爽エンディング
「それは本当?爽」
兄弟たちにチクられ、爽は瞳を泳がせます。
「えぇ〜知らないよ〜?」
「なにか隠していることない?」
少し怒ったような声になった父親に爽は早口で返事をします。
「別に、料理の味見程度にワイン飲んだりしてないし、イメチェンしたくて先週の散髪でブリーチとかしてないし、テストだって合計したら椋より良い点だから赤点2つはノーカンだし!あと猫っぽい鳴き声聞こえてたけど黙ってはいたけど拾ったのボクじゃないし!」
(他にも気付いたことがあればチクろう!)
「そう、…猫はちょっと困るね。爽だって目がムズムズしてるんじゃない?それにお酒は…まあ、ちょっとお父さんとまとめて向こうでお話しようか」
爽の首ねっこを掴んで父親はリビングを出て行きました。
残された兄弟たちは爽の身を案じたりプリンのことを思ったりしながら、みんなで夕食の準備に取り掛かりました。
ー爽エンドー
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?