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NAGOYA REBOOT 〜JCフェスティバル〜 日本のコロナ禍を名古屋が打ち破る!

2019年12月に中国の武漢市で最初の感染者が報告されてから、わずか数カ月で世界的なパンデミックを引き起こした新型コロナウイルス感染症。武漢から一年半が経過し、最近になってようやく、アメリカのマスク着用義務の解除、イギリスで行われたサッカー欧州選手権の観客規制なしなど、明るいニュースもみられるようになったが、日本におけるコロナ禍は出口が見えているとは言えないのが現状だ。
そんななか、大都市で感染者数抑制を継続している名古屋が動き出した。仕掛けたのはJCI名古屋である。

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今年、「名古屋再始動」を掲げるJCI名古屋は自らが主催となり、7月11日に「NAGOYA REBOOT 〜JCフェスティバル〜」をヒサヤオオドオリパークで開催した。後援には名古屋市、協力にはテレビ愛知やチームラボが名を連ね、ひさかたぶりの大イベントで、名古屋の街に多くの笑顔が戻った。

 ヒサヤオオドオリパークで展開された「名古屋の魅力発信ブース」には、徹底した感染症予防対策をとった多くキッチンカーが出店し、地元アーティストによる生演奏が響き、アウトドアユーチューバーFUKU氏によるデモンストレーション、子どもも参加できるフィンランドの伝統スポーツ・モルックの体験会なども行われ、イベントは昼間から盛り上がりを見せた。

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しかし本当のクライマックスは夜だった。
まず、夕方になると、名古屋のランドマークであるMIRAI TOWERにスマートフォンを向ける参加者が増え始めた。その理由は、チームラボと名古屋テレビ塔との協力で行ったメッセージピラーだ。メッセージピラーはスマホ(タブレット)を使ってメッセージを投げ込み、浮遊するメッセージを鑑賞・撮影できるARアプリで、JCI名古屋に向けた感謝や未来への願いなど、輝くいくつものメッセージが、MIRAI TOWERの周りに流れた。

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そして、JCI名古屋の寺田拓也理事長のカウントダウンで、MIRAI TOWERとオアシス21にレインボーのイルミネーションが点灯すると同時に、光と連動してヒサヤオオドオリパークの噴水が上がる。噴水の周りに集まった多く観客は、ソーシャルディスタンスを守りながら、名古屋の空を彩るイルミネーションとウォーターショーを眺めた。

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 JCI名古屋が、今回のような大イベントの開催に踏み切れた最大の理由は、主催側の感染予防対策に従い、ソーシャルディスタンスを守る、名古屋市民の民度を信じたからだろう。
2011年7月11日、JCI名古屋は確かに名古屋を再始動させた。

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00BANCH meets NAGOYA〜未来へ飛び出す夏祭り
名古屋は本当に最も魅力に乏しい都市なのか?

100BANCHは「未来をつくる実験区」をキーワードに、100年先の豊かな未来をつくるため、常識にとらわれない野心的な若者たちに活動の場を提供するプロジェクト。パナソニックとロフトワーク、カフェ・カンパニーの3社が手を組み、渋谷で誕生した同プロジェクトでは、年に1度の一大イベント「ナナナナ祭」を開催しているが、今年はキャラバンを結成し、6箇所の巡回を行う。
 その一環として、JCI名古屋とタッグを組み「100BANCH meets NAGOYA〜未来へ飛び出す夏祭り」が、7月9〜11日、ヒサヤオオドオリパークで開催された。

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イベントには、農家が自ら値付けすることができる受注発注サービス「イージー」のデモーストレーションや、ペーストした野菜でつくった「おえかきクリーム」で食パンに絵を描いて食べるイベント、さらにはVRのバンジーなど、若者の新しい発想によるブースが展開され、これまでのお祭りではない、まさに未来のお祭りを形成した。

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 JCI名古屋もJCブランディング委員会がブースを出店し、今年、授業のサポートを受けもっている名古屋ビジュアルアーツの学生と共に考える未来を展示した。
 ブースの前には、オアシス21などに展示されているオブジェの@NAGOYAのスモールスケールモデルを置き、来場者はメーセージをリボンに描き、思いに込めて@NAGOYAに結んだ。
 ブース内にはモニターと落書きスペースを設置。モニターでは、学生とともに4月からゲーム内で制作展開している「あつまれ どうぶつの森」の体験会を開催し、落書きスペースでは、子どもたちが手や顔まで塗料だけになり思い思いの創作を楽しんだ。
 また、ブース裏の「FabCafe Nagoya」内では行った、プラスチック版に絵を描き、圧縮機でキーホルダーにするワークショップでは、子どもにのみならず多くの大人も参加し、ものづくりを楽しんだ。

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 最終日には、「REMIX NAGOYA〜これからの名古屋を創造する異文化会議〜」を会場から生配信。100BANCHのプロジェクトメンバーとともに、JCI名古屋から朱宮豊氏と神谷義氏、名古屋の若者を代表して名古屋ビジュアルアーツ森口佳音さん、愛知淑徳大学の野々川杏奈氏が登壇し、名古屋の魅力について、さまざまな角度から議論した。
 はじめに朱宮氏は、名古屋市の発表した「都市ブランドイメージ調査」をスライドに写し、全国主要8都市で「最も魅力に欠ける都市」の項目で、2.7%(1位は札幌市の41.7%)と、ダントツの最下位となった要因ついて、「素材はあり、あとは発信力」との持論を展開。名古屋が好きで、けして魅力に欠けていないとは発言した森口さんは、このランキング結果が腑に落ちない様子。わざわざ比べることしない若い世代にとっては、もはやそんなランキングにも意味を見出さないのかもしれない。

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はたして名古屋は本当に最も魅力に乏しい都市なのか。
その評価はランキングで測るものなのか、あるいは住んでいる人の笑顔で測れるのか。
ひとつ言えるのは、「100BANCH meets NAGOYA〜未来へ飛び出す夏祭り」で、若者たちが描いた名古屋の未来は、とても魅力の溢れるものだった。


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