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人生を変えた1冊

こんにちは。今日の写真はゴルフ場の写真。まだ、ここまでの花は咲いていませんが今週から夏時間に戻って春の訪れを感じています。

今回は、お題の中から「人生を変えた1冊」というのを選んで書いていこうと思います。

私が日本在住で色々悩みを抱えていた頃にバイブルのように何度も読み返した本をご紹介したいと思います。これを読んでくれた方の人生の何かのヒントになりますように。。。

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岡本太郎さん

若い方はご存じない方も多いかと思いますが、岡本太郎さんという方が私の人生を変えた本の著者です。職業は芸術家の人で「芸術は爆発だ!」という言葉が有名で天才という言葉が当てはまる方だったと思います。

私も正直彼の人生は本を読むまで知りませんでしたが、大阪万博の「太陽の塔」という彫刻を作ったことで有名な方でした。なぜ、そんな余り知らない芸術家の本を読む事にしたのかというと、とにかく本のタイトルに惹かれたからだと思います。

その本のタイトルが「自分の中に毒を持て」というものでした。当時の私は様々な事に対して「悔しい思い」や「やるせない気持ち」とか「絶対見返してやる」と言った毒に象徴されるような気持ちを抱えていました。

そんな私に「毒を持つな」という類の言葉は与えてもらえていましたが、当時の病みかけていた私に必要だったのは「毒を持て」という言葉だったのだと思います。それが正に題名になった本があったので手に取っていたのだと思います。

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「自分の中に毒を持て」

本の中には岡本太郎さんの半生と共に沢山の名言が書かれています。その中から心に響いた言葉をいくつか紹介していこうと思います。

「好かれる奴ほどダメなる」

これは「ありのままの自分を受け入れる」という大切を説いた言葉だと理解しています。岡本氏も自分が内向的だという自身の性格を受け入れて、むしろ特性を長所として活かすことを考えていこうとします。

弱い自分に鞭を打って強くなろうとしたり、世間や周囲からの期待に応えようとする事で自我が壊れていきます。なぜなら、周囲や社会からの評価の高い人になろうとする事は多くの人にとって偽りの自分を取り繕う事だからです。

少なくとも私は日本にいる頃に日本社会で良いとされる事や周りの期待に応えようと努力していて辛くなりました。同時に、そのままの自分が受け入れられない社会であるとも感じていました。

そんな生きづらさから英語習得やカナダへ移住することになるのですが、岡本氏もおそらく日本という枠組みでは受け入れられることが少なくフランスでの生活の方が合っていると感じていたのではと思いました。

「いい方を選ぼうとしたら、安全な方を選んでしまう」

この言葉もカナダ移住を考え始めた頃に背中を押してくれました。また、カナダに来てからキャリア転向や独立をした際にも当てはまる言葉だったと思います。

人間は正しい選択をしたい生き物で、失敗したくないと思っています。損をするのも嫌いだし、できれば上手く渡り歩いていきたいと思います。この言葉はそんな人間の自己防衛本能に喝を入れるものだと思いました。

親は愛情を持って私が安全で確実でお金に困らず良い人たちに巡り会える道を考えて育ててくれました。でも、私が求めているものは、その世界には見つけられなくて居心地の悪さが増していきました。

そして、自分の中のギャンブル気質のようなものを見出し、私にとって安全な確実な道は退屈なものだと思い始めたのです。そして、この本を読んでから、「分かり切った道はつまらない。分からないから人生は面白い。失敗したって良いじゃないか。それが人生を彩るのだから。」と本気で思うになりました。

こんな風に書くと無鉄砲なギャンブラーみたいですが違います。そちらに行くことで学べるものがあると思ってのことですし、そちらの道にこそ自分の情熱が注げるものがあるという前提です。

これは、私の人生で初めての「恐れへの決別」だったと思います。誰もが求める道ではなく、あえて茨の道を選んでみる。そこに情熱があれば必ず得られるものは倍以上にあると今では確信を持っています。

ほんとうに生きるということは、自分で自分を崖から突き落とし、自分自身と闘って、運命をきりひらいていくことなんだ。

15歳で大病をして死を身近に感じてから「生きる意味」をずっと模索して来ました。なぜ、自分はあんなに生きることが辛いと分かっていながらも最終的には生きることを選んだのか。10代の頃は、そんな自問自答をずっとしていた気がします。

そして、この言葉を見たときに「ほんとうに生きたい」というのが私の生きる意味だと捉えるようになりました。

とても安全な国で愛情たっぷりの家族や気心知れた友人もいる生れ育った国を離れること。これこそが私が運命を自分で切り開いて行く、新しい私の生きる道をカナダで探す旅の始まりなのだと感じていました。

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っと少し今日はカナダ移住を決めた頃の気持ちになって熱く語りましたが、この本は今でも人生のバイブルです。この本に出会えたことが私の人生を大きく変えたと思うので、皆さんもそんな本に巡り合えることを願っています。という訳で今日の一言はこちら↓

"The turning point in the process of growing up is when you discover the core of strength within you that survives all hurt. " by Max Lerner

*今日の1曲:"Anti Hero" by Taylor Swift                ファンではないですが、メロディと歌詞を生み出す才能には毎回圧巻します

#人生を変えた1冊

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