あさひ
朝日が水平線の彼方から上がってくる
生命の息吹は、太陽であると納得した
数時間前、海は荒れて、黒く、近づきたくなかった
闇の波は、おそろしくて、見たくも、触れたくなかった
好きになった女と、別れる理由をずっと考えたけど、思い浮かばなかった
あげくに、海のせいにした
カレントにはまり、その時は、本当にバタバタした
あー女神さま、もう不倫はやめます
別れます。どうか岸に上げて下さい
ってね
本当に怖かったな、本当に自分勝手だったな
不倫する資格はないし、愛する資格もなかったな
ずっとずっと、自分しかなかったな、本当にごめんなさい
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