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若林恵の朗読メディア『ネット社会を生きる10ヵ条』を聞く。現在の、ネット社会における情報共有の在り方を、古代のバザールから考察していて素晴らしかった。バザールがあった頃は、近所の鍛冶屋が、不倫問題について、市場に入荷した野菜の良し悪しについて、教会の権力争いについて、話す。話しまくる。鍛冶屋は黙ってろ、とかない。個人の役割が細分化されず、個人のありようは本当に多様である、ということをそのまま享受しながら、双方向のコミュニュケーションとして発されたあらゆる情報が、行き交っている。

それでいいと思う。なんか一つの役割にしばって、統一性を求めないでって思う。就職についても、いろいろ、なんか表面のネーミングで、相手のありようを挿し図る人が多すぎる。その人が、その人であることを、受け止めるコミュニケーションでありたい。ある人がどの組織や団体にいても、多分頭の中には、いろんな取り止めもないアイディアとかがあって、表出していることはごくわずかだから。

レイトショー。日比谷のTOHOで『ストーリーオブマイライフ』をみた。終わったあとの、悲壮感と充実感の入り混じった、大変な世の中だけど、この時間は楽しかったからいいじゃん。みたいな。みんなで共有できる感情が、夜の映画館には詰まっている。




クロックムッシュって頻繁に食べられない。