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R4中小企業診断士試験 口述試験当日〜最終合格レポート《第10話》

ついにやってきました、口述試験。
名古屋地区の会場は「愛知大学 名古屋校舎」、1次試験と同じ会場です。帰ってきたよー、と、感慨深かった…。

会場入り前にプチハプニング

私は午後1時12分開始の指定。
お昼ごはんを会場の近くで食べて行こう、と思って出かけますが…
私、うっかりしていました!

試験日は、令和5年1月22日、日曜日
1次試験も2次筆記試験も日曜日の開催ではありますが、朝8時台には会場入りしていたので、まだ街にはそこまで人がいません。

しかし、今回私が会場に向かったのはお昼どき真っ只中。しかも、場所は中部地方一番のターミナル駅である名古屋駅。飲食店はどこも入店待ちの列ができています。
ふらっとお店に入って、パッと食べてサッと出る、なんてことができるわけはありませんでした…。

どうしようかと歩いているうちに、愛知大学 名古屋校舎のあるささしまライブまで来てしまいました。
「ささしまライブ」は、映画館・ライブハウス・ホテル・飲食店などの商業施設が集まった再開発地区。日曜日のお昼は大賑わいで、飲食店ももちろん満席。

実は会場隣の映画館1FにあるマクドナルドのモバイルオーダーでポテトSとコーヒーSを注文し、せめてこれだけお腹に入れていこうとしました。しかし、お店のバックヤードが全然回っていません。そうこうしているうちに、まもなく予定時間の30分前に…。

予定時間の30分前までに来いって書いてある‼︎

諦めてマクドナルドを退店し、会場入りしました。
お店の人にキャンセルの旨を伝えたくても戦場のような状況。店員さんをつかまえることができません。モバイルオーダーアプリ上で支払いは済んでいるものの、罪悪感に苛まれながら、結局お店の人に何も伝えられないまま店を後にせざるを得ませんでした。私のポテトSとコーヒーS、廃棄になってしまいましたよね…。マクドナルドささしまマーケットスクエア店の店員の皆さま、本当にごめんなさい。そして、私が去った後の席に座ってしまったお客様、いきなり身に覚えのないポテトSとコーヒーSが運ばれてきて、えっ!?って思いましたよね…。本当にごめんなさい。

かくして、おなかペコペコのまま、おなががグーグー鳴らないように心配しながら口述試験を受けることになってしまいました。

会場入り

愛知大学のキャンパスに入ると、食堂にものすごく大勢の人がいます。さらに、エスカレーターのところに、案内板を持って立っている人がいるので、ああこっちかと思って向かうと、その案内板に書かれていたのは

「FP2級 受験会場はこちら」

・・・・・違うよ!!

ちらちら見回しても、「中小企業診断士」の文字が見当たりません。
どこだーと思っていると、首から札をぶら下げた男性の方がいて、「あ、診断協会の人っぽいかも」と思ってそちらへ向かうと、無事受付が見つかりました。よかったよかった。

控室の番号を案内され、1次試験のときの半分以下くらいの大きさの教室で待つことになりました。中学とか高校の教室くらいのサイズ感でしょうか。

筆記試験の問題用紙を印刷したものを持参していたので、待ち時間はそれを見ていました。TBCの想定質問教材はPDFで送られてきたのですが、わざわざ印刷はしていないので、当日控室では見ていません。
「見ていました」と書きましたが、厳密には「見てる風」の格好をしていただけで、ほとんど頭はうごいていませんでした。いかにおなかグーグーの音をさせないか、という方が重要でしたね(汗)

いざ面接部屋へ

誘導係の方が来て、私の受験番号を読み上げました。そして、
「もうこの部屋には戻りませんので、荷物を全部持ってきてください」
「入室したら、入ってすぐ左手にある机に荷物をおいてください」
「終了後はそのまま荷物を全部持ってお帰りください」
と説明を受け、試験官の方が待つ部屋の前まで案内してくださいました。

コンコン、とノックをすると「どうぞ」と返ってきたので、扉を開け、「失礼します」と一言発し、一礼して荷物を置きました。

部屋の真ん中に席が1つあり、その横に立ち「よろしくお願いします」というと、「おかけください」と言われたので座ります。
(椅子だけポツンと置いてあったのか、机もあったのか、忘れてしまいました。たしか机はあったと思いますが、ちょっと自信ない…)

