みんなを見てるイトー・ムセンシティ部とファンの関係性
BiSがワンマンライブシリーズ『KiLL YOur WiNTerxxx』を開催してた去年の11月頃、ライブを観た人たちの「目が合った気がする」というツイートを見たネオちゃんが「それ、目合ってますよーーー!!」ってツイートをしてくれました。オタクからすると目が合ったって確信はなかなかもてないから、メンバーがそう言ってくれるのはすごくうれしかったんですよ。アイドルってホントに見てくれてるんだね。
今年の1~2月にかけて回ったツアー『KiLLiNG IDOLS TOUR』の時は、ライブを観た研究員たちが「モンちゃんと目が合った」とびっくりしてました。初めてコンタクトをつけて客席がよく見えるようになったらしいです。以前はお客さんの顔を見ると緊張するからって「絶対に目が合わない高さを見る」とまで言ってたあのモンちゃんがですよ!
BiSはもう1年以上特典会をしてないしライブはもちろん発声禁止なので、4人の声を聞くことはできても会話はできない状況が続いています。そんななかで、マスク越しでも感情を共有できるアイコンタクトが、ライブ中の大切なコミュニケーションになりました。数秒でも目が合うだけでも気持ちが伝わることがあるから、メンバーも意識して見てくれてるようになったみたいです。うれしいよね。
いまでこそそんなコミュニケーションが増えてきたけど、ティ部ちゃんはずっと前から研究員をよく見てくれてる人でした。ライブ中に限らず人のことをいつも見ているし、たくさん考えてくれてる。それをオタクから求めるなんてできないけど、きっと見てくれてるだろうなと思わせてくれるところがとても好きです。
オタクの感情を受け止めてくれる表情
ティ部ちゃんはデビューしたての頃、歌もダンスも自分が一番できてないかもって話してました。でもめっちゃ笑顔でこっち見てるから、余裕ありそうだなって感じてたんですよね。パフォーマンスをがんばりながらフロアに笑顔向けるのは集中力が必要だっただろうけど、会場にいる人たちを見る意識は一番強かったと思います。
ティ部ちゃんの表情って、なんかこう、語りかけてくれてる感じなんですよ。明るい曲で、歌わないパートで踊ってる時とか特に。自粛期間明け一発目のライブで目が合ってると思えた瞬間があって、その時はものすごい笑顔で「やっとライブで会えたねー!!うれしいね!!」って言ってくれてるように見えました。あの瞬間の感動は忘れられないです。
そう言ってたというより、こちらの感情を受け止めて、私も同じだよって返してくれてるような表情なんです。「やっとライブで会えてうれしい」っていう僕の気持ちを鏡みたいに映し出してくれたというか。気持ちをわかってくれる人だって感じさせてくれる表情が魅力的だなと思います。まぁ実際うれしそうな顔だったけどな!!
いいねを大胆にも放棄
ライブ中に観客の顔を見ることもその時の笑顔が素敵なことも、アイドルのパフォーマンスとしては珍しいものではないと思います。でもなんか、twitterの使い方とかメディア出演時の情報発信のしかたを見てるとわかってくれてるはずだって信頼感が湧いてきて、ライブ中の笑顔が特別なものに見えてくるんですよね。
twitter上でのティ部ちゃんは、ほとんどいいねをしないスタイルです。オタクってアイドルさんからいいねもらうだけでうれしくなったり会いに行きたくなったりする生き物じゃないですか。そうじゃない人もいるけど!少なくとも見てくれたってわかるから、推しのことをもっと好きになったり、興味を持つきっかけになってそのままファンを獲得できたりもします。
なのにフォロワーを増やさないと顔出しできなかった頃からそれを貫いてるところに強い意志を感じます。ツイ廃気質の人が(推測です)いいねの有用性も知っててこの決断するのはめちゃくちゃ思い切ってるよね。
いいねがないから生まれる「見られてる感」
いいねしないことが見られてる感にどうつながるかを説明しようと思いますが、完全に体感の話だから個人差あることを先にお断りしておきますね。
まず、アイドルさんがいいねしてくれたツイートは見てもらえたってわかりますよね。いいねがついてないツイートはどうかというと、全部見たうえでいいねしてないのかもしれないし、ちょっと見てたり、全く見てなかったりするかもしれない。どれも否定できません。
ティ部ちゃんの場合、いいねしない=見てないという式が成り立つのかというとこれは否定できます。時々ファンのリプを受けてツイートしたり、ファンが撮った写真使ってくれたりとtwitter上でアクションを起こすことがあるので見てくれてるのは確実です。つまりですよ。いいねしなくても見てるって思うとほら、全部見られてるような気がしてきませんか?(体感です)
いいねしてくれるとうれしいとか、してくれないと悲しいとかそういう小さい話に見えてくるけどそうじゃありません。僕がティ部ちゃんに対してすごいなと思うのは、いいねに頼らない関係性を作ったことです。いいねをされたことはないけど見てくれてる意識があるから、(実際見られてなかったとしても)ライブ中に自分の気持ちをわかってくれたと感じられたんだと思います。
あと、いいねしないスタイルって副産物もあるような気がしてて。たぶんだけど、読むことに専念できるんですよね。服を選ぶ行程を日常から省くとその分だけ思考がクリアになるみたいな感じで、ハートのとこを押す動作がないから意識が逸れることなく、じっくり読んでくれてるような気がします。(想像です)
ラジオでのさりげない一言
ティ部ちゃんへの信頼感の源はもう一つあって、それはデビュー当時からラジオで曲紹介する前に「〇〇な曲です」っておすすめポイントを付け加えてたところです。すぐにメンバー全員がやるようになっていったんだけど、ティ部ちゃんは最初の頃からできる限り一言添えるようにしてたと記憶してます。
ちょっと前まで素人だった子が、どんなリスナーがいて、その人たちに自分たちの曲を届けるにはどうするのがいいかっていう想像力を働かせてることが、当時かなりうれしかったんですよ。ライブでは観客を、twitterではフォロワーを、ラジオではリスナーを意識するってことが本当に自然にできてた人だと思います。お客さんとどういう関係を作るかってところにこだわりをもって接してくれてるところが本当に好きです。
「こうしてくれたことがうれしい」みたいなことを書いてきましたが、これからもずっとそうして欲しいとか、もっとこうして欲しいとか求めるようなことはひとっつもありません!これからもいい曲を届けてくれて、楽しいライブを見せてくれることがすべてで、それ以上に与えてもらえてるものは贅沢すぎるプレゼントでしかないです。だからこそ、いつもみんなを見てくれてて、たくさんの喜びを届けてくれるティ部ちゃんにはありがとうって伝えていきたいなと思います。
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