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個人的ブルべ記録 BRM504 さくら 会津若松600

2年ぶりに600kmブルベを完走したので、備忘を兼ねて記録しておきます。


まず最初に

ブルべの記事をnoteに書くのは初めてなので、改めて自分の記録を振り返り。
ブルべは2018年から始めて、2018、2019、2022の3回SRを達成している。2020、2021は社会情勢のせいもあって、参加しようとしたブルべがことごとく中止になってほぼ走ることができなかった。
2023は400kmを暑さからくる体調不良でDNFした後、代替イベントのタイミングが合わず、600kmも走ることなく終わった年になった。
そんなわけで今年2024は2年ぶりの600km挑戦であり、やはりSRを狙うのが目標になる。

ブルベの選定理由

理由は2つ。
ひとつは600ブルベはさすがに翌日の休みが欲しいけど、オタクをやってると、ライブやイベント明け休みのために有給を使いたい。となると、連休の合間に600を入れるのが最適解。
このブルべはGWの真っただ中の開催であり、条件にはピッタリ。道路やお店の混雑は気になるけど、走るルート上でいわゆる観光地は大洗からひたちなかくらいで、会津若松も早朝の通過見込みだからまず問題ないだろうと予想した。
もうひとつの理由は、ほぼ知った道なのに、自転車で走ったことがない、もしくは最近あまり走る機会がないところだから、ブルベで走ったらどんな景色が見られるだろう?と気になったというもの。
ブルべはやはり楽しまないと始まらない!

準備

まずメイン機材のシナプスを投入するためのメンテを実施した。春前にキャノンデールが誇る(?)SISL2クランクが折れてしばらく休ませていたけど、ブルべでの安定感はやはりシナプスではないと・・・ということで投入するためのメンテ。クランクは結局、SISL2はめちゃくちゃ高いので、ひとつ下のグレードのSIクランクを入れたけど、問題なく走れるようになった。片側だけSIなのはよく見るとかなりダサい気もするけど、自転車を両側から同時に見ることないし、ということで自分を納得させた。
このブルベの直前にはキャラクターエンデューロというオタク向け自転車レースでもしっかり走れたので、試運転も問題なし。

でもSIクランクが目立つね・・・

装備面では、R250から出ているオルトリーブサドルバッグのエクステンションを導入した。

これで少しとはいえ積載量が増えるのが大きい。今回は道中の雨予報こそなかったものの、朝の冷え込みからの日中の暑い予報を考えると、レインウェアの上だけは持っていくのとインナー、指ぬきではない薄手グローブと輪行袋、ポンプなどを入れて程よい積載量になった。これで携帯する装備類はよし。
その次の準備としては、600kmは宿泊込みで計画したい、となると2日目はフレッシュなウェアで走りたいし、宿での充電祭りも重要になる。ということで、自宅から宿泊予定のホテルに替えのウェアと充電関係の荷物を送って、チェックアウトに合わせて送り返すことにした。

1日目(5/4)

スタートまで

前日はGWのテンションで亜咲花のライブに行ってテンションが上がったし、体力的にもいい準備運動になった。オタク自転車乗りなのでこういうところは単純である。
当日は朝3時起きでスタート地点近くまで車で行って駐車場に置いてから、スタート地点へ。
自宅からスタート地点となる北千住までは10数kmなのだけど、朝早いのと体力的に帰り絶対、自走どころか輪行すらしたくなくなるので・・・
ちなみに荒川に出てからスタート地点の方向を間違えて少し逆走したのは内緒だ。他の参加者とすれ違ってよかった!w


そんなわけで無事スタートです。ちなみに今回のジャージはめぐる。

一緒に頑張ろうね

PC1(97.1km)まで

序盤は普段のサイクリングでも使う道ばかり。 朝は少し肌寒さもあるものの、すでに日差しが強くて暑くなることを予感させられた。 50km弱、PC1までほぼ半分のところで最初の休憩。水分だけ仕入れてすぐ再スタート。 利根川沿いの356号線は大洗まで行く時もたまに使うルートだけど、自転車で走ると景色が変わらないのでかなりの虚無区間になる。