部屋のサイズをちゃんと見てこなかったのですが、確か控室と同じくらいのサイズだったと思います。面接官2名と受験生の間の距離は結構遠く、飛沫防止のアクリル板も置かれていました。あまり面接官との距離が近すぎても緊張が増しそうですが、逆に遠すぎるのもちょっとやりづらい感じですね。質問が聞こえづらいですし、地声が小さい・通りづらい人は意識的に声を張ったほうがよいような距離感でした。(コロナ前はもっと近かったんでしょうか…?)

着席すると、まずは
「氏名と、生年月日をお答えください。年は和暦でお願いします。」
と言われました。
(おお、ほんとに「和暦で」って言われたわ、という感想。)

その後、試験官の方から試験内容の説明を受けました。「中小企業診断士として」「2分程度を目安に」回答するように、などです。このあたりは先人の体験記などで数多く語られている通りです。

私が受けた質問

私が受けた質問は、事例Ⅰから2問、事例Ⅱから2問の合計4問でした。
偶然にも前日の模擬面接と同じ組み合わせだったのと、事例Ⅲ、Ⅳよりは苦手意識が少なかったので、その点ではラッキーでした。

以下、質問内容と私の回答を振り返ります。

事例Ⅰ

事例Ⅰの質問は答えづらかった印象です。自分の回答も結構苦し紛れなので、あまりちゃんと覚えていません。ご了承ください。

面接官A「事例Ⅰについて質問します。A社が今後事業承継を進めていくにあたり、後継者が農業経験がないことによる今後の留意点をお答えください。」

私「農業経験がある人を農業部門の部門長にして、権限委譲し右腕となってもらうことが重要だと思います。」(実際は質問文を繰り返したりして、もう少し長くしゃべっています)

面接官A「具体的に、どういった点を権限委譲すべきと考えますか?」

私「(あー追加質問来たか…)農業は専門的な知見、たとえばどういう品種を植えるのか、といったことですとか、肥料を与える時期などのノウハウが必要なので、部門長に事業計画の立案を任せたいと思います。また、今後経営幹部としての育成のため、利益責任も付与したいと考えます。ただ、農業は店舗と異なり売上などでの評価が難しいので、どういう評価体制にするかは、納得感が出るように検討が必要と思います。」
(あーー、最後苦しいな。検討が必要ですって、答えになってないじゃん。)

面接官A「次の質問です。A社では新規事業の展開を考えていますが、今後どのような組織体制をとるべきと考えますか?」

私「はい。新規事業の商品開発や飲食店運営については、後継者さんの前職の経験が活かせるようにすることが重要だと思います。また、A社さんはこれまでも若手従業員からの意見を上手に取り入れて事業展開をしてきましたので、この強みを活かしてさらなる成長を図るため、現場からの意見を経営に取り入れることを仕組み化できるとよいと思います。」

面接官A「組織体制についてはどのようにすべきか、をお答えいただけますか」

私「(うわ、回答ズレてたか)そうですね、すみません。
現在、店舗運営と生産が兼任になっているということなので、新規事業の担当スタッフには商品開発と店舗運営に専念してもらうため、別の部門として切り分けて運用するのが良いと思います。」

面接官A「わかりました」

私(ふーー。)

事例Ⅱ

面接官B「続いて、事例Ⅱについてお答えください。B社の直営店舗では、客数が増えて店内の混雑が目立つようになり、顧客からコロナ感染の不安の声が聞かれるようになりました。どういう対応をすべきでしょうか」

私「(おっと、後日談なのね)
はい。B社さんの直営店舗では、作りたての揚げ物などが人気ということでしたので、たとえばコロッケが出来上がる時間を店内に貼り出したり、自社サイトやSNSなどに掲載してお客様にお伝えすると良いと思います。
あとは、購入商品が決まっている場合には事前に予約を受け付けることで、お客様の待ち時間や受け渡し時間を減らして、店内の回転を良くする、というのが良いと思います。」
(TBCの模範解答に書いてあったの使えたわー)

