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ブラックフライデー / Black Friday

デザイナー:Friedemann Friese
アートワーク:Harald Lieske
出版社:2F-Spiele, SUNNY BIRD
プレイ時間:45~60分
プレイ人数:2~5人

参照:Boardgame Geek

■ゲーム内容

株を操作しながら資産を増やすことを目的とした株取引のゲームです。タイトルのブラックフライデーは実際にあった金融恐慌をモチーフにしていると思われます。残念ながら、お得にお買い物できる方ではない。

左が株価と金の価格。右が市場と購入・売却トラック。

メインボードは5色の株の価格が示されたチャートが左側にあり、実際の株券が右に配置されます。右側は一番上に市場、真ん中に株売却トラック、一番下に株購入トラックと金購入トラックがあります。

最初に市場には一定数の株券コマが置かれ、株売却トラックに株券が置かれます。株券の残りは袋へ。5色の株券以外には黒の株券と金があります。黒の株券は所定の場所に置かれ、金はボードの外で管理します。

プレイヤーは初期資金と株を貰って、ゲームが始まります。ゲームは金の価格が100ドルになるまで時計回りに手番が行われます。

お金と株券は隠しておく。

手番にできる事は『株券の購入』『株券の売却』『金の購入』の3つがあり、毎手番その中から1つを選びます。

まずは『株券の購入』。購入をする場合は、メインボード右上の市場から好きな色の株を購入します。市場にない物は買えません。価格はチャートに示された額。一度に購入できる数は上限が決められていて、ゲームが進むと増えていく感じ。

株券は市場から購入する数+1つ獲得し、1つはメインボード右下の株購入トラックに置かれます。この結果、市場が空になった色の株の値段が右に進みます(ちょっと値上がり)。また、株購入トラックに3つ同じ色の株が置かれた時も同じように右に株価が上がります。

市場が空になったので、白の株価が上がる。

続いて『金の購入』。このゲームでは金は常に値段が上がっていく安定な資産となります。なので、どっかで株を売って金に変えたいわけです。金を買うと、市場から任意の株券を取って、金購入トラックに置きます。株を買った時と同様、条件が満たされれば、株価がちょっと上がる。

株と金の購入トラック。それぞれ、同じ色の株が3つ揃うと株価が上がる。

最後に『株の売却』。売却は手元から株券を市場に戻すのと同時に売却トラックからも1つ戻します。つまり、市場に株券が2つ増える事になります。また、売却をすると株価が左に移動します(ちょっと値下がり)。

基本的にはこれを繰り返していくゲームになるわけですが、問題なのは『価格の変動』。

株トラックが埋まったので『価格の変動』が発生。

『価格の変動』は株か金のどちらかの購入トラックに株コマが5つ貯まった、もしくは売却トラックにある株コマが残り5つになったら発動します。

まずは袋から株コマが引かれます。引かれる数はゲームの進行具合によります。この時、引かれた株コマの分だけ株価が動きます。価格はメインボードに記された変動チャートに基づいて行われ、基本は上下方向に株価が移動するので通常よりも大きく変動します。

タイルの上にあるのが変動チャート。袋から引かれたコマの数に応じてぶち上がったり、下がったり大きく変動する。

黒い株コマ1個以下であれば、引かれたコマの数だけ変動チャートに基づいて、株価がぶち上がります。1個も引かれない色は下がりますが。

黒い株コマが2個以上袋から引かれると、さあ大変。各色のコマから黒いコマの数を引いた結果だけ変動します。結果がマイナスだと下方向に下がるため、大きく下がります。

大暴落した結果、2色の株が最低の価格まで落ち込んでゲーム終了。

それが終わったら、引かれた黒いコマの数と前回の価格変動から買われた金の数に応じて、金の価格が上昇します。

そして、価格変動の引き金となったトラックのコマが袋に入れられ、袋から引かれたコマが市場に追加されます。

ちなみに黒いコマは株価が一定の値段になったり、売却トラックによる価格変動が発生すると袋に放り込まれます。

株価チャートにちょっと仕掛けがあって、右端にある状態でさらに右に移動しようとすると1つ上に上がり、左端でさらに左に移動すると下に1つ下がります。これにより、大暴落があり得ます。

最終的に金の価格が100ドルに到達したらゲーム終了。全てをお金に変換して一番お金を稼いだプレイヤーの勝利です。

■遊んだ感想

無慈悲な大暴落に戦慄する運要素強めの株取引。

運の要素強めの株取引ゲームです。袋引きによる株価の変動が大きく、コントロールするのがなかなか難しいです。一応、購入する株を絞りこんだりする事で袋に放り込むコマの色を制限し、袋から引きやすくすることはできるかと思いますが、なかなか意図した形にはなりません。

途中途中で株を売り払い、金に変えていく事で安定した資産形成が可能になりますが、価格の上がり方は株券の方が大きいので、リスクを背負って株券のまま温存するのか、金に変えてしまうのかの選択が面白いところです。

価格変動が発生すると、雑に価格が乱高下するので、ガチガチの株ゲームと言うよりかはキャーキャー言いながら楽しめるようにも感じました。

遊んでいると、袋から株コマを引くのがクランク!のドラゴンアタックに思えてきてソワソワします。


ルールの複雑さ  :★★★★★☆☆☆☆☆
駆け引き     :★★★★★☆☆☆☆☆
運の要素     :★★★★★★☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★☆☆☆

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