並行世界でノブが言う言葉

 名古屋で水たまりにダイブした。
 なにって、文章そのままである。そういえば原因はわからないのだけれど、雨の栄(横断歩道)で転んだ。結構水たまりって人間を深くまで沈ませるもんなんだ〜と思った。(ダブルミーニング)ヒートテックまでびっしゃびしゃ。近くのビルのトイレで見たら、右手の小指、肘に血が滲んでいた。というか少し肉が見えてた。グロ。車の目の前だったから、きっと運転手は相当びっくりしただろうなぁ。私はそれ以上にびっくりしたけれど。
 転んだと同時に脳裏に浮かんだのが「あの可愛い人ならこんなふうに転ばないんだろうな〜」ということ。これはすごくマイナス思考に思われるだろうし、実際マイナス思考だろうけれど、自分の中では面白い考えだった。
 雨の日に栄で大勢の目の前であんなに大きく転ぶ彼女の想像はできないし、実際、絶対に転ばない。(確信)
 要するに、私の串には「面倒臭がり屋、不器用、変、水たまりで転ぶ」と刺さっているし、彼女の串には「可愛い、常識人、ポジティブ、水たまりっていうかどこでも転ばない」が刺さっている。全ては繋がっているのだ。面倒くさがりで先を急ぐから転ぶ。当たり前の常識を持っているから道路では気をつけて転ばない。それだけ。そういう星の元、とよく言うけれど、「その性格だから」一見関係ない事柄も、わらしべ長者のように回り回って繋がっている筈、と私は思っている。
 漸く車に辿り着き、暖房をつけ、前述のことを考える余裕のできた私の頭には、決して相入れない、串二本。(彼女のことは好きやで)
 んで、たまに聞く「そういう人間でも生きていかなければならない」は何の慰めにもならないどころが、それしか言えないんだ〜その言葉意味な〜と思ってしまう。いやそんな人間だから水溜りに落ちるのか。オチたなぁ…

#エッセイ

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