記憶と記録のWANDS③
旧ブログで使用していたg.o.a.tサービス終了の知らせに伴い、当時の文章をこちらでできる限りデータ移行していくことに決めました。
投稿当時の日付も残しておきます。
Aug 10, 2021
記憶と記録のWANDS③
by Yaenu
「WANDSで一番好きな曲は?」と聞かれたなら私は迷いなく「Brand New Love」と答える。
Brand New Loveは通算十三枚目のシングルで、三期としては二枚目の作品。
数字的なものを見てみるとCMタイアップが付いてた割には・・・という感じで不思議でたまらない。
でも、売れている曲=良い曲とは必ずしも当てはまるものではないから、自分が好きな曲は自分の中で好きな気持ちを大事にしたいと思ってるし、誰かに押し付けたりしたくない。何様だと思われるかもしれないけど。
Brand New Loveとの出逢いは小五、ラジオを聞いていた母から突如「アンタが好きそうな曲流れてるから聴いてみ」とイヤホンを渡されて聴いたのがキッカケだった。
時期的にはリリースから半年くらい過ぎていたけど、たまたまそのラジオでは新曲だけでなくリクエスト曲も結構流れていてその中の一曲だった。
サビメロを聴いた瞬間に何かがズドーンときた。ズドーンと。二十数年前の記憶なんて大体曖昧だけどこれだけはしっかりと覚えている。
少しずつ好きという気持ちがドドドッと轟音となって体中を駆け巡るようなわけわからない感じもした。もうすでにこの頃から好きを通り越していたのかも。
あの頃は親にでさえ欲しいものをねだれないような内気な性格だったはずなのに「この曲聞けるやつ(CD)欲しい」と口走ってしまい母を驚かせた。
今までは両親のCDを借りてCDラジカセで聴くのが当たり前だったのでまだ小学生だったこともあり自分で好きなCDを買いに行ったことがなかった。
「わかったよ、後で買いに行こっか」
母からの思いがけない言葉に嬉しくてヤッターと両手を広げた。
余談ですがこのエピソードを書くあたり、母にこの時のこと覚えていたか確認してみるとメチャクチャ覚えていて、意思表示すら危うかった私がハッキリ喜びの感情と欲しいものを伝えてくれて嬉しかったとのこと。
念願の初CDのBrand New Loveを買ってもらってからはずっとCDラジカセにへばりついてBrand New LoveとカップリングのHurts Goodをエンドレスリピートしていて、それはそれは親から心配される日々。しかもイヤホンもせず流していたもんだから迷惑だったはず。
「CD壊れるぞ、カセットに録音してあげるからそれで聴きなさい」
父がそう言って家にあまってたカセットを引っ張り出して録音してくれたものを後日イヤホンと一緒に手渡される。するとWANDS以外にも当時父のお気に入りだったラルクやLUNA SEAやペニシリンのHAKUEIさんのソロ曲など数曲録音されていた。まさかのカセットのA面を父の趣味に染められるとは・・・。
でもこの経験がロックに対する今までの苦手意識が薄くなり(昔はエレキギターの音が苦手だった)、徐々に音楽の聴く幅が増えるキッカケとなった。
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