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絵のショートケーキ

久しぶりに、絵を買ってみた。

油絵を初めてみたんだけど、中期目標、とりあえずの目標として
ショートケーキの絵を描いてみたかった。
美術はからっきしで小中の美術以外では描いたことがなく。デッサンもしたことなかった。
油絵の盛り上がりとか、テクスチャあたりでできることが多くて魅力的に思えた。
アクリルとも迷ったけど、油絵の「乾きにくいから修正が可能」ってとこに惹かれた。修正が可能っていっても、色を重ねると濁るんだろうけどね。

それで、ショートケーキを描いてみたかったんだ。
白と赤のコントラストもいいし、白っていう単純な色だからこそ重ね塗りの下色のこだわりが光ると思ったから。実際はどうなのか知らないけど。
それで、他の方が描いたショートケーキの絵を舐めるように見てたんだ。

まず、日本画の手法で盛り上げがあることを知らなくて、
日本画で描かれたこのショートケーキの質感どないなっとんねん!?
って思った。
この方が普段草花を描かれていることが多くて
ショートケーキをピンポイントで描かれていたこともなんだか「私のために描いてくれたの?」とかいう自意識過剰さ。
ひと目見た時からビビッときて、オンライン販売という手に入れる手段がある。

リマインドを設定して販売開始時間を待つ。
仕事でバタバタしてて開始5分後にオンライン販売ページを開くことになってしまったときは、「もしかしてもう売れちゃってる泣」なんて思ってた。
でもページを舐めるように見ても私のショートケーキがない
ひたすらページ更新を続けるやばいやつ…

画家さんの販売告知ツイートと販売元の画廊のURLがあってるか確認する。
画家さんのTwitter、画廊のTwitter、販売HPをぐるぐるする。
もしや、会場で先にお迎えが決まったのか…
これはまずは自分でショートケーキを描いてからだ、話はそれからだという天からのお達しかと嘆き悲しむ

Twitterで荒ぶる傍ら、更新していた販売HPに新しい絵が追加される。
私の狙ってるケーキの絵も後から追加組かと一縷の希望に賭ける。

更新エンドレス

買えました!

本当に買えたか不安になって、購入確認メール、販売HPで売り切れを確認する。
販売済みになっていた別の作品が購入可能にステータス変更になってて焦る。
追加でリアクションするものがあったか、購入確認メールを確認する。
画廊でお迎えとオンライン購入のタイミング僅差で競り負けの可能性がメールに書かれている。
こわ、こわこわよ。
こればかりはわからん。気もそぞろに昼を食べる。
仕事が始まる。

無事手元に届きました!


実はショートケーキはあんまり好きじゃない。
チョコレートが好き。
幼少期に牛乳に嫌な思い出があったりなかったり…
でも、チョコレートケーキはあんまり描きたいと思わない。
だって色味が悪いじゃん?
ショートケーキの白が好き。食べたいとは思わない。
でも、描かれたショートケーキは美味しそう。

油絵で最終的には抽象画が描きたいと思うけど、
当面の目標として食べ物をモチーフにしようと思ってる。
私は食べるのはそんなに好きじゃない。
ひどい時なんか、「点滴サイコー食事じゃなくて点滴で栄養摂りたい」と思ってた。
実際の食べ物は、質感、嗅覚に暴力的なまで直接訴えてくる。
だけど、絵を見ると美味しそうって思う。
静かに、でもやんわりと「私はおいしいよ」って伝えてくれるのが好き。

絶対食べることのできない、三次元と二次元の隔たりが私に理想のショートケーキを妄想させてくれる。

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