勢い
本当はこんな文章を書いている場合ではない。が、勢いに任せて書くことにした。他に書かなければならないことはたくさんあるのに脳みそは気持ちを書けと言ってくる。身体はつくづく思い通りにいかない。
前のパートナーからもらった塊根植物を机の上に置いている。去年のクリスマスにもらって共に冬を越した。パートナーとの関係性は(というか、わたしのメンタルは)不安定なのに、植物は生き生きと葉を広げている。悔しいし愛おしい。まっすぐ生に向かう姿は羨ましく、見る度はっとする。細かな白い産毛に覆われた優しい緑色でついつい撫でたくなってしまうが、根っこはずっしりしていて強さを感じる。こんな風になりたいなと思う。植物になりたいと思う。石もいい。ずっしりしていながらも、飄々としていたい。自分がどう思うか、どうしたいか、どう死んでいくかをしっかりと胸に抱えていたい。
些細なことに呑まれて、生きていることを見失う瞬間が多い。ヨガのポーズのひとつにシャバーサナというものがある。死体のポーズともいうが、両手両足を開放して、死体になる練習をする。持っているものをひとつずつ手放して、解けていくような心地になる。シャバーサナをする度、生きることは死ぬための準備なんだなと思う。死のあとに何があるかは考えてもしょうがないから、毎日が死ぬための準備だと思いつつ生きることが出来れば植物や石のようになれるのかもしれないと思う。
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