」と、更に母親が叫びました
▲「#新しい戦前」が話題になっています。いつからを「戦前」と呼ぶのか議論のあるところですが、過去の戦争を振り返りその事実から考えてみることが大事だと思います。障害者は役に立たない存在として扱われ、その家族は肩身の狭い思いを強いられてきた歴史がありました
▲軍事費増額の財源を巡って、「国債発行派と増税派のせめぎ合いだ」と報道されています。しかしそこには「必要ない」との選択肢はなく、多様な意見を踏まえる姿勢ではありません。国の言うがままはまさに戦前と同じであり、歴史の教訓を踏まえない状況に恐ろしさを感じています
▲さて、1月16日は6年前に亡くなったともだちの誕生日でした(前日15日に亡くなりました)。今の世の中を見たら怒っていたのは間違いなく、できることを精一杯やろうとみんなに呼びかけていたと思います。声が聞きたくなって、グラスをもう一つテーブルに置いてみました

【きんようび通信No.635】/2023年2月17日
▲先日、母親の希望で「ラーゲリより愛を込めて」を観に行きました。平日の早い時間帯にも関わらずそれなりにお客さんがいて、年齢層も若い人たちが多かったです。「前に映画を見たのはいつやったか覚えてない」母親は、劇中歌に合わせて声が出るくらいのめり込んでいました
▲シベリア抑留された夫を待ったことのある地域の知り合いの話を聞いたことがあるそうです。「胸が締め付けられながら日々を過ごした気持ちは同じやったわ。戦争はほんまアカンな」と、帰ってから次女に熱心に語っていました。「本も読んでみたい」と、届くのを待っています
▲ユーチューブで、「敵基地攻撃能力(反撃能力)」に関わる衆院予算委員会での質疑を聞きました。これまで政府が示してきた説明との矛盾を問われ、論理的な破綻が明瞭なのに強弁する首相の姿がありました。「頭悪すぎやで」と、たまたま一緒に観ていた長男は呆れ顔でした
▲雑誌「世界」2月号掲載の元内閣法制局長官・阪田雅裕さんの「憲法九条の死」という文章を読みました。これまでの経緯を踏まえながらの的確な指摘、「9条が変わってしまった」ことを踏まえた主張をすべきとの提案にいろいろ考えさせられました。もっと学ぶ必要があることを実感しました
▲さて「あんまし出けへんけどやれることやるしかないわな」と母親、4月一斉地方選挙に向けて近所や知り合いに声をかけ始めました。「戦争アカン・無駄なもん買うな(軍備増強)・年金あげろ」が主な訴え。見習って、沢山の人に今の政治について語っていきたいと思います

【きんようび通信No.639】/2023年3月17日
▲先週の日曜日、自宅で弟家族と一緒に父親の七回忌を行いました。お寺さんにお経をあげてもらった後、お弁当を食べ近況の交換と思い出話しをしながらゆっくり過ごしました。「仲間に入れなくてさみしいやろけど、でもきっと喜んでいるで」と母親がしんみり言いました
▲生きていたら81歳。身体もしんどくなっていたでしょうが、毎日ひ孫のことを心配して「今度はいつくるんや。あれ買うといたろか」等と母親に言っていたはず。同時に、TVや新聞に向かって怒っていたと思います。不条理が許せないことと選挙の近いのがその理由です
▲晩年、近所のスーパー前で宣伝していた候補者に文句を言ったことがありました。驚いて聞き直すと、演説内容がどう考えても間違っていると感じたからとのこと。「気いつけや」と母親に言われ、「わかっている。でもなウソはアカン」といつになく興奮した姿を覚えています
▲来週23日に大阪府知事選挙が公示され、統一地方選挙戦がスタートします。最終的に何人立候補するかわかりませんが、もっとも注目される地域の一つ。争点は色々ありますが、重要だと考えているのは「カジノ問題/コロナ対策」。府民のいのちと暮らしを守る施策がどうしても必要です
▲さて東京では14日に桜の開花が発表され、大阪は22日と予想されています。季節が早くなり過ぎていることに心配も募りますが、暖かくなると身体も気持ちも心地よく過ごせます。3月の背中に追いつけぬまま新しい年度を迎えそうですが、何とかやっていこうと思います。まずは選挙ですね

