戦う前にすでにビジネスの勝敗は決まっているという話

こんにちは。工藤なおきです。

昔、教わっていた経営者の方が「ビジネスモデルを5分聞けば成功するか、失敗するかわかる」と言っていました。


当時の僕からすると「はっ?なんで?なんでわかるの?」という感覚でした。

それから10年が経ち、その言葉の意味がわかるようになりました。

ビジネスの成功を左右する要因は、色々あるのですが、なかでも重要なものが

“ポジショニング”

です。

あまり聞き慣れない言葉だし、初心者の人だとピンとこないかもしれないので、この機会にぜひ勉強してみてください。

まじで大事なんですよ。ポジショニング次第で、一生成功できない可能性もあるし一瞬で成功できちゃう可能性もあります。


「ポジショニングって聞いたことあるけど、ぶっちゃけよくわからん・・・?」

という方のために簡単に説明をば。


えーと、ですね。

端的にいうと

ライバルと自分を比較して自分の立ち回りを差別化すること

です。

ビジネスで言うなら

・価格を変える
・ターゲットを変える
・発信内容を変える
・出店場所を変える

などなど。

例えば、あなたがハンバーガー屋をオープンするとしましょう。

もし、マクドナルドが大量出店しているエリアに出店するなら、まさか1個300円のハンバーガーを作って売ろうとは思いませんよね?

1個2000円近い高級志向のハンバーガーを出してみるとか、ベジタリアン向けのハンバーガーを出してみるとか、マクドナルトとの差別化を考えるはず。

つまりポジショニングとは、ようはライバルと真正面から戦うことを避けてズラして戦おうね、ってことです。


ビジネスの事例じゃないんですけどポジショニングで成功した有名な例を少し話しますね。


元レスリング金メダリストの伊調馨選手をご存知ですか?

 Wikipediaより引用


オリンピックで4連覇してて、国民栄誉賞まで受賞されているすごい人です。

彼女は元々54〜57 kg級の選手でした。ですが、途中から63kg級に階級を変えたんですね。

同じ階級に吉田沙保里選手がいたからです。


吉田選手は女子レスリング個人で世界大会16連覇して個人戦206連勝。引退するまで敵なし。

「霊長類最強女子」

の異名を持ってる怪物です。笑

笑うメディアクレイジーより引用


誰が勝てるんだよwと。


で、伊調選手は同じ階級の吉田選手と真正面から戦うことを諦めて
自分の階級を上げることにしました。

つまりポジションを変えたのです。階級を上げてからは、ほぼ敵なし。

女子レスリングで人類史上初のオリンピック4連覇を成し遂げて、2016年に国民栄誉賞を受賞しました。

吉田選手と戦うことを避けて自分が勝てるところを見極めたポジショニングが功を奏した事例だと思います。

もし、伊調選手の最終目標が吉田選手に勝つことならば階級を変える必要はなかったと思います。

でも最終目標が

“オリンピックで金メダルを取ること”

