三淵嘉子 日本法曹界に女性活躍の道を拓いた「トラママ」

今季放送中の朝ドラのモデルになった三淵嘉子さんの本。大先輩のドラマということもあり、いつもよりはまじめに朝ドラを見ているが、先に史実の詳細が知りたくなりこの本を手に取った。おそらくこの本を読むのはそういう人ばかりだろう。
両親の背景から始まり、本人が亡くなるまでの軌跡が描かれている。特に胸が熱くなるのは前半部分の日本初の女性弁護士になるまでの過程であり、その後の流れは時代の波にうまく乗ったなという感想だ。もし筆者が法曹関係者であれば後半部分も熱のある言葉があったかもしれない。法曹としていかに猛者であったかという点よりも女性初であったという点に焦点が当たっており、自分が期待していた描写が不足していた。また個人的には要所要所で当時の彼女の心情を想像して記載されている箇所が蛇足に感じた。
ともあれ、女性初であることが挑戦の結果であることは間違いなく、近頃の自分を挑戦が足りていないと顧みて情けなさを感じるとともに、挑戦の意欲をかきたてられた。

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