【きんようび通信No.644】/2023年4月21日
~生活保護基準引き下げ違憲訴訟・大阪、控訴審判決を受けて~
▲報告集会の準備をしている時に「不当判決」第1報が届き、待機していた人たちに伝えました。落胆した空気が一気に広がり、落ち着けと自分に言い聞かせ報告会第一声をどう言うか頭を巡らせ続けました。弁護団や原告の発言を聞いている時、不思議と涙は出ませんでした
▲終わった後の交流会。感想の順番が回ってきて立ち上がった時は、込み上げてくる思いを言葉にすることが出来ませんでした。翌日はいつもと同じ時間に起床し、コンビニに行って新聞各紙を購入し内容をチェック。それ以外は、掃除をしたり好きな音楽のことを考えて過ごしました
▲しっくり来ない気分で参加した「今こそ生活保護をあたりまえの権利に・4・17院内集会」。悔しさを改めて感じながら、全国の仲間の皆さんに励まされました。今後の行動提起・三権分立のあり様を考える課題など刺激をたくさん受けました。それにしても厚労省担当者は不誠実でした
▲「だまってへんでこれからも」、悔しい気持ちに向き合いながら前を向いていくしかありません。同時に、そうできない人に心を寄せることを忘れないでいようと思います。最高裁逆転勝訴・大阪高裁で審理される近畿各府県の控訴審全て・全国の裁判勝利のため奮闘します
▲さて、ネモフィラという花をご存じですか。割引券をもらった母親のリクエストに応えて、連休初めに100万株の群生を見に行こうと計画しています。大阪まいしまシーサイドパークが会場で、隣りにはあの「夢洲」があります。国に認可されましたが、私はIR・カジノ計画に絶対反対です

【きんようび通信No.646】/2023年5月5日
▲最近は「らじる/ラジコ」を利用することが多く、社会状況を反映した特集と朝ドラ・こころ旅以外のTVはご無沙汰気味。昔の時代劇や気にいった番組以外ほとんどみない母親も、「おもしろない」とこぼしています。そんな中ですが、好きな番組の一つに「街角ピアノ」(NHK)があります
▲アップライトピアノにカメラや録音機器をセット。街角に置いて道行く人に自由に弾いてもらい、その後のインタビューを編集して放送するというもの。別に駅や空港バージョンがあります。音楽好き・鍵盤への憧れもありますが、演奏者の背景や思いが心に響き時々録画もしています
▲クリスマスの頃に、アベノハルカス地下1階エントランスに設定されていたことがありました。多くの人が足を止めて演奏を聴き、自分の都合に合わせて離れていました。音楽との関りは人それぞれですが、ふとした時間・生活の一場面で共有できることはいいなと感じました
▲ルールやマナーが守られず苦情が寄せられたため、ピアノの撤去を決めた自治体のことが報道されました。率直に残念な気持ちですが、いつか再開されることを願っています。「多様性が尊重され寛容な社会を実現することが大切ではないか」、そんな風にも考えてみたりしています
▲さて、障害児者・家族・支援者の置かれている実態から目を逸らさず粘り強く取材・発信を続ける朝日放送・西村美智子記者のインタビュー記事を読みました。その姿勢に励まさながら、報道機関のあり様について考えることができました。引き続きの活躍に期待しています

【きんようび通信No.652】/2023年6月16日
▲「大宮湯帖」と言う本を読みました。作者は「かわはたともね」さん。学生時代を過ごした広島県尾道市にある「大宮湯」に魅せられ、約4ヶ月通いその魅力をまとめた一冊。日々の様子が、風呂のお父さんや常連さんの声・作者撮影の写真や挿絵とともに紹介されています
▲昭和の初めに建てられた湯舟1つと洗い場のシンプルな作り。下駄箱・蛇口・番台等90年近い歴史を感じるもので、小学1年まで文化住宅に住んでいた時に通っていた銭湯を思い出しました。常連用風呂セット置き場がある等のレアな雰囲気、機会あれば訪ねてみたいと考えています
▲「おわりに」でも触れられていましたが、多くの人が人とのつながりを求めていることを感じました。自身と地域の高齢化に伴う不安な思いもあるでしょうが、支え合いながら生きていくことの大切さを肌身で感じているからではないかと。居場所のあることは誰にとっても大切だと思います
▲銭湯の楽しい思い出は、風呂上りに時々飲んだラムネ。ビー玉を何とか取り出せないか苦心しました。忘れらないことは、当時流行っていたシャンプーハットで頭を洗っていた時に急に脱げて父親に怒られたこと。「そんなことあったかな」と生きていたら苦笑いしているでしょう
▲さて先日、「戦争とバスタオル」(安田浩一:文/金井真紀:文、絵)を購入しました。湯けむりの先にある歴史の真実を紐解く・癒しの向こう側にある戦争の爪痕に焦点をあてるとし、幾つかの銭湯が紹介されています。心と身体を温めながら読んでみます。みなさんも是非どうぞ

