話したことたち

2月はネタをやる機会が少ない代わりに、ライブで沢山話せる機会を頂いた。
ネタを沢山したうえで、沢山話せられれば一番良いのだけど、ネタも好きな人と話すのも同じぐらい好きだから有難い。

リップグリップさんとのトークライブでは、お笑いの場では話さない哲学の話ができた。
お笑いの場において真面目に哲学について話す事はほとんど無い。
当然ながらお笑いの場では、演者もお客さんも「お笑い」が唯一の目的で、それだけが我々を繋げているものなのだから「構造主義の成り立ちってどうなってるんですか?」みたいな話は出てこない。構造主義の成り立ちの話でウケるくだりなんて出てこない。
ウケないから普段のライブで一緒になっても、哲学について学びたいと思っている姿勢は全く出さない。
ただ、3人のトークライブならそれを邪魔する人もいないので(「真面目か!」みたいなボケだと捉えられる。そしてお笑いなのだからその人が合っているけど、たまに本当にその話をしたい時があるんです)、思う存分話すことができる。
ライブは3回目だが、毎回どこかしらにそういう話しが入ってくる。
今後も定期的にこのライブをやっていく予定なので、そのたびに学びと疑問を二人の先生にぶつけていこうと思っている。

車海老のダンスの新ネタライブに、トークゲストとして出演した。
長年同じユニットライブに出演していて、芸歴は違うけどほぼ同期のような間柄で付き合ってきた。
同じくゲストとして出演した春組織の具志堅さんが、どうしても学級崩壊の話をしたがったり、保育園と幼稚園どちらも通っていた、のような面白い話をしながらも、新ネタの感想やこのコンビに思っていることなどを話すことができた。
まだ配信が観れるはずなので、詳しくはそちらを観てほしいが、noteにこっそり書くようなところまで話してしまった気がする。

哲学の話も、noteにこっそり書くような真面目な話も、お笑いの場には全く適していない。
私は哲学者でも、コメンテーターでもなくあくまで芸人なのだ。
哲学の話や真面目な話が大好きだけど、一番は笑ってもらう事が好きな芸人なのだ。
というわけで、たまにライブでそれらの話をしようとしても、真面目な話ゆえ当然客席から笑いは起きず、別にそれはそれで良いのだけど芸人としての習性で「自分が話していて〇秒間笑いが無かったらすべっている」と認識してしまい、だいぶ手前で笑いの方向に舵を切って、自分から早々に話を打ち切ってしまう。
本当は笑い無しで1時間哲学や歴史の話をして、1時間好きなコンビの好きなところについて話していたい。

ただ、たまに「いつもより少し長めに話していいよ」と言ってもらえる場があり、そういう場でこそ自分は輝くと思っている所もあるので、いつもありがとうございます、という話です。

ここからは”noteにこっそり書くような”の”こっそり”の部分。

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