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Mr.Children 「Fifty’s map 〜おとなの地図」の感想


「miss you」の先行第2弾として、MVと共に公開された曲。「くるみ」のMVがそのまま使用されて話題になった。

曲の雰囲気としては、「くるみ」、「Melody」、「東京」のようなキラキラしたミスチル得意の王道ポップ。

出会いの数だけ別れは増える
それでも希望に胸は震える
引き返しちゃいけないよね
進もう 君のいない道の上へ

「くるみ」

「くるみ」の主人公は、孤独になりながらも希望に満ち溢れ、未来へと進んでいく。

どこにも逃げられない
そう過去にも未来にも
孤独の意味を知った友よ

互いの背中讃えながら 行こう

「Fifty’s map 〜おとなの地図」

しかし、歳を重ね、今を生きるのに精一杯の主人公。
ただ、足を止めて見渡してみると、自分と同じ時間を生き、孤独に生きる仲間がたくさんいる。

「くるみ」のMVではラスト、桜井さんがバンドのメンバとは反対方向に歩き出し、「Fifty’s map 〜おとなの地図」では、メンバと同じ方向に歩き出す演出で、歌詞を表現している。

タイトルは、尾崎豊のデビューアルバム「十七歳の地図」をオマージュ。歌詞に出てくる「バイクで闇蹴散らし、窓ガラス叩き割って」は、「15の夜」、「卒業」のフレーズを引用している。

「Fifty’s map 〜おとなの地図」は、尾崎豊を聴いて青春時代を過ごした、同世代(50代前後)に送る讃歌なのだろう。限定的なターゲットに向けて書かれた曲だ。

「くるみ」のように後半に盛り上がる展開はないが、キャリアを積み重ねたMr.Childrenだからこそ染み出るような味わいのある曲に仕上がっている。

自信なんて無くても あるように見せれるさ

何気ないフレーズだけど、個人的にはこれがグッと響いた。

  • 「十七歳の地図」のリリースが1983年で40年前

  • 「くるみ」のリリースが2003年で20年前

  • 今回のリリースが2023年

この20年刻みは偶然か、はたまた狙ったものなのか…。


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