【きんようび通信No.657】/2023年7月21日
▲18日、自宅最寄り駅で某政党・前国会議員の方が街頭宣伝している姿を見かけました。2025年4月~10月開催予定の大阪万博に触れ、「パビリオンのことでご心配をおかけしていますが開催できなければ大阪の経済は大変厳しくなります」と繰り返し訴えていました
▲開催まで2年を切ったのに海外パビリオン建設に関わる申請が1件も出ていない状況で、万博協会が代行して建てることが提案されています。「一体どんだけお金かけるつもりやねん」と大怒りの母親。取り返しのつかない前に中止したほうがいいと考えるのは、僕だけでないでしょう
▲後に続く予定のカジノも誘致に絡む様々な問題が指摘され、何一ついいことはありません。マスコミにはもっと突っ込んでも欲しいと思うのですがイマイチ。「数年前に書いた東京オリンピックに関する原稿をそのまま使えそう」(武田砂鉄)との指摘を踏まえた方がいいと思います
▲さて「水飲まなあかんで」「わかってるよ」は、朝の食卓での母親との会話。マイボトル(350ml)2回分を目安にしていて、何とか続けることが出来ています。同時に、「私の小さい頃はここまでの暑さはなかったで。地球がおかしくなっているな」とため息をついています
▲地球温暖化への対処は世界が協力し合うことが重要。一つ一つの国の政府が役割を果たすべきで、主権者は行動を監視する必要があります。中東3ヶ国歴訪で、「脱炭素化支援」の連携を深めることを目的にした岸田首相に100社以上企業関係者が同行したそうです。必要あるのでしょうか
 
【きんようび通信No.660】/2023年8月11日
▲夏の甲子園大会が始まりましたね。選手を初め応援団・関係者の健康が気がかりですが、初めて試合中のインターバル時間を設定するなどの対策が講じられています。高校球児だった長男は、あれやこれやと予想をして楽しんでいます。手に汗握る試合展開に期待しています
▲今の大阪では大阪桐蔭・履正社が強いですが、高校時代(83~85年)はPL学園全盛期。同世代(一つ下)のKKコンビ(桑田・清原)の活躍をすごいなと思ってずっと観ていました。今年の大会には清原氏の次男が出場するとのこと。親とは別にがんばって欲しいなと思います
▲その時期によく聴いていたのが、さだまさしの「甲子園」という歌。優勝チームは一度も負けないわけですが、敗れたチームも負けたのは一回だけという歌詞が印象的でした。叶わなかった夢の大きさと、でも一度だけで人生は終わらないとのメッセージを勝手に感じていました
▲誰かに夢や感動を与えることができるのは、プロ・アマ問わずスポーツのもっともいいところだと思います。今は女子サッカーW杯ですが、来月はラグビーW杯が開催されます。スポーツの利権がらみの話しの多さにうんざりもしますが、真に選手や観客が楽しめるようになることを期待しています
▲さてセブン・イレブンの名門サッカークラブ来日試合観戦チケット抽選キャンペーンで、車いす使用者の応募を拒んでいたことが明らかになりました。ツアー事務局が「排除・差別する事態を招いた」と非を認めましたが、有効な再発防止策は取られたでしょうか。検証が必要です

【きんようび通信No.663】/2023年9月1日
▲福島原発汚染水の海洋放出が始まった直後、中国が日本からの海産物輸入禁止措置を出しました。テレビでは、発信元・中国の抗議電話が公共施設等に連日殺到していることが報道されています。迷惑行為は止めるべきですが、被害に対して日本政府はどんな措置を取るのでしょうか
▲対立と分断を煽っても問題は解決せず、暴力を生みだすだけです。10年前、この時期に活動再開したサザンのヒット曲「ピースとハイライト」を思い出しました。「硬い拳を振り上げても心開かない」の通りで、政府は放出を中断し国内外にきちんとした説明と対応をすべきです
▲仕舞い込んでいたSAM(松崎博彦・進藤了彦・赤木一考・坂庭省吾)のCDが出てきました。「一本の樹」が一番のお気に入りですが、現在の状況から「戦争を知らない子どもたち’83」が心に響きます。改めて、加害者であり被害者である歴史に向き合う必要を感じています
▲さて、今日から9月。陽の沈むのが早くなり秋の気配を感じますが、まだまだ厳しい暑さが続きそう。プレバト好きの母親は、「季語が季語で無くなってしまうかも」と心配顔。気象庁の検討会が、この夏(6~8月)の平均気温が1898年以降で最も高くなる見込みを発表しました
▲今年も残り4ヶ月、年末まで様々な取り組みが予定されています。どれも大事な中身であり、一つひとつ粘り強く積み上げていこうと考えています。困難も色々とありますが、憧れの人の言葉をより所に前を向いて。「自分の好きを大切に、自分の好きを信じて、自分と周りを幸せに」

