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十二星座ゲーム / Sternenhimmel

デザイナー:Tom Schoeps
アートワーク:Thomas Kley
出版社:Goldsieber Spiele
プレイ時間:30分
プレイ人数:3~5人

参照:BoardGame Geek

■ゲーム内容

黄道十二星座をテーマにしたゲームです。各星座の中で一番の輝きを目指すと言うテーマみたいです。あら、ロマンチック。

さて、ゲームはそんなにロマンチックではなく、規定枚数オープンされた各星座の星に毎手番コマを置いていきます。コマには数字が書かれており、1つの星座上で全てのマスにコマが置かれると決算が発生して、数字の合計値を競います。要するにエリアマジョリティですね。プレイヤーの思惑が入り乱れる殺意高めなゲームなわけです。

手番には、コマを1つ任意の星座の星の位置に置くわけなのですが、各星座には大きい星と小さい星があり、大きい星の上に置くコマは裏向きとなり、決算時まで持ち主以外は何を置いたのか分からなくなっています。裏向きに置かれるコマに数字が書かれているのであればまだマシなのですが、このゲームには特殊なコマが2つ存在しています。

全員コマの構成は同じなので、ある程度何が伏せられていそうかは予想できます。

これが、このゲームの面白い部分で、特に特殊コマのブラックホールは効果がえげつないです。ブラックホールは決算時に隣接するコマを全て除外(隣接とはその星と線で繋がった星の事です)します。ただし、ブラックホールの隣にブラックホールが置かれると、ブラックホール同士で相殺されます。

このルールがとても効いていて、裏向きに置かれたコマがブラックホールなのか、それとも数字なのか、はたまた周りの数字を2倍にする特殊コマなのかを予想するのが、ヒリヒリとします。

また、複数の星座が公開されているのも考えどころがあり、敢えて決算を起こさない事で相手の他の星座に置かれたコマを縛ったり、星の数が多い星座に夢中になってる隙に小さい星座のマジョリティをシレッと奪ったりと色々な戦略が楽しめます。

決算では、マジョリティ1位と2位には星座ごとに決められた得点が入りますが、その星座にコマを置いたそれ以下の順位のプレイヤーにも、置いたコマの数分だけの得点が1位のプレイヤーから貰えます。このルールによって、1位より2位を目指した方が良いパターンもあったりするのが、ニクい部分です。

■遊んだ感想

ブラックホールの存在がニクいエリアマジョリティ。

裏向きのコマでブラフを仕掛けながら、エリアマジョリティを目指していく部分がとても面白く、心理戦などが好きなプレイヤーには楽しんで貰えるゲームではないかなと思います。特にブラックホールがどこにあるのかを推測し、相殺を狙ったり、その裏をかいたりするのが特徴的で面白い部分です。

ちなみに僕は不用意にもブラックホールを表向きで置いてしまったため、しばらく『見せブラ』扱いされて放置されると言う辱しめを受けました。ご利用は計画的に…

古いゲームなのでなかなか出会う機会はないかもしれませんが、エリアマジョリティが好きな方は見かけたら遊んでみると良いかと思います。


ルールの複雑さ  :★★★★☆☆☆☆☆☆
駆け引き     :★★★★★★☆☆☆☆
運の要素     :★★★★★★☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★☆☆☆☆

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