だとしたらポジショニングを変えなければ一生涯、吉田沙保里という巨大な壁が立ちはだかって金メダルの夢は叶わなかったかもしれません。

伊調選手とは対照的に、吉田選手に勝つことを最後まで諦めなかった選手もいました。

松川選手といいます。彼女は

「吉田沙保里さんに勝つために。沙保里さんに勝ってオリンピックに行かないと意味がない。世界で一番強いという証がほしかった」

と同じ階級で吉田選手に真っ向から勝負し続けました。ポジションを変えずに、強者に立ち向かったのです。

しかし結果は吉田沙保里選手を相手に17戦0勝17敗。

吉田選手がいない大会では優勝できるものの、吉田選手が参加する大会ではいつも準優勝だったそうです。

そしてオリンピックに1度も出場することなく、現役を引退しました。


僕はレスリングに詳しくないので、戦歴を見る限りの想像にはなりますが同じ階級に吉田選手がいなければオリンピックに出れるような選手だったんじゃないかなと。

この話を聞いて意見は分かれると思います。

松川選手は惜しいことをしたと考えるのか、自分の信念を貫き通したことにかっこよさや、美しさを感じるのか、評価は分かれるでしょう。


ただ、ビジネスに置き換えて考える場合は完全に失敗なんですよね。


強者に挑んで、散っていくことはビジネスでは悪だからです。ビジネスでは利益を残さなければ生き残れません。

自分1人がご飯を食べれなくなるならまだしも、家族がいるなら迷惑をかけるし、従業員がいたら路頭に迷わせることになります。

それに借金を抱えてしまったら立ち直るのに時間もかかりますし、惨めな思いをすることになりますから。

だから

ビジネスでは勝てないところでは勝負しない。そのためにポジショニングを考えるべきなんですよ。

吉田選手に挑み続けていませんか?

で、ここまで読んでもらったのでひとつ聞きたいのが

「吉田沙保里選手に挑み続けていませんか?」

ってこと。

もしあなたが今ビジネス系の発信をしていて、初心者なのだとしたら有名なビジネス系の発信者と同じようなやり方で真正面からバチバチに戦うことは
得策ではありません。

正直、ポジションを変えるか、手法を変えるかしなければ勝てる見込みはないです。


僕も情報発信単体では勝てないと踏んで他の事業に手を出したり、戦略を練っているので。

こういうことをいうと

「もう諦めた方がいいんでしょうか」

的な発言が出てきそうなので、あらかじめ答えますね。


方法はいくつかあります。一個だけ教えると、

活動のリアルタイム性を重視すること

です。

まず有名な発信者の人で、日常的に動き回っている姿を発信している、ということはあまりないと思います。

基本的に有名発信者の場合は広告×仕組みに任せてビジネスを自動化してるので、せいぜいリアルタイムの動きは

・ツイッターをたまに更新したり、
・たまにブログを書いたり、
・きまぐれで動画を作ったり、

くらいだと思います。


つまり

自動化せずに泥臭く動き回る

というポジションが空いてるわけです。

ここにチャンスがありますよね。

自動化して悠々自適に自由な生活をしませんか?というポジションではなく

・動き回る
・人と会いまくる
・有益なコンテンツを作りまくる
・サポートしまくる
・メルマガの返信には必ずする

などなど、とにかく泥臭く行動しまくることで有名な発信者とは差別化ができます。

ただ、ここまでは誰でもできること。

さらにこの先は強者との戦いを避けた泥臭く行動するもの同士で、椅子を奪い合うわけですね。

みんな動くし、人と会うし、有益なコンテンツを作ろうと努力するからです。


じゃあ、そんな中でどうやってさらにポジショニングをすればいいか?


まず何をするべきか?