【きんようび通信No.670】/2023年10月20日
▲「自分の生活にもこんなに結びついているのかということも驚きだった」など、嬉しい感想がたくさん届きました。14日の<平和のレシピを考えるPART1「戦争と福祉~憲法から考える~」>は、オンライン・会場合わせて80名が参加。あっと言う間の2時間でした
▲福祉現場で働く若手職員を中心とした取組み。テーマ設定や案内の作成など、時間をかけて話し合い伝えたいメッセージを込めました。当日の役割や会場設定も分担して、みんなで準備。司会を担った人は緊張した面持ちでしたが、しっかり言葉をつないで進めることができました
▲講演は学習院大学法科大学院教授・青井未帆先生(憲法学)。「憲法」への向き合い方や今の状況について、日頃接している学生の意識やわかりやすい事例を多数取り入れながら優しい口調で展開。企画の主旨を十分に理解していただいた内容で、私たちの今後にも期待を寄せてくれました
▲ガザ地区での戦闘で、何千もの人が亡くなっています。中国の軍事的脅威を理由に、南西諸島で新たな日米共同施設の整備が進められようとしています。嘘や誤魔化しの政治に司法が適切な判断を避けることも多い。目の前で起こる事実を、憲法に基づき捉える大事さを確認しました
▲さて新しく始まった「ブギウギ」、音楽ネタだけに「らんまん」より力が入って観ています。今後が楽しみですが、梅吉(柳葉敏郎)の「やめたらそこで終わりや。続けるんが一番難しいねん」とのセリフが心に留まりました。PART2・3とつなげていく為に力を尽くそうと思います
 
【きんようび通信No.671】/2023年10月27日
*映画「月」を観て感じたこと
▲原作を読んでいないのですが、やまゆり園事件で報道された状況を出来るだけ再現した設定だったと思います。地裁段階で裁判が終わった今、犯人が何を考えていたか等たどり着けない事実が多くあります。製作者はもどかしさを感じていたのではないかと考えたりしました
▲すごい衝撃の連続でした。あえて感想を一言で言うとするなら、優生思想・内なる差別に対するストレートな投げかけだったと思います。障害福祉に身を置いて30年以上ですが、初めて障害のある人に接した時のこと・入所施設に勤務していた時に感じていたことなどを思い出しました
▲入所施設がどう描かれるかが観た動機の一つ。セットは一昔前でした。立地等から「閉鎖的/虐待が多い」との報道もありますが、パンフレットでは人権保障の取組みをフォローしていました。きちんと伝わるかは少し心配。根本に安心して暮らせる施設・職員不足の実態があります
▲一人ひとりが問われているのと同時に障害者差別が生み出される根源には、日本の社会保障制度の貧しさをはじめ憲法の保障する諸権利を国民に行き渡らせる国家的努力を怠ってきたことがあります。とりわけ障害者への対応が、不十分なまま放置されてきたことを改めて感じました
▲宮沢りえ・二階堂ふみ等の出演した俳優のみなさん。難しい表現を迫られたと思いますが、胸に突きささる迫真の演技を見せてくれました。出演後のコメントや感想も胸を打つものでした。多くの人に観てもらい話し合うことができたら、社会のあり様を変える一歩になるかも知れません

