見出し画像

【職種紹介】日本で唯一、ここにしかない仕事?生活や産業を支えるプラント設備のお医者さん、「プラントドクター」について徹底解説!

こちらの記事では、「プラントドクター」の仕事内容や1日の流れ、そして仕事の魅力についてご紹介させていただきます。

「社会インフラを支える仕事に興味がある」
「手に職をつけて将来にわたって活躍できる仕事に就きたい」

そうお考えの方は、ぜひ最後までご覧いただけますと幸いです。

日本のエネルギー産業を支える施設。それが「プラント」。

現代社会に生きる私たちにとって、「プラント」は必要不可欠な存在です。例えば、石油プラントは中東などの産出国から運ばれてきた原油を受け入れ、加熱して沸点の違いをもとに分留し、不純物を取り除いて石油製品を精製しています。このように精製された石油製品は、道路に使われるアスファルト、トラックや航空燃料に使われる軽油、私たちの生活に欠かせないガソリンなど、さまざまな形で利用されています。

石油プラントをはじめとする大規模なプラントは、高さ数十メートルに及ぶ巨大な設備がいくつも連なる形で構成されています。これらのプラントが安定して稼働し続けることが、私たちの生活や産業の基盤を支えています。そんな大規模なプラントの安定稼働を陰から支えるのが「プラントドクター」と呼ばれる専門職です。

具体的な仕事内容

「プラントドクター」は、その名の通り「プラントを診断する医者」のような職種です。

人が健康診断を受けるとき、血液検査やレントゲン撮影、内視鏡検査などを行い、それぞれの専門技師が作業を進めます。そして、最終的にその結果を見て診断するのは医者です。同様に、プラントドクターも様々な検査を行い、最終的な診断を下します。

プラントは24時間365日稼働し続けていますが、数年に一度は稼働を止めて設備や部品の状態を検査する必要があります。このとき、プラントドクターは各種検査会社と連携して検査を実施し、その結果を基に「この配管は引き続き使える」「このタワーには問題がある」といった診断を行い、プラントの保有者であるオーナー会社へレポーティングと提案を行います。

例えば、厚さが何センチもある板でも、使い続けると穴が開くことがあります。その穴が開くと、中の流体が漏れ出して大事故になる可能性があるため、プラントドクターはリスクがありそうな箇所を重点的に検査し、リスクを低減するのが仕事です。

検査の手法には、「目視検査」「放射線検査」「超音波検査」などがあります。
タワーの内部を確認する場合、通常は流体が流れていて入ることができません。そのため、まず流体をすべて外に出して洗浄し、空気を入れ替えてから内部に入ります。そして、中の状況を詳細に確認し、異常がないかをチェックします。さらに、放射線を使った検査や超音波による厚さ測定も行います。これらの検査結果を基に診断書や報告書を作成し、機器の使用寿命や必要な処置を決定します。

目視での検査業務は、通常、2人1チームで進められます。チームの規模は点検する範囲によって異なり、例えば5チームで計10名の体制を1人のチーフが管理することもありますし、大規模な案件では協力会社も含めて50人規模になることもあります。このようにして、効率的かつ確実に検査を進めていきます。

稀少価値・市場価値、共に高い「プラントドクター」人材

「プラントドクター」という職種名は、まだ多くの人にとってなじみがないかもしれません。それもそのはずで、プラントの診断サービスを提供できる高い技術力を持つ会社は、マイスターエンジニアリンググループのテクノ・スタッフ社以外にはほとんど存在しません。

この仕事は非常に専門的で、世の中に欠かせない重要な役割を果たしています。そのため、競合する会社が少なく、非常に安定した職業と言えます。また、現在、プラントの診断をプラントのオーナー自身が行うこともありますが、エンジニアの人手不足が深刻化しているため、ますます外部の専門家に依頼するニーズが高まっています。

プラントの設備診断は、日本の産業が続く限り必要とされるため、「プラントドクター」の市場価値は今後も上昇し続けるでしょう。

1日の流れ

プラントドクターの一日(内勤時)

