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JR東日本E233系0番台グリーン車(サロE232-33〜36+サロE233-33〜36) J-TREC横浜事業所出場 2024年5月28日

・急ピッチで増え続ける中央快速線グリーン車

5月28日未明、中央快速線用E233系グリーン車がJ-TREC横浜事業所を出場しました。

4月23日以来約1ヶ月振りの出場となり、前回同様4編成計8両での出場となりました。
※前回の出場は以下のリンクからご覧いただけます。


・出場時のようす

出発前
この日は隣を走る京急線が大幅遅延した影響で大幅に遅れての出場となった
今出場は黄色が先頭

・甲種輸送

池子(神武寺)~新鶴見信号場間はDD200形4号機が充当
今回は機関車次位の車両に輸送票が貼り付け
前4両の側面
先代のクハ415‐1901を受け継いだ両開きドアの2階建て車両
車番
横須賀線との並び
外国の貨物を連想させる大型輸送
試運転後は再び他の車両センターへ疎開される可能性が高い


・Y_TREport 中央快速線グリーン車と同日に行われたとある車両の搬出(前編)

実は、今回出場したグリーン車の前にとある車両が搬出の為に出場しました。

時は遡り2023年12月。

これも横須賀・総武快速線用グリーン車出場後、深夜の金沢八景にとある車両がJ-TREC横浜事業所へ入場しました。

・都営浅草線用5500形入場

2023年12月、都営5500形がJ-TREC横浜事業所に入場しました。
※この模様は以下のリンクからご覧いただけます

この車両は同年6月に発生した馬込検修場構内で発生した脱線事故の被災車両であり、押上方4両(5号車〜8号車)が自局での修理が不可能となり、2回に分けて4両がJ-TREC横浜事業所へ入場しました。

・入場から廃車への選択

入場後暫く動きがないまま月日が経過した2024年4月、東京都から被災車両4両が廃車になることが公開され、処分に伴う公開入札が行われ無事に解体業者が決まりました。

・鉄道車両が処分対象になる場面

鉄道車両は様々な理由により処分されることがあります。
さて、どの様な場面が処分対象となるのか簡単にご紹介します。

1.用途終了に伴う処分

1番簡単なのは用途終了に伴う処分。

車両更新等により用途が終了した車両は他の鉄道事業者の譲渡等がない限り処分されます。

これは、老朽化による場合や施策の変更に伴い余剰となった場合が多く、耐用年数を超えている車両や減価償却が終了したが多く当てはまります。

2.事故等に伴う修理不能に伴う処分

こちらは用途終了に伴う処分ではなく、不良の事故等により被災した車両の修理が困難になった為の処分です。

修理が困難な場面というのは場面により異なりますが、例えば車両が事故により大破した場合、第三者から見ても処分対象となるのは容易かと思われます。

その他にも破損すると致命的な場面になる箇所があり、それは「台枠」です。

台枠とは、車体の従来を支える部分であり、普段乗車する際に床が敷いてある下が台枠です。

台枠は鉄道車両に背骨となる部分であり、どんなに他の機器が新品でも台枠に異常があると車体を支える強度に歪みが生じ、十分に車体を支えることが困難になり線路上を走れなくなります。

したがって、事故が発生した場合、どんなに軽微な事故でも台枠に異常が生じてしまうと線路上を走ることが出来なくなり、修理も困難な為そのまま処分対象となります。

・遂に始まった処分に向けた搬出

解体業者も無事に決まり、遂に搬出に向けた動きが始まり今出場前に1回目の搬出が実施されました。

・被災車両の搬出(1日目)

5月27日深夜、被災車両の1回目の搬出が行われました。

今回の搬出は丸池海運(株)が担当
新型のトラックも今回が初登場

この日は先頭車の8号車と中間車の5号車が搬出されました。

連結器はカバーが施されているが、真ん中の扉以外は開いた状態で輸送される
入場時と異なり先頭車両の前面部はブルーシートが掛けられた

・様々な機器が抜かれてた状態での搬出

今回の搬出で特筆されるのが、車内の座席・床下機器等の多くの搭載品が抜かれた状態での搬出となりました。

事前に床下機器が抜けられ歯抜け状態となる
電気連結器も電気部分が撤去された
行先方向幕も機械ごと抜かれ
運転室内の機器もドアスイッチを含め多くの機会が取り除かれている
座席も撤去されているが、つり革は全て残されていた
中間車も多くの床下機器が抜かれていた
床下機器同様、屋根上の機器も事前に撤去され、ブルーシートが掛けられてる
IRアンテナは用途廃止の為このタイミングで処分されるが、SRアンテナは事前撤去済み

通常用途終了となった車両は、ほぼ全ての搭載品が処分対象となる為に搬出時は車体や搭載品がそのままの状態(※トレーラーによっては予め輪切りにした状態)での搬出が多く、様々な機器が抜かれている状態で車両メーカーから搬出されるのは少し異例となります。

昨年度までこの線路を走っていた都営浅草線の車両は、踏切を縦に横断する形でこの場所を去る
信号が変わり、処分場までの片道切符が始まる

この抜かれた機器類はどこへ行くのか?
処分するなら搭載された状態で処分された方が効率的。

次回更新はこの機器類達がどうなるか考察してみます。

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