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鶏白湯とDEATH NOTE

高校生の頃、母が用意してくれた春雨スープを朝食として食べることが度々あった。フタつきのカップに入っていて、お湯を注いで作るインスタントのものだ。

母が買ってくるラインナップの中に「鶏白湯味」があった。鶏白湯自体を知らない私は、春雨が柔らかくなる3分の間にパッケージを見ながら「とりぱいたんって読むんだなあ」と思っていた。

その頃ハマっていた漫画のひとつがDEATH NOTEだ。中学時代からインターネットにどっぷりだった私は、当時の2chのデスノスレで感想や展開予想などを見ていた。

主人公・夜神月(やがみ らいと)には、夜神粧裕(やがみ さゆ)という妹がいる。デスノートは題材的に珍名のキャラクターが多い。「月」はともかく「粧裕」は辞書登録なしでは変換不可能だ。デスノスレの人々は粧裕のことを「白湯」と表記していた。

定期的に鶏白湯味の春雨スープを食べていた私は、これを「パイタン」と読んだ。

パイタンって何だろう? → 文脈的に粧裕のことか → なんで粧裕のことパイタンって呼ぶんだろう? → まあ私がROMる前からの流れで何かあったんだろうな という思考を経て、私の中で粧裕=パイタンが定着した。「白湯」が「粧裕」と繋がったのは連載が終わる頃だったと思う。

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