それは、、

自分の棚卸し

です。

自分の強みとか、特性とか、経験とかそういうものを全部一旦書き出して可視化してください。

例えばですが、ビジネス系情報発信をしている僕のクライアントは実家が農家なんですね。

なので

「実家の農家をコンサルしたらいいんじゃないですか」

と、アドバイスさせてもらいました。


農家とひとくちに言っても育てている作物、品種、育て方など農家によってさまざまです。


だから実家の農家の強みを引き出してあげてホームページを作ったり、ネット通販を活用したりしながら、実家の売上をアップさせてあげる。


その過程を情報発信していくことで、ビジネス系の情報発信単体だけではなく、もう一つ発信する軸ができるわけです。

農家にコンサルしていればブログでのコンテンツも枯渇しないし、リアルタイム性も演出できますよね。


しかも農家のビジネスモデルってかなり情報発信と相性がいいですから今まで学んできたことをかなり活かせるし、真っ当にやれば確実に売上は増えます。


そしたら

「この人はネットビジネスだけじゃなくて
農家の売上をアップさせることもできるんだな。」

と、認知してもらうことができます。

つまり「情報発信×農家」というポジションを確立できるわけです。


これだけでもネットの発信だけをしている人からは頭ひとつ抜けることができますよね。

さらに、実家の売上が増えたら農家の人に「ネット通販」と「ブログ」を教える人というポジションを取ってビジネスをしてもいいですよね。

そもそものターゲットを、ビジネスでお金を稼ぎたいひとだけじゃなくて
農家の人にも広げていく。

農家の方はインターネットには疎い方が多いですから

「あなたの代わりに私がネットで農作物の販売を代行します。その代わり売上の一部をくださいね。」

といえば農家の人からしたらリスクも手間もなく売上が増えるわけで、喜んでOKしてくれる人もいるでしょう。

例えば、売上の10%をもらう契約だとしてネットで月50万円の売上を作ってあげたら5万円の収入が入ってきます。

そんなクライアントを10件獲得すればそれだけで月収50万円です。


しかも、売れる流れを一度作ってしまえばそのあとはあんまりやることがなかったりするので少ない労力で安定した収入になります。


ということは

農家に営業

ネットで売れるようにする

ストックビジネスで儲かり、時間が余る

また農家に営業

ネットで売れるようにする

ストックビジネスで儲かり、時間が余る

なんてことができるわけです。

これ結構いいですよね。

本気でやったら普通に儲かるし年商1億円とかいける気がします。


というのも、販売代行ビジネスってかなり手堅く儲かるうえに、需要も多いんです。(とある地域ではネットに詳しくない人をターゲットにしてAmazonに代理出品する事業でめちゃ儲かっている企業があります)

商材は無限といっていいほどありますからね。

農家じゃなくても、雑貨でも、服でも、お菓子でも、コーヒーでも、調味料でも、枕でも、家具でも、なんでもネットで売れますよね。


今のご時世ネットで売れないものはありません。最近は不動産ですらネットで売ってる会社があるくらいなので。

けど、田舎のほうだと、店舗や近所のスーパーに商品を卸してるだけで

「ネットはよくわからないから・・」

とネット販売に手を出していない企業も多いです。


なので、参入余地はまだまだあるし、むしろブルーオーシャンじゃん!とすら思ってます。

実際に販売代行をやってかなり儲けている会社を知っていて成功事例もあるので僕はリソースが余ったら参入するつもりです。(こっちでも億単位で稼ぎます)


あるいは農家のコンサルティングをして売上を増やすことができたなら、代行ではなくて農家のコンサルタント的なポジションを取りに行ってもいいでしょう。


こんな感じで

自分は動き回る+農家のコンサル

みたいな感じで強者とも違うポジションで自分と同じくらいのライバルとも違うポジションを取る。


このポジションで積み上げていけばたぶん1年もあれば、クライアントも獲得できて名実も溜まるし2年あれば人生で見える景色が変わるはずです。


実績を積み上げることができたら確固たる地位を築いているのでちょっとやそっとじゃ真似できません。


つまり、ポジショニングをどうするかで勝負は決まっているわけです。


こうやって自分のポジションを考えて戦略的に動いておけば、かなり数年後には楽できますよ。


あと余談ですが、ネットビジネスで学んだことはネットビジネス以外のところで活かして始めて意味のある活動になるんじゃないかなと。

この業界あるあるですが

ネットビジネスで稼ぐ方法を学ぶ

ネットビジネスで稼ぐ方法を教える

新しい人がネットビジネスで稼ぐ方法を学ぶ

また新しい人にネットビジネスで稼ぐ方法を教える

というサイクルをいつまでも繰り返していても本質的には何も生み出していない事になると思うんですよね。


僕自身、そこで葛藤もありました。

だから僕は新規事業としてweb制作を含むwebマーケティング支援事業を始めて、エステサロンや整体院などの実店舗に対してサービスを作りました。


ネットビジネスで学んだことをネットビジネスではない業界で活かすためです。

なので個人的には今後はネットビジネスで学んだ日本最先端のマーケティングをネットビジネス以外の業界にも輸出していける人を増やしたいなと。

さきほどのクライアントもネットビジネスで成功した先の世界まで導いていければなと思ってます。

僕は僕についてきてくれる人を絶対に見捨てないし何かあったら必ず手を差し伸べたいし何がなんでも成功してもらいます。


今回話したのはあくまでクライアントの実例ですがあなたにも何かしら特性だったり経験だったり、得意なことだったりがあるはずです。

まずは棚卸しから始めてみてください。活路が見えてくると思います。


「棚卸しってどうやればいいのかわからない」
「棚卸しをしたあとにどうやってポジションを決めればいいかわからない、」

という人はこっちのnoteを読んでください。

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