【きんようび通信No.672】/2023年11月3日
▲突然のお知らせですが、「“次期”介護保険改悪と障害者65歳問題」(日本機関紙出版センター/本体価格:900円)という本を執筆しました。本を書くのは3回目、今までで一番長い文章となりました。書店発売は11月15日、ぜひ手にとってもらえたら嬉しいです
▲内容は、7月12日にあった大阪社保協介護保険対策委員会主催学習会で話した中身に加筆・修正したものです。「何が問題なのか」を知ってもらおうと、障害当事者・関係者だけでなく、一般の方・特に介護保険に携わる方を意識してわかりやすい構成に心がけたつもりです
▲自治体による取り扱いの違いが大きく、取り上げた事例がよくわからないという場合も多いと思います。巻末に、不明な点があれば気軽に問い合わせて欲しいとのメッセージを添えました。国・自治体に向けた運動の力になれば嬉しいし、併せて感想等を送ってもらえたらと思います
▲「人間として生きる権利を認められて嬉しかった」。65歳問題を初めて司法に訴えた浅田達雄さんの笑顔をよく覚えています。最高裁で闘うことになった天海訴訟・天海正克さん、画面越しでしたが元気そうな姿を見れました。今後もこの問題に取り組んでいこうと考えています
▲さて、みなさんに協力を呼びかけていた「障害のあるひとり親の児童扶養手当併給調整違憲訴訟」、10月26日控訴棄却の判決が出されました。地裁と違って判決理由についての説明が行われましたが、どのような理屈を並べても原告の実態や願いに心を寄せない判断はありえないと強く思いました
※〝次期〟介護保険改悪と障害者65歳問題』
・編著者:大阪社保協介護保険対策委員会/編、日下部雅喜・雨田信幸/著
・判型/頁数 A5判ブックレット/80頁/本体価格:900円

【きんようび通信No.673】/2023年11月10日
※10月28日~30日、宮古島・沖縄平和ツアーに参加しました。多くの学びがありましたが、今週の通信ではその一部を紹介します。
▲5回以上訪問している沖縄ですが、宮古島に行ったのは今回初めてでした。自衛隊配備・強化が進んでいるのは報道等で知っていましたが、すぐ目の前に戦争がある・起こる状態に驚きました。「多くが秘密裏に進められ住民への説明がない」、戦時中と同じ状況が進行しています
▲宮古島に飛行場が3か所設置されていたこともあり、沖縄戦では十・十空襲等で大きな被害を受けています。日本兵は約3万人いましたが対応できるはずもなく、飢えとマラリアで多くの人が犠牲に。慰安所は16ヶ所、戦後・その歴史を消し去る動きを止める闘いがありました
▲アメリカの戦略に組み込まれ、自国民のいのちと暮しを守ろうとしない政府に改めて強い憤りを感じます。保良訓練場前で反対行動を続けている下地さんの言葉が心に強く響きました。「(宮古島は)無人島ではない。わたしたちはここにいる。人権の問題として訴えている」と
▲ハンセン病療養所・宮古南静園、元入所者で裁判原告として闘った方の言葉も心に突き刺さりました。「偏見と差別を無くす闘いのことを毎日考えている。まだまだある」。優生思想・内なる差別についてもっと向き合い深く考えないといけないのではないか、自分自身に問いかけました
▲沖縄本島では、沖縄戦・米軍基地について凝縮して学びました。「オール沖縄(普天間基地閉鎖・辺野古埋立反対・オスプレイ配備反対)では対応できない事態が進む中、新たな組織づくりが始まっている」との話を聞きました。憲法をしっかり学び沖縄に連帯し運動していこうと思います
追記…
沖縄本島では「ネーネーズ」のライブを楽しみました。古い民謡からスピッツまで幅広く楽しめるセットリスト。メンバーが代わっても、あれだけ声の響きを合わせられる音楽ユニットはそうないと思います。「おしえてよ亀次郎」がとてもよかったです。