虚無区間の気分転換にTwitterに投稿するやつ。
なお、まだ50kmくらいである。

補給ポイントも少ないし… 延々と無心でこいで、51号線に折れて、潮来の街中を通ってのPC1に到着。
既に暑さを感じる日差しで、自販機補給もしたのでダブルボトルにすべきだったとこの時点で後悔した。 PC1クローズ12:28に対して、10:16のレシートを確保した。
虚無区間ではあったけど、信号が少なくて自転車乗りっぱなしの時間が多いとしっかりマージンを稼げる。
今年から途中のコントロールのクローズ時間制限ルールが緩和されたけど、よほどの理由がない限りは時間内を目指して走りたいもんね。

PC2(142.5km)まで

PC1を出て51号線でさらに北へ。
すぐにカシマスタジアムが見えた。昔は何度も見に来たけどなあ。今はJ2クラブのファンなので…

J2クラブのファンがお邪魔しました・・・

ゆるい追い風にも助けられて12時過ぎに大洗市街地へ。

お昼時間だし大洗で何か食べたい。しかしGWで大混雑・・・

途中、鹿島灘海浜公園付近の渋滞などがあったものの、道幅は広くて自転車なら問題なし。めんたいパークと水族館の渋滞が極悪だったけど、なんとか走れる余裕があったのでまだ良かった。問題は那珂湊方面に渡る海門橋で、大洗から那珂湊まで延々渋滞。途中、クソデカピックアップトラックに乗った兄ちゃんグループが左にはみ出してたけど、我々に気づくと「すんません!少し避けます!」ってなんとかしてくれた。輩みたいなやつじゃなくて良かったよ…
PC2には12:30ごろ到着。クローズが15:32分なので140kmにして3時間ほどの貯金に成功した。ただ、ブリーフィングでも言われていた通り、このコンビニが混雑していたのでゆっくりと休憩する余裕はなく…トイレも混んでたので諦め。やっぱり海門橋の前で公園のトイレに寄るべきだったか。 そして、ここから次のPC3までは140kmほどあるので、どう休むかが悩む。走りながら考えよう。

PC3(282.4km)まで

PC2が混んでたのでお昼を食べ損ねた。そんな中、数km行ったところでいい店構えのラーメン屋を発見して即入店!ラーメン屋は行列さえなければ回転は早いし、ブルベで寄るには時間も読みやすくて利用する機会が多い。

塩ラーメンと鯛飯

めちゃくちゃ美味しかった!下調べしてなくてもこういうお店との出会いが嬉しい。特に鯛飯は卓上のスープをかけて茶漬けにして食べるというのも良かった。また機会見て行きたいお店だったなー!

お店はこちら。

お腹が満たされたところで再スタート。
しかしこれからがなかなか辛い区間。奥久慈、大子方面に118号線を北上していく。つまり登り基調・・・時間はしっかりマージンあるものの、この時点でかなりの暑さになっていて体力がじわじわ消耗していく。 大子の道の駅に寄り道して補給したときに、気温計を見たらこれ。

写真が見づらいけど、16時近くで29度。まじすか。そりゃ暑いわけだよ。

そこから30分ほどでついに福島県入り!

・・・と喜んだものの、この時点でなかなかペースが悪くなってた。足の疲労も溜まってきたし、水分も不足気味。塙の道の駅でしばらく休んでから再スタート。1日目で1番きつい時間帯だったかも。
ただ、それもしばらくすると陽が沈んで日差しがなくなったことでペースが安定してきた。

日が暮れる・・・

夜間は安全重視で少しペースを落とすようにしてるけど、今回はその分、余裕を持って走れた。
途中、玉川村付近のルート上で大きな交通事故があって、通行止になっていた。他の参加者と回避ルートどうします?と言ってたら、すぐに横に抜けられそうな道があったのでそちらから現場を回避してルートにすぐ復帰できた。あとで調べたら、反対車線へのはみだしで正面衝突だったとか・・・大事ないことを祈ります。

スタートから280kmほどにある郡山のPC3には20時過ぎに到着した。なんだかんだアップタウンのある区間140kmで、1.5時間ほどさらに貯金を増やせた。 このPC3から数kmのところにあるホテルに予約をしていたので、夕飯と朝飯的なものを買って、反射ベストバックポケット(かなり大きい)に入れてホテルまで走った。

ある程度はちゃんと寝ないと次の日に走れなくなるタイプなので、ブルべ的な意味での帝国ホテルや道の駅などは使わず、しっかりホテルを取っておきたい派です。(2023年の600kmはちょうどいいところにホテルがなくて、快活だったけど・・・あれはなんで2日目夜まで走れたのか・・・)

