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『"good-morning Hide"』(L'Arc〜en〜Cielの楽曲をひたすら語っていくシリーズ)

『True』もこの曲で半分ですね。
5曲目は『"good-morning Hide"』です。
この曲といえば、貴重なsakuraの作詞曲ですね。
歌詞の内容は正直掴みどころがないと思ってしまうのですが、世界観としてはsakuraが作曲した『Inner Core』に通ずるものがあるように感じられます。
抽象的というか、意識というものの本質を問うような内容というんでしょうか?
なかなか解釈が難しいです。
そもそも全英語詞というのもラルクの曲としては非常に珍しいですよね。
他に思い浮かぶのはSE的な楽曲を除けば『Spirit dreams inside』、『get out from the shell』くらいですかね?(この二曲に関しては日本語詞バージョンも存在しますね)
気づいていないだけでひょっとしたら他にもあるかもしれません。
もしあったら教えてください…

曲構成としては、hydeがギターを弾きながら歌っている姿が目に浮かぶような弾き語りスタイルのサビで始まり、印象的なイントロへ突入していきます。
このイントロでテーマになるメロディを演奏しているのは何とベースなんですよね。
ハイポジションでメロディを奏でるこのベースのフレーズは印象的で、折り返しの箇所からは更に同じくベースでのハモリまで追加されます。
この曲は他の箇所でのベースラインが比較的シンプルなので、その対比でこのイントロのフレーズはよく抜け出て聴こえてきますよね。
このベースのフレーズを下支えするような形でギターが構えているような住み分けになっています。
ドラムは16のノリを感じさせるリズムで、ハットの刻みに小まめにアクセントを効かせているのがなんとも憎いです。

Aメロに入るとベースが一般的な下支えする立ち位置に戻るので、イントロまでと同じようなアルペジオフレーズを弾いているkenのギターの聴こえ方が変わってくるのがとても面白くて。
この曲のギターは所々で装飾的なフレーズが入ってくるものの、軸にあるのはこのkenの代名詞的なアルペジオを絡めながらのバッキングになっているように感じられます。

Bメロになるとボーカルのテイストに変化が見られ、これまでの荒々しい捲り立てるような歌い方からより抑揚を付けた歌い方に変わります。
ここの歌詞で言うと「never change」の部分の歌い方がすごく好きなんですよね。
サビに入る前のライライライライライもとても印象的で。
『Round and Round』といいこの曲といい、このアルバムではライ系の掛け声的なものが頻出しますよね。
これがまた格好良いのがhydeの凄さです。

サビに入ると出だしの弾き語りセクションのメロディが再登場します。
このサビのメロディとギターのアルペジオ的なフレーズの絡み方が非常に美しく、2パートを重ね合わせて聴いていただけるとその良さが更に際立つと思います。

そういえばこの曲もいわゆるギターソロ的セクションが存在しません。
アルバムの中で見ても3曲目の『Round and Round』、4曲目の『flower』、そしてこの曲と三連続でギターソロのない曲が続いていきます。
これはちょっと珍しい気がします。

sakura作詞曲なので今後演奏される機会はないのかもしれませんが、こういった16刻みのドラムはyukihiroの魅力が多分に発揮されるものの一つだと思うので、現メンバーでの演奏が見られることを期待しています。


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