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5/28修論ゼミ

四回目のゼミが終わった。一回目からちょうど1ヶ月だけだけど、もう6月かと思うと焦る。

「上から見て面白い建築」というテーマは、佐藤可士和の滋賀の日清カップヌードル工場の航空写真でしか見れないカップヌードルのふたの屋根から思いついたものだった。ナスカの地上絵とか好きだし、安藤忠雄の造る台自然に生える美しい幾何学も大好きで、自分にぴったりなテーマだと思った。かつ、神の視点であった俯瞰写真は、もはや誰の目からもインターネット、Googleマップなどを通して気軽に見に行ける「人間の眼に映る」建築の一つの姿なので、一瞬古臭く聞こえるテーマかもしれないけど、実は“見方”を変えればとってもイマドキな設計が出来るのでは!?と思ったり。

でも、「上から見て面白い」の「面白い」ってなんだろうと、当然なるので考えなくてはいけない。カップヌードルのふたとナスカの地上絵と安藤忠雄の幾何学はなーんの共通点もないのは明白なので、たくさん「面白さ」の中でを何かひとつ、設計の指標となりそうなものを探さねば。ひとまず色んな建築、都市を研究して上から見た面白さをつくってるのか、調べてみよう。

軸線をつくる建築や都市は明快に「上から見て面白い」ので、今回と前回で近代都市や列石遺跡をメインに研究してみたけど…

うーーん??

当然必要な研究ではあるけど、研究方法に、オリジナリティを出せない。漠然とした研究を並べても、何を目的としてるのか決めてないから、結局は意味のないものになってしまうのでは!?

こんか悩みは無用だったと思う日が来るといいけど…。全然まだまだ調べてないのに、こんな生意気言うもんじゃないな、とは分かっているけどモヤモヤしてしまうのであった。

隈さんの「逆大箱化」する都市の話と、石川初さんの移動によって変わる地理感覚の話から、生活の地理感覚が変わるのではと考えて発表したけど先生方には全然ひっかからず(笑)しかし、自分の中で一番熱が持てる話なので、次回に拡大していきたい。

例えば、お母さんとお父さんと散歩してると色んな植物の名前を知ってて、かつそれらが街のどこに咲いてるのかまで把握しててびっくりする(ランドスケープに進みたい私は見習わなければならない…)。二人には、独自のお花マップが頭の中にあって、それに沿って歩いてるんだなと感じる。私がGoogleマップみたいな平凡な頭の地図しか持ち合わせていなくて、こっちの方が近いからこっち行こうと言っても、こっちの道には薔薇が咲いてて綺麗だから…と違う道を勧める。

アフターコロナの時代、生活の範囲が変わったらみんなの頭の地図はどう変わるのか。少なくとも私は近所をよく散歩するようになって、頭地図のスタイルはGoogleマップ程度かもしれないけど、密度は変わった自信がある。緑道のベンチで将棋を指していたおじいさんたちの頭地図には、緑道の中に将棋会館が追加されたのだろうか。建築はそれにどうやって寄り添っていけるのか、考えたい。

「上から見た建築」というか「上からみた街」になるのだろうか?上からみえない箱の中から解放されて、人々がまばらに外で自由に活動をしている街。今はまだユートピアだけど、ちゃんと現実のものとして考えていきたいな。



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