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途中入園してみたら


えどが幼稚園の年少に入園したのは11月。

その11月に、幼稚園では、新幹線に乗って遠足に行くという行事がありました。

4歳のえど、誰よりも小さくて入ったばかりの幼稚園で、

親抜きで先生たちやほかの園児と一緒に新幹線で遠足・・・。

正直、どうしようか迷いました。




遠足に行かなくても、その翌日には普通に幼稚園があるし。

まだ慣れてない環境で無理しなくてもいいかな、と。

少し及び腰でした。

でも幼稚園の先生方は

「大丈夫ですよ、他の子とも仲良くなるチャンスですし」

「ちゃんとお世話しますので任せてください」

と言ってくださって。

これも経験かなと送り出すことにしました。




東京駅で見送った時のことは今も覚えています。

初めての新幹線。

初めてママから離れての遠いお出かけ。ばあばも着いていかない。

心細そうな顔で新幹線の窓からこちらを見るえどを見て、

やっぱり早かったかな・・・と少し後悔しました。




幼稚園に入ったばかりでママ友もいなかった私は、

実家の母と一緒にえどをお見送りした後、カフェに入ったり

東京駅の中を散策したりして、不安な気持ちを分け合いながら

彼が帰ってくるのを今か今かと待ってました。




そして数時間後。

新幹線から降りてきたえどは、満面の笑みでした。

「たのしかった!」

小さな手を繋いで見上げてきたえどの嬉しそうな顔と声に、

母と一緒に胸を撫で下ろしました。




無事に帰ってきてくれて良かった。

楽しんできてくれて良かった。

先生方ありがとう。




そして、遠足に行ったことで、同じクラスの年少さんだけでなく、

年中さん、年長さんの友達もたくさんできました。

握った手を離して見送るのは結構しんどいけど。

時には必要で、素敵な効果をもたらしてくれると初めて身をもって知りました。




ここの幼稚園は本当にたくさんのイベントやお散歩、遠足があり、

ディズニーランドで歌ったこともありました。

お散歩は2キロ歩くこともあったり、電車で遠出したりもしました。

そのたびに、えどだけでなく、わたしも知り合いが増えたり、

楽しい貴重な経験をたくさんしてきました。




ここは手作り感満載の昔ながらの昭和の幼稚園で、

給食も、バスの送り迎えもありません。

お遊戯会の衣装も先生ではなく親が作りますし、

あらゆる行事は、月一度の保護者会をはじめとし、

園児の保護者が幼稚園と密に連絡を取って進めていきます。




当然、親のやることは多いです。

年初に係決めがあり、毎年何かしらの係に全員がつきます。

親の交流を深める「手芸会」というのが初めの方にあって、

それも内容から予算から進行など全部係が決めます。

年に一度の「給食の日」の係になったら、買い出しから当日の調理まで

何十人分も作ることになります。





でもこうして、子供の幼稚園に密に関わって、

衣装を作ったり、買い出しをしたりしたことが、

今も私のいい思い出になってます。

うまく衣装のサイズが合わなくて、夜なべしたことも、

じゃがいもを何十個も剥いたのも、生まれて初めてでした。





親のやることが少ない、楽な幼稚園も少し離れたところにあったのですが、

面倒で時間の取られる、でも信頼できるこの幼稚園にして良かったと思います。

今も幼稚園の前を通ると、元気な先生の声が聞こえてきてホッとします。

たまに顔を見せると

「えど!ある!大きくなったねー!」

と嬉しそうに出てきてくれます。




ずっとこの幼稚園が続きますように。



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