【きんようび通信No.674】/2023年11月17日
*12日に開催した泉州フォーラム学習会には、オンライン・対面合わせて50名の参加がありました(第一部・講演「総括所見を踏まえたDPI行動計画」/DPI事務局長佐藤聡氏、第2部・シンポジウム「泉州に暮らす私たちの意見」)。その時の様子をダイジェストで紹介します
▲重度訪問介護を利用する車イスユーザーAさんは、1月に出産し子育て真っ最中。出産までに不安だったことや、家族3人での暮らし・関わりのなかった人たちとの出会いや気づきについて語ってくれました。おむつ交換ルームの改善(出入口・空間を広く・ベットの高さ)を指摘しました
▲自立生活を始めて10年目のBさんは、始めた頃にはなかった介助者不足で生活を維持する大変さを話してくれました。必要な時間帯に介助が受けられないことや、体調不良で一時的に時間を増やす必要があるのに申請しても認められない実態も。自治体対応に憤りを感じました
▲聴覚障害のCさんは、地域の方と昨年事業所を開設。当事者4人が準備から携わり打ち合わせ会議に公的手話通訳者が派遣されていましたが、開設した途端に打ち切りになりました。「UDトークを代替としてはどうか」と、手話の必要性を理解しない担当者の提案に驚きました
▲知的重度の子どもがいるDさんからは、家族介護の実態・厳しさを伝えるメッセージ。現在入所施設のショートステイを利用し本人も家族も安定していますが、いつまで続くか・待機者も多く将来への不安も。代読したEさんは、「老老老障介護」(3人の要介護者がいる)状態です
▲内容の深い2時間半となりました。互いの声を聞き合う中、地域だけでなく施策全体の課題を考えるきっかけになりました。佐藤さんも強調されたように、障害のある方の権利保障を具体的に進める力となる総括所見にしていくために、引き続き皆さんと力を合わせていこうと思います

【きんようび通信No.676】/2023年12月1日
▲先月24日の夕方、悪寒が少しあって風邪の前兆を感じていました。25日・翌日から出張だったこともあり、念のためかかりつけ医でインフルエンザと併せて検査を受けたら初めてのコロナ陽性との結果。「療養期間5日間、自宅で大人しく過ごして下さい」と言われました
▲漢方薬・解熱剤・トローチ・うがい薬の処方。急いで自宅に戻り、部屋に籠って26日以降の調整を進めることに。アドバイスや「神様がくれた休みやと思って」など優しい言葉かけが心に染みました。高熱というほどに体温は上がらず、のど痛と咳・痰の絡みが多くありました
▲第57回障全協全国集会・各省交渉、断念しました。30日の生活保護基準引き下げ違憲訴訟・名古屋高裁判決の立会い、翌日の緊急集会参加をあきらめました。陽性とわかった日にあった「古謝美佐子」ライブ、次回は必ず行こうと誓いました。14年振りのCD、ヘビロテ中です
▲5類以降の支援策が無いのは理解していましたが、81歳母と同居なので大阪市保健所に相談しました。丁寧に聞いてくれましたが、結局は自己判断になるとのこと。それでもすぐ応対してくれたのは、感染拡大期の大阪市保健行政が如何に異常状態であったかを改めて感じさせました
▲さて、29日に57歳となりました。とんだ記念日となりましたが、「あとはきっといいことが続くはず」と思って師走の予定を見たら真っ赤かな状態でした。「動くこと・活動すること・他人とともに社会を作ることは楽しいことです」(小熊英二)、健康に気をつけて引き続き奮闘します
※昨日の名古屋控訴審判決、逆転勝訴となりました。「司法は生きていた」、ほんとうに嬉しいです

きんようび通信No.679】/2023年12月22日
~今年の音楽ライフの振り返り~
▲今年の後半、イスラエル・ガザ地区が戦争状態になりました。連日報道される映像を観ると胸が苦しくなります。ウクライナの状況も解決に向けた動きが見えません。戦争反対を求める声は世界各国に広がり、日本では<URC銘曲集-1「戦争と平和」>が発売されました
▲ジャニー喜多川氏による性加害の実態が大きく取り上げられました。新事務所と政治には、被害回復と真摯な対応が求められます。そんな中飛び出したのが、松尾潔氏のスマイルカンパニー契約解除問題。山下達郎氏の事実から目を背けファンを切り捨てるコメントには驚きました
▲高橋幸宏・鮎川誠・坂本龍一さんなど、今年も多くのアーチストが旅立ってしまいました。いずれ誰にも訪れることですが寂しさは拭えず、追悼番組やCDを聴いて思い返す時間が多かった今年です。ビートルズの新曲が40年を経てAIによって作られました。ちょっと複雑な気持ちです
▲感染対策を意識しながら、今年も出来るだけライブに足を運びました。初めてのコロナ感染で、古謝美佐子とルナサを聴き逃したのが本当に悔しい。自分のステージは、過去最高の年9回。ブッキング形式が多く、他の方に大いに刺激をもらいました。ぼちぼち続けて行こうと思います
▲さて、戦争への足音が近づいてきている日本社会。特に南西諸島から目を逸らさず、声をあげることを様々な場所でおこなうことが求められています。仲間を信頼し、粘り強く力を合わせることが大事ですね。来年も素敵な音楽と出会って、自分の好きを大切に歩んでいこうと思います

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