『僕が愛したゴウスト/打海文三』が好きだ

エンターテインメント小説とは?純文学の差は何ですか?
人それぞれあると思いますが、私の中ではこう定義しています。

■エンターテインメント小説:
・張った伏線が回収される。
・現象(WHAT)には必ず理由(WHY)がある。点と点はちゃんと繋がっている。
■純文学:
・「WHY」の説明は重要ではない。場合によって説明がない場合もある。
・変わった環境における人物の心情描写と心の行先を注目すべぎ。

いい意味で、『僕が愛したゴウスト』に裏切られました。
読み初めの時、所々にある違和感でドキドキしながらストーリーを追ってました。
「WHY?」を知りたくてページをめくりました。でも、段々、その「WHY」を説明してくれないのではないかという予感もありました。
「ああ、そもそもこれは(私の中の)エンターテインメント小説じゃない」とやっと気づきました。でも、純文学を呼ぶべきでしょうか。多分違う。定義することは難しいですが、

ただ、これが私の好みが集まった物語ってことはすごくわかりました。

伊坂幸太郎さんのエッセイ集『3652』でこの作品の存在を知りました。「僕が愛したゴウスト」って一体何の作品なのだろう?タイトルから全然予想できない話でした。でも、多分好きだろうという予感は最初からありました。
本を選ぶ時には、時々に「一目惚れ」があります。
2時間かけて書店を回って何も買わない時はよくあります。悩んで悩んでやっと手に取った本も少なくないですが、「これは好きだ!」と迷いなくすぐカゴに入れるのは衝動買いと言うべきなのでしょうか。

いや、それは「一目惚れ」状態と私が主張したいです。

話を戻そう。
「私が愛したゴウスト」はそういう「一目惚れ」状態を体感してもらった作品です。
「解決」というのはいろいろな切り口があります。思い通りの発展にはなれないがかもしれませんが、進むんだ。
進むのです。

とても、とてもロマンチックな物語で、幸せな読書大変を味わえました。

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