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クランク!:カタコンベ / Clank!: Catacombs


デザイナー:Paul Dennen
アートワーク:Clay Brooks, Anika Burrell, Nate Storm, Dan Taylor
出版社Dire Wolf
プレイ時間:45~90分
プレイ人数:2~4人

参照:BoardGame Geek

■ゲーム内容

デッキ構築&ダンジョン探索のゲーム、クランク!の新たな独立拡張です。

クランクは、デッキ構築をしながらダンジョンを潜っていき、アーティファクトと呼ばれる宝物を1つ持ち帰る事を目的としたゲームです。カードの効果に書かれているClank!が特徴で、Clank!が発生すると自分のキューブがクランクエリアに置かれ、ドラゴンの攻撃で袋に放り込まれて、そこから引かれるとダメージになります。ダメージを受けすぎるとノックダウンとなるので、そうならないギリギリを見据えて帰るのが面白さです。

さて、カタコンベの最大の特徴なのですが、ついにモジュラーボードの採用されました!宇宙をテーマにしたクランク!イン・スペースでは、一部採用されていましたが、カタコンベでは全てモジュラーボードとなりました。そして、それに伴って進むごとにマップが公開されていく形に変更となりました。

ゲーム開始時は、公開されているマップはこれだけ。先に進んだプレイヤーがタイルを引いて好きな向きに配置する事でマップが拡がる。

今までのクランク!って、マップが分かってるのでどういうルートを辿るかを事前にある程度考えておく事ができましたよね。しかし、今回はトンネルを通ってタイルの先に進もうとしているプレイヤーがタイルを引いて好きな向きに配置していきます。つまり、事前にルートが一切見えない状態なので、これが使えません。アーティファクトもタイル公開時に低い得点の物から順番に配置されていきます。

中にはこんなどう考えても落とし穴みたいになってるタイルもあります。落ちたら最後、抜けるために支払うダメージが辛い!

もう1つ特徴的なのが、新たにドラゴンバッグに放り込まれる白いキューブです。これはゴーストキューブで、ゴーストが書かれたタイルを引いたりするとクランクエリアに追加されます。この白キューブはくせ者で、ドラゴンアタックで袋から引かれると全員に1ダメージを与えます。そして、悪いことにその後で再びクランクエリアに置かれます。

そうです!白キューブは次のドラゴンアタックで再び袋に戻るのです!!これが、1つ2つであれば袋から引かれるのは事故みたいなものですが、ゲーム後半になるとこのゴーストが4個とか5個入ってきます。こうなると、いつ袋から出てきても不思議じゃなくなります。後半はただでさえダメージが蓄積されているので、ゴーストは致命傷足り得えます。

今回のゲームは生還者がゼロ。白いゴーストキューブが悪い!!

さらに、生還を難しくしている要素として、生還もしくはノックダウン発生後のプレイヤーの手番処理が変わっている事が挙げられます。

通常のクランク!では、ボードにカウントダウントラックが設けられていて、最初にゴールしたもしくはノックダウンしたプレイヤーの手番になる度にドラゴンアタックが発生し、規定ターン後にゲームが強制終了しました。

しかし、カタコンベではゴールもしくはノックダウンした全てのプレイヤーのターンでドラゴンアタックが発生します。これにより、ノックダウンの連鎖が発生する事があるため、「まだ1人ゴールしただけだし体力もあるから平気でしょ。」と高を括っていると、気付いたら他の全員倒れてて、手番までに10個以上袋からキューブが引かれたりします。

その他の大きな変更点として、トンネルの鍵アイコンが挙げられます。今までのクランクでは、マーケットでマスターキーと言うアイテムがあれば、鍵付きトンネルを通過できました。

しかし、カタコンベではこれが無くなり、代わりにピッキングツールのような物が採用されました。これは1回使いきりの鍵になっていて、鍵アイコンのトンネルを最初に通過したプレイヤーが支払います。支払われたピッキングツールは鍵アイコンを覆うように置かれ、以降全てのプレイヤーが自由に通過できるようになります。

このピッキングツールはその他にも牢屋に捕まった英雄(勝利点と即事解決の特殊効果)を開放したり、大シークレット(今回は鍵付きの宝箱に入ってるイメージです)や勝利点をもたらす秘密の本の獲得にも使用します。結構使う機会はあるのに、最所から持ってる2つ以外はマーケットで買ったり、モンスターの討伐報酬だったり、小シークレットに入っていたりするのを確保しないといけません。なかなか入手ができない物なので、使いどころは悩みます。

■遊んだ感想

レガシーからのフィードバックが盛り込まれた殺意高めのクランク!

全体的な印象として、クランクレガシーで得たものを通常のクランクにフィードバックしてきたようなセットだと感じました。

何と言ってもゲームを進めながらマップが徐々に見えてくるのは、先の見えないダンジョンを進んでいく感覚でゲームのテーマにも合っていますし、自分達でマップを作り上げていくのも、シンプルに面白いです。ただ、マップを作り上げていったり、ルートを探したりする分、プレイ時間は長めになります(2時間~2時間半くらいかな?)。

今回はこんなマップになりました!

全体的にドラゴンアタックが厳しくなっているので、戻るタイミングを間違えるとあっという間にやられてしまうため、帰りのハラハラ感も上がっています。

独立拡張なので、カタコンベだけでも遊べますし、通常のクランクのカードを追加しても問題はありません(日本語版と英語版はカードの裏面が異なるので注意)。先日、日本語版が発売された5、6人拡張にも対応しています。クランクが好きな方には、是非遊んでもらいたいゲームです!


ルールの複雑さ  :★★★★★★☆☆☆☆
駆け引き     :★★★★★★☆☆☆☆
運の要素     :★★★★★★☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★★★☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★★★☆

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