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【韓国ドラマ】7年ぶりに「相続者たち」を見たらタンとラヘルの印象が180度変わった話

私が韓国語を勉強したいと思うきっかけを与えてくれた、私にとっての「人生ドラマ」。

それがこの「相続者たち」です。

相続者たち


財閥の次男であるキム・タンと、その家の家政婦の娘であるチャ・ウンサン。
住む世界が違う2人が運命的な出会いから恋に落ち、身分が違うことへの葛藤や、学校内の争い、大人たちの汚い欲に巻き込まれながら、それに抗い乗り越えていく純愛ラブストーリー。

当時多感な高校2年生だった私は、白馬の王子様キム・タンに完全に落ちてしまいました。

財閥の次男かつイケメンっていう先天的なスペックに上乗せして、好きになったらその子以外目に入らないっていう一途さ、そしてぐいぐい引っ張っていく男らしさ、自分がイケメンって分かっててあざとくて、喧嘩も強くて、高2にしては大人すぎるキスもできて…。

あげたらキリがないのでこれぐらいにしておきますが。

私の中で最高の男だったんです。

そして、当時の私の「相続者たち」を見た感想はこんな感じ。

 ・タン&ウンサンが幸せになってよかった
 ・2人の邪魔する奴ら(特にラヘル)が理解できない
 ・ヨンド前髪下ろしてからかわいい



Netflixの配信がはじまったタイミングで、7年ぶりに1話からストーリーを見返してみたら、全く違う感想になりました。

まず、、

キム・タンの自信どっから来るの???

タンってずっと「俺について来い」スタンスなんですよね。それが好きなところではあるんですけど。


例えば、かの有名な倉庫でのシーン。

キム・タンの台詞をざっくり和訳(意訳)すると、こんな感じのこと言ってます。

「迎えに行く」って言ったろ、「待ってろ」って言ったろ。
頼むから「そこにいろ」って言ったところにいてくれよ。
待ってろって言ったら待って、行くなって言ったら行かないで。
これからは登下校も一緒にする。俺の言うことを聞いてくれよ。
分かったか?
相続者たち 16話より

そっからのキスシーンがもう大人すぎて直視できない…

違う、キスシーンの話じゃなくて。
この発言、当時最高級にときめいてました。ウンサンと一緒にいるために、発とうとするウンサンを引き留めたい一心での言葉。

でも今改めて見たら…

いやそんな発言する自信どっから来んの?????

だって財閥ですよ?強大な力を持つアボジを敵にまわしたら普通に潰されます。ウンサンと一緒にいたいのはわかるけど、先のこと考えてなさすぎる。

財閥とかお金とかどうでもいいっていうスタンスのくせに、いざ一文なしで家出たらウンサンにタクシー代払わせるしオンマに携帯と服せがむし、コートの中の5万ウォンで大喜びするし。

全然自分でなんとかしようとしてないじゃん。結局人のこと頼ってばっかじゃん。

キム・タンあんた半地下の家に住める?その日暮らすために交通整理やら工事現場のバイトしないといけなくなるかもしれないって覚悟ある??

ない。この人絶対ない。なんせウンサンしか見てないんだもん。

もし一文なしで追い出されたとしたら、バイトやってるウンサンにすがるしかないし、タンもバイトとか始めたとしても接客とかできないだろうから無理だし。
どっかに就職しようもんなら帝国グループの圧力かかって無理だろうし。


  もしかして…ヒモ一直線なのでは?


「早く大人になりたい」という言葉が劇中に出てきますが、「未成年のうちは1人では何もできない」って分かってるんなら、せめて2年我慢して大学に入って自分で稼いでからウンサンのこと迎えにいけや。なんで高2の今なの。ハイリスクすぎる。


いやドラマなんで、とか言わないでください!!!!


それに大人たちも、多感な高2の恋愛ぐらい自由にさせてやれよ。まだお兄ちゃんも結婚してないんだからそれぐらいの歳まではほっといてやれや。
何必死こいて嫡子がどうだ暴露大会したり、株主がどうとかやってんの。

高2なんだからほっといたら別れるかもしれないし、これから大学にも行くだろうからすぐ結婚とかもないだろうし。
大人たちも馬鹿じゃないの???


いやそういうドラマだから、とか言わないでください…!!!!



というか、タンの婚約者のラヘル、不憫すぎませんか?

ラヘルはタンとウンサンの2人を邪魔するいわば悪役ですが、今見返すとめちゃめちゃ理解できる。

タンの婚約者としてアメリカまで会いに行ったのに、家に行ってみたら知らない女(ウンサン)がいて。
しかも明らかに自分よりも社会的地位が下な女が。

そりゃスーツケースひっくり返すわ。


「いや婚約してるんですけど。私はタンのこと受け入れようとしてるんですけど。タンに好かれたくて可愛くなろうとしてるんですけど。
 何好き勝手やってくれてんの?」


ってなりますよねマジで。
プライドもうズタズタですよね。

婚約者の役目を果たそうとするとタンには邪魔者扱いされ、なんかウンサンも堂々とし始めるし、そのせいで学校内では「ラヘルが振られた」とヒソヒソされて。
ウンサンが悪者なんだって主張したくても、ウンサンに味方が多すぎてラヘルが悪者になっちゃうし。

おまけにお母さんが再婚するとかヨンドと兄妹になるとか家庭環境もごちゃごちゃしてきちゃうし。

しかもラヘル、友達いないし、お母さんも我が強いから、話を聞いてくれる人がいないんですよ。


ラヘル可哀想すぎる。そりゃ不眠症になるわ。

ウンサンとタンは、ラヘルをそこまで追い詰めたってことをもっと自覚しないとダメ。


ラヘルは大学に行ったら重い前髪を軽くして、MT(新歓合宿)行って、それなりに友達とか作って欲しい。というか友達になって話を聞いてあげたい。
焼酎飲みながら、思いっきりウンサンの悪口言ってやりたい。ラヘル悪くないよって肯定してあげたい。

絶対にラヘルは10年後すごい成功してるし、タンなんかよりもいい男捕まえて数百倍幸せになって、タンのことを鼻で笑ってほしい。

そうなると信じてます。



なんだかんだ飛躍してしまいましたが、7年ぶりにしっかり「相続者たち」を見た感想をまとめると

 ・タンは白馬の王子様ではなくヒモ男候補
 ・ラヘルは悪くない
 ・ヨンド前髪下ろしてからかわいい

って感じでした。

当時の私に見る目がなかったのか、ただ素直で純粋だったのか、
それとも今の自分がひねくれてしまったのか…

大人になるって、寂しいな…

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