宣武旧事

画像1 北京に通い始めた頃を思い出している。まだ王府井大街の両側には並木があって改革開放当時の雰囲気が残っていた。北京晩報も物売りの呼び声(吆喝)がまだ肉声で売人によって節回しもアクセントも違っていた頃だ。定宿一帯はまだ派手な看板や装飾品もなく、それでも人々の活気で満ちあふれていた。胡同も再開発の手が入る前だったから、近所を歩けばちょっとした探検気分が楽しめた。あれから30年近くが経過して、おしゃれな都市空間が現出したが、北京の街を歩き始めた当時の地図を見ていると、素朴な感じの北京、平民主义的布衣北京を思い出す。

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