ホテルでは送っていた荷物を受け取り、着ていたウェアは軽く洗って乾かして送り返す準備をしつつ、着替えを準備して充電祭りと風呂(大浴場に行く余裕もあった)に入って夕飯食べてから就寝。時間の貯金が大きいのでかなり余裕を持った行動ができた。

2日目(5/5)

PC4(458.9km)まで

1時過ぎに起床。
準備して、使わない荷物を送り返してホテル発は1:40ごろ。

ほぼルート上にあるホテルだけに他の参加者も泊っている人が多かったようで、同じようなタイミングで出発していく。
皆さん、今日もご安全に・・・!
深夜起床ながらそれなりに寝られた感があるのは貯金のおかげ。1日目のマージンがめちゃくちゃ効いてる。 それでも15km/hペースからは1時間ほどの借金生活に。 この日は峠2つを越えればあとは栃木県から下りが増えるので借金を返しながらまた貯金を作るのが目標になる。
さて、スタートするぞ!と思ったらリアホイールの感触がおかしい… スローパンクだ… せめて昨夜気づいていれば。 出鼻をくじかれてもう2度しにホテルに戻りたくなったけどパンク修理をさくっと。 デカめのポンプ持ち歩いてるからスムーズに復帰できた。
警察署の前でやってたら、警察官の方に
「大丈夫ですか?警察の敷地内も使ってもらって大丈夫ですよー」
と優しく声掛けしてもらった。
深夜にお仕事お疲れ様です!

いま振り返ると、このコース荒れた道もそこそこあったとはいえ、パンクする人を結構見かけた気がする。自分もその一人になるとは。

今度こそ再スタート。
この日はまず郡山から猪苗代に抜ける御霊櫃峠を超える。郡山市街地からじわじわとした登りで山が近づいてきたな、というところから、細い道に曲がって、真っ暗な峠に突入…

心霊現象ではなく単なる手ブレです。

御霊櫃峠は登り始めがきつい。寝起きでこんなとこ登るもんじゃないけど、真夜中にこんなとこを登るのがオーバーナイトブルベの醍醐味でもあるし、こんな時間に同じ目標を持った人たちが一緒にひいひい言いながら坂道を登ってると思ったら不思議と楽しくなって何人か追い抜いたw

霊的なものは感じない人なので心霊スポットとかはもはやどうでもいいけど、深夜の峠で動物だけは出てこないでくれよ・・・!と思いつつ登っていたら、俺のiPhoneが気を利かせたのか、ミリオンライブの「クルリウタ」を流し始めたのでさすがに変な声が出た。

曲をスキップしたら、次の曲で春日未来が
「どこまでも続いていく坂道を~」
って歌い始めた。峠でこの曲流れる率高くない?なんなの?w

そんなこともありつつも、御霊櫃峠の登頂に成功!

頂上地点でもホテルスタートからほぼ変わらず、約1時間の借金。 これならここから余裕を持って走れそうだ。 しかし山の上は寒い。猪苗代湖までのダウンヒルに上着も着たけどまあまあ寒い。気温10度。
途中セブンで軽く補給してから猪苗代湖畔を回ってるところで、ちょうど日の出時刻になった。

この日の出の特別感もオーバーナイトの魅力。やる気が出てくる。なお、この後、暑くなることは考えないものとする ・・・

6時前にチェックポイントとなる鶴ヶ城。

この城は小さいころから5万回は見てるので、近くまではいかず・・・
ほんとならここら辺でしっかりと朝飯を仕入れる予定だったんだけど、あまり空腹もなかったので先に進むことにした。
会津若松から南下し始めて121号線を走る。 普段からよく通る道なので、だいぶ気分は楽。以前、宿泊もしたことのある大川荘前のセブンでももオレを補給。

これがよく効く。
ついでに気温の上昇を感じてインナーを脱いだりグローブを指ぬきに換装するなど。

途中、121号線から外れたりしつつさらに南下を続けていく。塔のへつりも小さいころから10万回は見てるので特に寄り道はせず・・・でもルート上の橋から見えた川はきれいだったので写真は撮っておく。

穏やかに見えるだろ、実は強風なんだぜこれで

そしてついに福島県と栃木県の県境にある山王峠へ。
直前の道の駅たじまでは、ここまでしばらく補給区間もなかったので、休憩している参加者が多数いた。長い距離のブルべだと参加者に遭遇しない時間が長くなることもあるから、たくさんの人とここで会えたのはとてもうれしい。

ここまでくれば山王峠までは3kmほどの緩い登り…
見えた!トンネル!!

