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「優しさという生きものになりきった時・・・」

Sep 18, 2005(楽天blogより)

「優しさという生きものになりきった時・・・」

「やすらぎの動き」と名前のついている体操があります。
かつては、「ふんわり・べったり」と呼ばれていました。
お相撲さんの言うところの開脚姿勢の股割りです。

野口体操の「やすらぎの動き」
「ふんわり・べったり」の呼び方は、
この体操に向かう姿勢を言い得ています。

力の入っていないふんわりしたからだで、しかし総ての重さは地球に預けきっている。
そうやって重さに任せていると、やがてからだがやすらかになってくるからです。

この動きが窮屈で不得意な人も沢山います。
その一人だったTさんは日曜クラスの男性です。


「僕はこの動きが大嫌いで早くこの時間が過ぎてほしかった。
ある時、一緒に暮らしていた女性が「やすらぎの動き」を
しているのを見てショックを受けました。
野口体操も脚の開きも僕より少ない彼女が、優しい顔で、
優しいからだで、気持ち良さそうにやっていました。
それを見て〜僕は野口体操をやっていなかった
…と気づきました。
それからです、からだへの向かい方が変わったのは」


この話を聞いていたメンバーの一人一人がハッとしました。
イライラしてはいなかったか、力ずくで強引ではなかったか、
自分のからだが嫌いではなかったか…


「優しさという生きものになりきった時、
 その動きは易しくなり、
 その時の感じはやすらかで
 やすまり、いやされる」
            野口 三千三

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