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詳細なマニュアルがいい?それともなくてもいい?

みなさんは、新しいアプリケーションや家電を購入して使う前にマニュアルを読みますか?

ぼくはあんまり読まずに使ってしまうタイプです。使っていてわからないことがあると、辞書的に使うことが多いですね。多分、自分がエンジニアということもあって、「きっとこんな感じでしょ?」というような感覚があるからだと思います。その一方で、仕事の中でシステムやアプリケーションのマニュアルを作ることもあり、最近感じたことがあったので書き留めておこうと思います。

マニュアルと言ってもたくさんの種類があるかと思いますが、今日は

  1. 操作手順をまとめたマニュアル

  2. 作業手順をまとめたマニュアル

の2つを対象にします。

操作手順をまとめたマニュアル事情

アプリケーションなどの操作手順をまとめたマニュアルで身近なものの1つに携帯があると思います。昔はめちゃくちゃ分厚い取扱説明書が入っていたと思います(スマホでも最初の方は分厚かった気がします)が、オンラインで見られるようになっていたり、そもそも取扱説明書自体がないことがあります。紙で提供されなくなったのは、コストダウンという面もあるようですが、他にも理由があるみたいです。

その1つは、特にアプリケーションに対して言えることですが、アップデートが頻繁に行われるため、その都度マニュアルを更新する必要があることです。

もう一つは、マニュアルがなくても使えるような直感的に使えるものを作るようになってきていることじゃないかと思います。これは、スティーブ・ジョブズが目指したことでもあるようです。確かにそう言われてみると、iPhoneなどの商品にはマニュアルはついていない気がします。と言っても、最初に書いたようにそもそもマニュアルを見ない派の人間なので、あるかどうかも確認したことないですが汗

それに海外製品のマニュアルは、文字よりも絵のイメージで書かれていることが多いような気がします。これも、直感的に使うことを大切にしている結果なのかなと今回思いました。例えばですが、ワイヤレスヘッドフォンの取扱説明書ではこんな感じで書かれていました。

https://www.ankerjapan.com/products/a3922

しかも、こういうマニュアルは複数の言語に対応する必要があるため、イメージ(画像)で伝えるのは大事だなと思いました。

マニュアルはどう作るのがいい?

このように色々変わってきているマニュアル事情を見ると、作る側に立ったときにはどんなマニュアルがいいの?ということを考えさせられます。自分たちで作ったアプリケーションのマニュアルを作るときも「直感的に使ってもらいたいから、絵のイメージだけでいいんじゃない?」というのも一つの答えではあるかと思います。ですが、それは、製品やサービス自体が直感的に作られていることが大前提です。製品やサービス実際そこまでの領域にいくのは大変なことで、そうでない製品やサービスに絵やイメージだけのマニュアルがあったとしても、使いにくいだけになってしまうんじゃないかと思います。なので、その領域までいくまでマニュアルは親切に記載すべきなんじゃないかと、今は思っています。

マニュアルを作るときには、使ってもらう人をイメージして作るとよい、とよく言われます。なので、バックグラウンドの知識がなくて、初めて使うユーザさんを想定してまずは作ってみています。最初は時間がかかってしまうんですが、一つ一つの機能に関して説明をしていくので、ここで作ったマニュアルは実は作り手にすごく重要なフィードバックがあるような気がしています。作っているときには気付かなったユーザ視点で見たときの課題が明らかになることがあるので、開発にもうまく使えるんじゃないかなと最近感じています。現状だと、マニュアル作りは開発の最後に出てくるので、途中に挟むようなことも面白いのかなと思ったりしています。

とは言え、マニュアルがなくても使えるような直感的な製品やサービスを作れるようになりたいなとも思います。

作業手順をまとめたマニュアル

もう1つの業務の作業手順がまとめられたマニュアルは、なかなか表にでてくるものではないので、製品やサービスのマニュアル事情があるかどうかはわかりません。が、初めて業務に携わってもスムーズに業務ができるような書きぶりがよいとされるのが一般的ではないかと思います。ですが、それだけではダメなこともあるように感じています。なぜかというと、

初めてでもできる = 何も考えずにできる = 実際に何も考えずに作業する

という方式が成り立ってしまいがちです。逆に言うと、そうなるために作られているという考え方もあるかと思いますが、ちょっとやりすぎなんじゃないかなと思ったりしています。

普段何気なく行っている業務の中でも、

「何でこんなことしてるんだろ?」
「別の方法使えば、もっとよくなるんじゃない?」

ということを考える余地があって、それに対して議論をしながら進んでいく、これが楽しいし、今後のためにもなることなんじゃないかと思っています。作られたマニュアルもその時点ではbestだったかもしれませんが、環境の変化やツールの進歩によってbetter、あるいはそれ以下になってしまっている可能性もあり得ます。

意識すべきなのは、やはり、

自分自身で考えることを続けなければならない

ということではないでしょうか。



最後に「マニュアル」って和製英語だと勝手に思ってました。ですが、英英辞典で調べてみると、

operated or done by hand or without the help of electricity, computers etc

ロングマン現代英英辞典

というように、日本語で使っている「マニュアル」と同じような使い方ができるようです。”without the help”なのでやっぱりわかりやすくしないとですね。

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