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マイペース?いや、マイセンス![Footwork & Network vol.21 No.1]

 F&N(Footwork & Network)とは、新たに出会った人との出会いから、気づいたことや考えたことを文章にするものである。私にとって初めてのF&N、今回は長岡ゼミの仲間である、おぐらとの出会いを紹介する。

なんか、面白そうな人だな...

 長岡ゼミは、先輩後輩関係なくタメ口で話すため、皆から呼んで欲しい呼び名は自分で決める。最初の顔合わせの際に、多くのゼミ生は迷いなく「○○と呼んでください!」と言った。ほとんどのゼミ生が下の名前を呼んで欲しいと言っている中、おぐらは「えー、何でもいいっすけど、じゃあ...おぐらで。」と言った。変化球を受けたような気分になった。「なんか、面白そうな人だな...」、それが私のおぐらに対する第一印象であった。

着眼点の面白さ

 「面白そうな人」から「面白い人だ!」と確信に変わった日があった。皆で同じ本について議論する読書会の日、私はおぐらと同じグループになった。お題は「その章の中で、印象に残った箇所を選んで、スケッチブックに書いて紹介する」というものであった。ほとんどの人がスケッチブックに文字を書いた。そんな中、おぐらだけ絵のみを描いていた。しかも、思わず「それは...何?!」とツッコんでしまうほど独特な絵を。その時、気づいた。「面白そうな人」と何となく感じていたのは、おぐらの発言や雰囲気ではなく、おぐらの着眼点である、と。

周りを目を気にしない

 「着眼点が面白い」と言っても、それはその人が言葉にしたり行動に表したりして、初めて周りが気づくものである。それはまた、周りの目を気にせずに、自分の考えたことを伝えられるということでもある。私自身、振り返ってみると、大多数の人に合わせようとして(目立ちたくなくて)、頭の中で思ったことと口に出したことが矛盾していることも多々あった。「周りと違うかもしれない」ということを、おぐらはあまり気にしないようだ。

「面白そうだなーって思って...」

 そこで、「マイノリティだったなって思う経験はある?」という話題になった。すると、おぐらは、「中学生の時に、友人と2人で学校にランドセルを背負って行ったことがある」と言った。...え??しかも、おぐらから友人に提案して実行したらしい。意外すぎる。理由を聞いたら、「面白そうだなーって思って...」と答えた。「中学生が学校にランドセルを背負って行く」ことを「面白そう」と感じるおぐらの着眼点も、「面白そうだからやる」という、周りの目を気にしない姿も私にとっては衝撃だった。

周りに流されない=マイペース?

 インタビューを通して、おぐらは「マイペースな人」という印象を受けた。しかし、"マイペース"という言葉がしっくりこない。「あなたってマイペースだよね!」と言っても、褒め言葉には聞こえないし、寧ろ皮肉に聞こえてしまう。他の人とは違う着眼点があったり、周りに流されずに行動できる人のことをなんて表現すればいいだろうか。そこで思いついた言葉が、"マイセンス"である。独自の"マイセンス(=私の感覚)"を持っていて、さらにおぐらはそれを表現できる人であるのだ。

"マイセンス"を閉じ込めない

 誰もが"マイセンス"を持っているはずである。私には私の"マイセンス"、おぐらにはおぐらの"マイセンス"。ただ、それを素直に表現できる人とできない人がいるかもしれない。しかし、センスは十人十色であるので、周りの目を気にして"マイセンス"を内に閉じ込めるべきではない。おぐらとの出会いによって、"マイセンス"を表現することは、他者にとっても新たな気づきに繋がるということに気づけた。

#melc2022 #FandN  


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