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『C'est La Vie』(L'Arc〜en〜Cielの楽曲をひたすら語っていくシリーズ)

ようやく『heavenly』も中間地点を超えました。
今回は『C'est La Vie』です。
この曲も前曲の『Secret Signs』と並んで、L'Arc〜en〜Cielこんなのもできるのか!と驚かされる曲ですよね。
『heavenly』の中盤曲の濃度の濃さは半端ないですね本当に。
『ガラス玉』で壮大な空気感を味わって、『Secret Signs』では急に官能的な雰囲気に変貌して度肝を抜かれていたところ、今度はもはやこれは童謡ですかというのがこの『C'est La Vie』。
それくらい穏やかでキャッチーな、ポンキッキーズで流れていてもおかしくないんじゃないかと思ってしまうくらいに個性的な曲に仕上がっています。

ポップさが目立つ楽曲ですが、しっかりとL'Arc〜en〜Cielならではの味付けも施されてまして。
まずhydeの軽やかなボーカルがたまらないですよね。
こういうタイプの楽曲って、どうしても女性ボーカリストが歌っている姿を連想してしまうのですが、hydeならビジュアル的にも声的にも全く違和感がないんですよ。
一曲ごとに大幅に空気感の変わる楽曲をどれも破綻することなく歌いこなせるというのは見事です。
こんなに初期の頃からそこまでの表現力を身に付けていたとは…と改めて驚かされました。

この曲はtetsuyaのベースも冴え渡っていて、全編に渡ってメロディアスで跳ねたフレーズが詰め込まれています。
弾いていてもとても楽しいフレーズなので、ベーシストは是非コピーしてみて下さい。
弾いてみると、しっかりと歌メロと相乗効果を生むような音運びになっているのがわかるはずです。
この曲は開放弦が使い辛いキーで設定されているので、フレットの移動が多くて結構難易度は高い気がします。

kenのギターはなんというか、こういう曲調ならこういうフレーズ弾くよね!というところをしっかりと捉えたフレーズになっているように感じます。
ギターソロなんてまさにそんな印象を受けませんか?
めちゃくちゃシンプルなフレーズですが、この曲のギターソロはこれしかないよなぁと思ってしまいます。
ソロを受けてのCメロ的なところの高音アルペジオも良いですよね。
鐘の音とこのフレーズが絶妙にマッチしていて素晴らしいです。
あのセクションだけシャンシャンと鈴のような音も鳴っていて、なぜかクリスマスの情景が目に浮かんできてしまいます。

この曲もなかなかyukihiroが叩いている姿が想像し難いところですが、実は2012年のライブで演奏されているんです。
これは当時相当驚きました。
ドラムのフレーズ自体はほとんど変わっておらず、原曲を踏襲した演奏なのですが、yukihiroならではのハットのタイトな刻みが光っていて、sakuraとはまた違った魅力が感じられるライブテイクになっています。

そういえばこの曲はL'Arc〜en〜Cielの曲では珍しく、ラストのサビで転調してキーが一つ上ります。
一般的にはよく使われる手法ですが、ラルクではこのパターンは意外と珍しいですよね。
他にこのパターンの楽曲ありましたっけ?
ここから引き続き楽曲を攫っていくので、そのうち「あ、この曲もそうだった!」と気づくことになるかもしれません。

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