これを越えればでっかい峠もないし、日光市街地までほぼ下り… なんだけど、栃木県側に降りた後から南風が強く吹きつけてきた。

向かい風どころか暴風やんけ!!!おい!!!

山王峠を下りきって、塩原方面との分かれ道あたりから風はさらにひどく… 湯西川あたりでもうブチ切れながら「こんなはずでは」となって走っていた。 それでもさすがに下りと信号のない区間のおかげで、PC4の時点で40分ほどの貯金生活に戻れた。 しかし下るとその分、気温も上がるというね・・・しかもこの先ずっと向かい風だ。。

PC5(534.0km)まで

日光から今市方面に抜けるルートはもうずーーーーーっと暴風向かい風で、2日目の足では全然進まない。なんとか20km\h弱くらいの巡行でロスしないようにだけ気をつけて進む。 なんとか日光の杉並木ゾーンに入ったら風が当たらなくなって、下り基調の道も手伝っていい速度で進めた。ありがとう、杉並木を建てた松平正綱・・・!
ただそれもしばらくすると終わり、また向かい風と暑さにキレながら走ることになる。

なお、この辺りから自販機を使いまくって冷たいものを飲みすぎたのか、しっかりと補給するのが厳しくなってたのでかなり疲労。写真もほぼないし、Twitter投稿も減ってるし、明らかに限界だった。。
唯一撮ったのが、眠気が一気に来たときの対策としてコンビニで買ったレッドブル。

無糖派です

カフェイン普段からあまりとらないから、こういうを飲むとめちゃくちゃ効く。
ようやくたどり着いたPC5。なんと80km強を走って、貯金が10分しか増えなかった。このPCでもあまり体調が戻らないままで、ほぼ食事もできず…だったけどこの先も補給ポイントは押さえていたので、少しずつでも先に進むことにした。どうせゴールまでほぼ向かい風なんだ…(ブチ切れから諦めの境地

ゴールまで

PC5からゴールまでは70km弱、残り40kmくらいから4月に走った青梅300と同じ道に入ることになる。
そのあたりから補給ポイントも減るので、1度コンビニに突入して最後の補給をした。もちろん向かい風でペースは全然上がらない・・・

この時点で少し胃が回復したので、半額になってたスナックを買ってようやく食事ができた。
それはよかったのだけど、問題は残り25km地点からの、玉葉橋の下から分かれる江戸川沿いの路地。

ここがルートに指定されているのだが、狭くて路面が荒れているのに、通る車が普段から多い。そしてGWのせいか交通量がいつも感じる以上に多くて追い越しされるのにめちゃくちゃ気を遣った。
これも青梅300で通った道なんだけど、あの時は早朝と深夜だったし、連休でもなかったからまだ良かったんだけども。
この道がブルベでは使いやすいのかもしれないけど、場合によっては集団になるわけで、さすがにここを自転車で通らせるのは考えものだと思うんだよなあ。個人の感想です。

そして向かい風にまたキレながら走る・・・

耐えに耐えた江戸川の苦行を乗り越えて6号線に戻ってきたところで、あまりに向かい風にムカつきまくってたから、信号無視しようとしたクロスバイクの兄ちゃんに「止まれ」と当たり散らかしてしまった。
安全のためだ、許せ・・・

金町警察あたりから後ろにブルべ参加者ではないロードが後ろについてきたので、「いいのか?俺はもう昨日から590kmは走ってきたぞ?」みたいな謎の優越感が出てきて、よく足が回った。なんて単純。

そしてついにゴールのコンビニへ・・・!

やったよ、ゴールだよ。。
2年ぶりの600の割にはなんとか走り切れたり、途中のコンディションを思えば完走できたのはめちゃくちゃほっとした。
イベントで走るからこそできることってあるよね。

参加者の皆さんありがとうございました。
そして一緒に走ってくれためぐる、ありがとう(オタク並

その他

ゴールのコンビニから自走で駐車場の車まで戻って、帰宅の途に。
途中、郵便局にブルべカードを投函。
車を運転するときに足が疲れすぎててクラッチペダルを踏むときに攣りそうになったけど、何とか無事に帰宅できた。

このブルべから約1週間後、認定番号入りのカードとメダルが送付されてきた。これで無事認定!

今シーズン残りは400km、どこのイベントを走るかはまだ決め切れていない。SR要件の4つの距離の中でもいちばん苦手意識があるので、少しでも走りやすそうなやつがいいな・・・

ということで、400の話はまたいずれ。

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