東インド会社 / East India Companies
■ゲーム内容
アジアとヨーロッパの交易をテーマにしたゲームです。歴史の授業なんかでも東インド会社って出てきますよね。あれです。
さて、ゲームはざっくり言うと株と交易のゲームです。そこにアクション選択をするためのロンデルみたいなワーカープレイスメントが加わっています。
ボードの右側には各種交易品の供給量が示されており、ボードの左側には需要が示されています。要するに1ついくらで売られていて、1ついくらで売れるかが示されているわけですね。最終的に一番お金を稼いだプレイヤーの勝ちです。
ゲームは複数のラウンド行い、各ラウンドはいくつかのフェイズに分かれています。まず最初はワーカープレイスメントによるアクションです。ここでは「船やドックの強化」「商品の販売価格上昇」「商品の需要と供給のコントロール」「航海コストの無料化」「以降のフェイズでのイニシアチブの獲得」などを選択する事ができます。
ちょっと変わってるのはアクション選択がロンデルっぽい動きをするところで、ワーカーは前のラウンドに行ったアクションに隣接するアクションに移動するか同じ場所のアクションをするか選ぶところです。一応、一手番使う事でいったん真ん中に戻す事もできますが、各アクションは先客がいると配置に追加コストが発生します。
アクション選択が終わると株の購入が始まります。株は各プレイヤーの物が用意されており、他のプレイヤーの株を購入する事も可能です。自社株を買っていくのも良いですが、交易で儲けそうなプレイヤーの株を先に買っておくなんて事もできちゃいます。
株価は株の購入、交易による利益が最も大きかったり、前のラウンドよりも利益が大きかったりすると上がり、その逆だと下がります。常に前年利益を上回らないといけないわけですね。大変。
さて、その次はいよいよ商品の買い付け、そして売却とフェイズが移っていきます。買い付けは各プレイヤーのドックから船を中国やインド、東南アジアへ伏せて移動させます。この行き先によって買える物が変わるわけです。
商品の買い付けや売却は当然早く買ったり売ったりした方が利益が出るわけなのですが、ここで問題になるのが船の速さです。
船は積載量と速さが決められていて、常に船の速度が最優先になります。つまり、速い順に商品を買って売る事ができるわけです。速い船を持っているプレイヤーは相手の出方を見ながらプレイできるわけですね。これは悪い。
では、積載量が多いけど遅い船とかは余り物ばかりになるのかと言うとそうでもなくて、商品を買わずに停泊すると言う選択肢が用意されています。停泊した船は次のラウンドで最優先で商品を買い付けできます。
商品はラウンド開始時にダイスによって需要と供給が変動するのですが、実はダイスで決まるのは全体の半分になっています。
もう半分はアクション選択時にプレイヤーによって秘密裏にコントロールされます。コントロールは用意されたカードの中から選ぶ形になっていて、買い付けと売却のそれぞれフェイズ開始時に公開されます。蓋を開けてみたら意外と需要が発生したとかあるわけですが、ここら辺は選んだプレイヤーの一挙手一投足を見てると少し見えてくるかもしれませんね。
■遊んだ感想
秘密裏に何かを行うと言う行為が随所にある株と貿易のゲームです。特に商品の需要と供給の半分がプレイヤーに委ねられているところが面白くできています。また、船の速度による手番順調整とどこに早い船が置かれるのかが非公開で進んでいくところも注目したいポイントです。
軽い心理戦的な要素がありつつ、株と貿易と言うしっかりとした屋台骨で、なかなか遊びがいのあるゲームではないかなと思います。ゲーム時間も2時間くらいなので、ガッツリと相手の動向を予想しながら遊ぶのに適していると思います。
ルールの複雑さ :★★★★★★☆☆☆☆
駆け引き :★★★★★★★☆☆☆
運の要素 :★★★★★☆☆☆☆☆
おすすめ度 :★★★★★☆☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★☆☆☆☆