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桜井こけし店

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・桜井こけし店のこと ・こけしづくりのこと
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#桜井こけし店

-櫻井昭二を偲んで-

『西公園こけし塔』 と  『櫻井家』に受け継がれるこけし こんにちは。 桜井こけし店の櫻井尚道です。 早いもので昨日、令和5年3月27日は先代櫻井昭二の一三回忌でした。 皆さまには生前より変わらぬ、ご厚情に対し、厚くお礼申し上げます。 この度、西公園のこけし塔が40年振りに修繕されたこともありまして 祖父の櫻井昭二を偲んで、『西公園こけし塔』 と 『櫻井家』について 少し書かせていただきます。 宮城県仙台市の西公園にあるこけし塔が40年振りに修繕されました。 西公園に

佐藤実さんを偲んで

櫻井万之丞から佐藤実へ そして昭寛へ受け継がれるこけし2021年3月24日、佐藤実(旧姓 櫻井実)が亡くなりました。 私、櫻井尚道の大叔父である、実さんとのお話を少し書かせていただきます。 ---------- 2011年3月27日、櫻井昭二が亡くなりました。 昭二が亡くなり、数日がたち落ち着いた頃 昭二の弟である佐藤実(旧姓 櫻井実)さんが一枚の色紙を持って櫻井家に訪れ、 こけしの話をしてくれました。 「昭寛、この(歌舞伎)こけしを作れ。」 実さんが独立した頃の

ひいな 段飾りのおはなし

桜井こけし店の店内には、先代の櫻井昭二が製作した段飾りのおひなさまがありました。 木のぬくもりが溢れ、豊かな描彩で表現されたおひなさま。 こけし作りの技術がふんだんに使われた愛らしいおひなさまは、ご来店されるお客様から、ぜひ製作してほしいとの声をたくさんいただいておりました。 こちらが昭二が製作した段飾りです 先代の昭二が、昭和20年前後につくりはじめた木地雛「ひいな」。 一対の男女のこけしから始まったひいなは、徐々に発展し、新たな形や描彩が生まれ、 昭和40年頃には、ひ

桜井こけし店の「ひいな」のはじまり

                                     桜井こけし店のお雛さま「ひいな」。 桜井こけし店の先代、櫻井昭二が考案し、受け継がれてきました。 木の温もりを感じる、穏やかで、優しい眼差しのおひなさまです。 今回は、ひいなのはじまりについて、お話したいと思います。 ---------- 先代、櫻井昭二が考案したこけしのおひなさま。 櫻井家のひいなの歴史は、四代目櫻井昭二が作ったお雛さまからはじまります。 昭和20年代、昭二が意欲を出して創作

こけしの木を植えています。 「こけしの森 植樹祭」のこと1

株式会社こしきの活動のひとつ「こけしの森 植樹祭」についてご紹介します。 株式会社こしき(桜井こけし店)では、2019年よりこけし作りに使われるミズキの木の植林事業を行っています。 ミズキは、苗が成長してこけしの材料として使えるようになるまで、20年から30年ほどと言われています。 桜井こけし店先代の櫻井昭二は、次の世代を想って、仲間たちとミズキの植林を行なっていました。 鳴子温泉の鬼首、中山平、上野々などの山々にミズキの林を育んでいた記録が残っています。 この活動は

桜井こけし店の「ひいな」 予約販売がはじまります

桜井こけし店の小林仁美です。 落ち葉が風に舞い、朝晩のひんやりとした空気が 冬の訪れを感じさせます。 写真は、こけし堂から見た花渕山です。 桜井こけし店のお雛さま「ひいな」。 来年2月にお届けする分の製作がはじまっています。 先代の櫻井昭二工人が考案し、代々受け継いでいる『ひいな』は、 木の温もりを感じる、穏やかで、優しい眼差しのおひなさまです。 初節句のお祝いに、娘さんやお孫さんへ。 娘さんがご自宅を離れたので、ご自分用のお雛さまとして。 季節のしつらえとして。

桜井こけし店のお正月飾り

こんにちは。 桜井こけし店店長の小林仁美です。 鳴子温泉では、花渕山に3回雪が降ると街におりてくるといわれています。 山が白くなる日も増え、街に雪が降る日もそろそろ近そうです。 鳴子のくらしのインスタグラムに鳴子の景色もアップしているので、 ぜひご覧ください。 さて、今回は、今年はじめて発売する「桜井こけし店のお正月飾り」についてご紹介します。 最初に、お正月飾りを作りはじめた背景を少しお話したいと思います。 桜井こけし店のあるこけし通り。その通りにあったこけし屋さん