面接官B「わかりました。次の質問です。B社は都市部の百貨店に出店することになりました。どういった品揃えをするべきか、提案してください。」

私「(あら、また後日談?百貨店に出店するの?そうなっちゃたの?)
はい。まずは、都市部の百貨店のお客様が何を求めているか、を考える必要があると思います。
百貨店のお客様は、都市ではなかなか手に入らない地方の食材を求めている人も多いと思います。そういった方に向けて、X県の名産の食材を使った加工品を揃えて、店頭での接客やPOPなどを通じて、それぞれのお客様に合った商品をおすすめすると良いと思います。
もうひとつは、百貨店のお客様ですと、贈答品や手土産にするニーズが多いと思いますので、ある程度日持ちのする加工品、たとえばハムやソーセージなどの詰め合わせを用意するのが良いと思います。」
(この質問は具体例を出しやすくて、けっこうしっかり答えられたかな)

面接官B「ありがとうございました。これで口述試験を終わります。」

私「はい。ありがとうございました。」
(ふーーー、おわったーーー。)

だいたいこんな感じでした。
和やかでもピリピリでもなく、ただ淡々と進んでいった感じです。

A社についての質問は、内容が漠然としていて答えづらかった印象です。
一方、B社は具体案を説明する形だったので、話しながら頭の中を整理しつつ、たくさん話せました。ただB社は2問とも「与件文の後日談」な初耳エピソードだったので、もし具体案がパッと思いつかなかったら難しかったかもしれません。

上にも書きましたが、店舗施策として「予約受付」というのはTBC受験研究会の模範解答に書いてあったものをそのまま答えています。こんな感じで、口述試験用の想定問題集だけでなく、筆記試験の模範解答も回答のネタとして使えることがあります。どこの学校のでもいいですが、ある程度頭に入れておくと良いと思います。

終わってみての感想

「あー、こう答えればよかったかなー」と思うことはありましたが、別に「落ちたかも…」みたいな変な不安はありませんでした。肩の荷が下りてホッとした、というのが素直な感想です。
また、面接官の前に座って、「中小企業診断士としてお答えください」と言われた時には、

「ああ、ここはゴールではなくスタートなんだな」

と思ったのでした。無駄にエモい感想で恐縮ですが。

終わったあとはそそくさと会場を後にし、ヤミーでごはんを食べました!

ちょっと調子に乗って食べすぎてしまいました。
そして、この記事の材料とするため、記憶が新しいうちにヤミーの店内で質問と回答をiPhoneにメモしました。

最終合格発表までにやったこと

1/22の口述試験が終わってから、2/1の最終合格発表までの10日間は、これといってそわそわするようなこともありませんでした。この間やったことは

  • 早稲田出版(TBC受験研究会)から合格体験記の投稿案内が届いたので書く

  • ついでにスタディング用の合格体験記も書く

  • 実務補習のテキストなどが届いたので読む

  • 実務補習の担当指導員の先生からメールが来たので、診断先のWebサイトや関連業界のネットニュースを見たりなどの下調べをする

あたりです。
実務補習については、班によっては事前にZoomなどで顔合わせしたりすることもあるようですが、私の班はそういったものは一切なく、先生から診断先のサイトと、「今回のテーマ(1行)」が送られてきただけでした。3歳児を抱えて業務外の作業時間を確保するのが難しい私には助かりました。

実務補習の話は、別途また記事を書きたいと思います。

そして、最終合格発表

令和5年2月1日。いよいよ最終合格発表です。
さすがにドキドキ感はなく、筆記の合格発表画面と見比べて、名古屋地区は全員合格していることを確認しました。

それから、小さなケーキを買い、夜に夫と娘の3人で食べました。
そして、

「ご協力ありがとうございました。合格しました。明日から実務補習で家を空けますがよろしくお願いします。」

と夫に伝え、私の1年間の受験生活は完結しました。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

最終回っぽい締めくくりの言葉になってしまいましたが、この連載はもう少し続きます。受験勉強の中で感じた、後に続く人の役に立ちそうなネタや、単に私が書きたいだけのネタを、あといくつか書いていくつもりです。

次回は、「財務・会計が苦手でも事例Ⅳに何とか喰らい付くための工夫」について書く予定です。
質問があれば、コメントかTwitter、マシュマロにてお寄せください。


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