プラントドクターの内勤日は、オフィスでのデスクワークが中心です。日々の業務には、メールチェックや依頼事項への対応、レポート作成、チームミーティングなどがあります。各種資料の整理や翌日の準備を行い、効率的な業務運営を支える役割を果たします。これらのデスクワークは、現場での作業と同様に重要で、プラントの安定稼働に欠かせないものです。

プラントドクターの一日(出張時)

出張時のプラントドクターは、現場での設備診断が主な業務となります。現場に出向き、設備の状態を詳細に確認し、必要な検査やデータ収集を行います。各作業の検査結果をレポートに取りまとめるまでが一日の流れです。現場ごとに異なる環境や設備に対応し、適切な検査計画を立てることが求められます。

1年間の流れ

プラントドクターの仕事は1年間を通して全国各地の現場に出張し業務を行うことになります。
出張一回あたりおよそ1~1.5ヵ月の長期間となり、その期間中はプラントの稼働を止めて作業するため時間も限られ、集中的に業務を行います。
(このような出張が年間3-4回程度ある形が標準となります)
一方で内勤時は定時帰りが基本であり、また休暇をまとめて取得するようなケースも少なくなく、メリハリのついた働き方をしています。

社内外の手厚い教育体制のもと、一流のエンジニアに成長できる!

福利厚生・制度

◼︎借り上げ社宅
入社の際に転居が必要な場合、社宅制度を活用いただくことが可能です。引っ越し費用や敷金・礼金は全て当社負担、家賃についても当社が半額相当を負担します。従業員の経済的負担に対して可能な限り手厚くサポートいたします。

◼︎資格取得支援
資格取得を推奨しており、会社指定の資格(高圧ガス製造保安責任者、ボイラー整備士、圧力設備診断技術者等)を取得した際は受験費用の一部補助に加え、資格取得手当を支給します。

◼︎柔軟な勤務体系
内勤時は自身のライフスタイルに合わせ4つの就業時間帯から選択可能です。
①7:30-16:30
②8:00-17:00
③8:30-17:30
④9:00-18:00

教育体制・評価制度

プラントドクターとして入社すると、まず導入教育や安全教育が行われます。プラントは危険な場所も多いため、安全知識は特に重要です。基礎研修では、プラントプロセスや検査手法を座学で学びます。

一方、OJTでは、社内のナレッジを活用しながら実践的に技術と知識を伸ばしていきます。例えば、「この機器にはこういった劣化が起きやすい」という事例集や検査ポイントの情報が蓄積されており、それらを活用しながら学びます。

研修を終えたからと言って、すぐに独り立ちするわけではありません。まずは先輩が受け持つプラントのサブ担当として経験を積んでいただきます。この段階でしっかりと経験を積むことで、責任ある仕事に対する準備が整います。

経験を積むと、数名のチームを率いる責任者としてプロジェクトの品質を担保する役割を担います。その後は、主任やチームリーダー、グループマネージャーといった役職にキャリアを進め、担当する領域も広がります。キャリアアップの評価基準は公正かつ明確に定められており、「この資格を何個以上取得する必要がある」といった資格要件や、「このレベルならこのポジション」といった基準が具体的に示されているため、目標を定めやすく、モチベーションを維持しやすい環境が整っています。

日本の豊かな生活を維持する、陰の立役者に。

プラントドクターのお仕事は、決して目立つ仕事ではありません。しかし、プラントが安定して稼働しなければ、私たちの日常生活に欠かせないさまざまな製品が手元に届かなくなります。プラントドクターは、日本中の当たり前の豊かな生活を陰から支える、非常に重要な役割を担っているのです。

日本にエネルギー産業がある限り、この仕事が無くなることはありません。そのため、社会貢献度が高く、需要も非常に高いエンジニアリングの分野で活躍したい方には最適です。特に有資格者の市場価値は年々高まっており、当社で資格を取得した先輩社員は、自分の希望に応じてキャリアアップやキャリアチェンジを実現しています。

技術者としての知識、技術、経験を養い、成長できる環境が整っている当社で、私たちと一緒に安定したキャリアを築きませんか?社会に貢献し、確かな技術を身につけたい方は、ぜひ一度当社の面接に足を運んでみてください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。