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『Secret Signs』(L'Arc〜en〜Cielの楽曲をひたすら語っていくシリーズ)

『heavenly』もようやく五曲目。今回は『Secret Signs』です。
この曲は初めて聴いた時、ラルクはこんな曲もやれるのか‥と度肝を抜かれましたね。
ジャンルで言うとジャズなんでしょうか。
ただかなりテンポが速いので、ゆったりとしたジャズではなくてもっとスリリングな感じです。

この曲も作曲はkenです。
kenのギターはまさにジャズというクリーントーンではなく、しっかりと歪んだ音色で終始演奏されていています。
ほとんどのフレーズはフィンガーピッキングで演奏されているようで、これもラルクでは非常に珍しいです。
他にも『Sell my Soul』や『Singin' in the Rain』でフィンガーピッキング自体は使われていますが、これだけ歪んだ音色で弾いているのは『Secret Signs』くらいですよね。
元々kenは割とHR,HM畑の人だと思うのですが、こういったテクニックはどういった敬意で身につけたのかが気になるところです。

他のメンバーの演奏に耳を移すと、ランニングのフレーズが目立つベースも非常に格好良いです。
正直初めのうちはベースのフレーズの格好良さに耳を奪われていて、ギターがフィンガーピッキングで弾いているかどうかとかには一切意識が向いていませんでした。
それぐらいにメロディアスで歌心溢れるフレーズに仕上がっていると思います。
乾燥からBメロに戻るところでのハンマリング駆け上がりフレーズもいいですよね。
初期のtetsuyaのフレーズによく見られるパターンで、意外と簡単に弾けるのに物凄く耳を奪われてしまうある意味コスパの良いフレーズなので、ベーシストはコピーしておいて損はない一曲だと思います。

堪能的な歌詞を破綻することなく歌い上げるhydeのボーカルも流石で、特にこの曲を聴いていると吐息の抜き方がとても印象的に感じられます。
こういう吐息を抜く系の歌い方って、最近のライブでは抑揚をつけるために決して色っぽい内容の歌詞でなくても使うようになっている気がします。
個人的には大好物なのでもっとやって欲しいくらいです。

あとはアコーディオンの音がこの曲にも入っています。
やっぱりこのアコーディオンの音を聴くとどこか初期のラルクっぽさを連想してしまうんですよね。
そういう人は他にもいるんじゃないでしょうか。

この曲もsakuraならではのドラムというフレーズがたくさん見られますが、yukihiroが叩くとどうなるかは気になるところ。
この手のリズムの楽曲はyukihiro加入後はほとんどないですよね。
早めでジャジーな雰囲気といえば『Hurry Xmas』がありますが、それとこの曲だとだいぶ印象も違いますし。

L'Arc〜en〜Cielの音楽の幅広さを思い知ることのできる楽曲に仕上がっていると思うので、是非聴いてみて下さい。


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