パンデミック条約じゃなくて協定だよ。

はじめに

2024年5月31日に日比谷公園で原口一博議員も参加して、パンデミック条約に反対する運動が行われたらしい。

私の家内を含め、X界隈では反ワクチン派が、マスゴミが報道しないのは製薬会社の影響が大きい、といった陰謀論ちっくなコメントが見られるので、きちんと調べてみた。

WHOのドラフト


現在対象となっているdraftはここのはず。これではないと言う方がいたら反論お願いします。

REVISED Draft of the negotiating text of the WHO Pandemic Agreement
7 March 2024

https://healthpolicy-watch.news/wp-content/uploads/2024/03/Pandemic-Agreement-DRAFT-revised-negotiating-text-WHO-Pandemic-Agreement_for-circulation.pdf

これをまとめると、

パンデミック条約ではなくパンデミック協定

まずWHOの規定はパンデミック条約(treaty/accord)と言っておらず、協定(agreement)といっている。

これはWHO側が、パンデミック協定が世界保健機関(WHO)の権限拡大につながり、世界的なロックダウンなどを強いることができるようになるという誤解を阻止するため、あえてagreementという言葉を使っているらしい。

須藤さん、自信満々に条約とおっしゃっていますが、これ、協定じゃないでしょうか・・・。


24条3項 -締約国の国内法や政策を指示、命令、変更、規定権限の否定

加えて、24条3項で以下のような規定を加えている。

Nothing in the WHO Pandemic Agreement shall be interpreted as providing the Secretariat of the World Health Organization, including the WHO Director-General, any authority to direct, order, alter or otherwise prescribe the domestic laws or policies of any Party, or to mandate or otherwise impose any requirements that Parties take specific actions, such as ban or accept travellers, impose vaccination mandates or therapeutic or diagnostic measures, or implement lockdowns.

DeepLの翻訳は以下。

24条3項. WHOパンデミック協定のいかなる規定も、世界保健機関事務局(WHO事務局長を含む)に、締約国の国内法や政策を指示、命令、変更、または規定したり、旅行者の入国禁止や受け入れ、予防接種義務や治療・診断措置の義務付け、ロックダウンの実施など、締約国が特定の措置を取るよう義務付けたり、その他の要件を課す権限を与えるものと解釈されてはならない。

まとめ

デモは完全にミスリードのように思える。そりゃ良識あるメディアは報道しないでしょう。でも団体は、WHOパンデミック条約反対ではなく、今までのコロナ政策の総括と主張すべきだったのでは?

元ネタです。https://healthpolicy-watch.news/new-pandemic-agreement-draft-lands-and-finally-text-based-negotiations-can-begin/

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