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進行の教科書②
前回の続きです。
今回は、騎士はいつCOするべきかについて解説していきます。
大前提として、ア式における騎士の価値はそれほど高くありません。
初日こそ露出するのは避けたいですが、2日目の夜に噛まれるのが騎士にとっての100点だと考えてください。
いつCOするべきか
基本的に覚えることは下の2つだけです。
①処刑されそうになったらCOする
②占い師のCOが全て出そろったと判断できたらその時点でCOする
①は主に初日の話になります。
指定進行であれば指定されたときに、グレランであれば自分に2票集まった時点でCOするのが無難だと思います。
ただ、2票集まった時点でどういう状況になっているのかは考慮する価値があります。
例えばすでに他の2人に4票ずつ集まっている中で、自分に2票目が入った場合や、自分に2票入ったけど、議論の内容から考えてこの後投票する人達は自分に投票することはないだろうな、と考えられるならCOをする必要はないと思います。
このような状況判断に自信があるなら、自分の基準でCOタイミングを考えればいいです。
反対に、状況に応じて判断するのが難しいのであれば、2票貰った時点でCOするようにしましょう。
また、グレランと言えば決定表を打たずに決戦弁明を聞く→
決戦弁明の機会があるなら決戦でCOすれば良いと考えている人は多いと思いますが、これは誤った認識だと理解してほしいです。
前回の記事でも触れましたが、決戦に上がった人の両方ともにCOがあるケースはそれなりの頻度で発生します。
そうなってからでは遅いというのは、簡単に理解できますよね。
COを我慢して吊られたり、決戦でCOがバッティングするくらいなら、潔くCOして初日に襲撃される方が全然良いです。
②は実質的には2日目にCOするということになります。
前回の記事で基本的な進行パターンを4つ紹介しましたが、全てにおいて2日目に占い師がCOすることになっています。
つまり、騎士も2日目にCOするということです。
直感的に、「それはもったいないんじゃないか」と考える人も多いと思います。
初日同様、吊られそうならCOするべきだけれど、占い師から白を貰っていたり、村から白く見られていて吊られる心配がないのであればCOしない方がいいのではないかと。
そう思う方は、潜伏するメリットとデメリット、をそれぞれ理解する必要があります。
・潜伏するメリット
潜伏した際の主なメリットは、3日目の夜にも護衛能力を行使できるようになることです。
真占い師が4日目を迎えることができた場合には村の勝率がかなり高くなるため、メリットだけに目を向ければ潜伏する価値はとても大きいです。
ただ、それが実際に効果的に機能するゲームはかなり少ないです。
連続ガードができないため、3日目の夜に占い師を護衛したいということは、2日目の夜には占い師を護衛できないことになります。
つまり、人狼が2日目の夜に占い師の襲撃を選択した場合にはそもそも潜伏した意味がなくなりますし、そうならないように2日目に占い師を護衛するのであれば、連続ガードができないので騎士が生存していても3日目の夜に占い師を護衛することはできません。
つまり、このメリットが効果的に機能するのは占い師護衛(真だと思って護衛したけど偽だった)、もしくは捨て護衛したうえで、人狼の襲撃が占い師以外(霊能や白先など)に入った場合でなおかつ、3日目に真占いが処刑されずに生存した場合に限るわけです。
ここまで筋道立てて分析すると、潜伏するメリットはほとんどないようなものであることが分かると思います。
・潜伏するデメリット
潜伏した際のデメリットは、占い師に占われてしまう可能性があることと、2日目に吊られそうになった人外に回避を許してしまうことです。
人外が回避した場合にもし対抗COをするというのなら、潜伏が成立するのは2日目の処刑で村人を吊ることが決まった場合のみと考えなくてはいけないですよね。
回避があっても対抗COしない場合は、次の処刑候補に自分が入らないことが最低条件になります。
回避が出た時点で対抗COしなかったのに、自分が吊られそうになって結局COするなんていうのは印象が最悪ですからね。
また、人外の回避があった中でも無事に潜伏が成功し、3日目に意気揚々とCOしたとしても、村からすると結構渋い状況です。
2日目には霊能者や占い師が襲撃されることが全く不自然ではないため、回避COした騎士が噛まれていないからというだけで偽物と断定することはできません。
反対に、回避した真騎士を吊るために人外が後から騙ってきたのかもしれない、という懸念はついてまわります。
こんな小難しい状況になるくらいなら最初からCOしておいてくれというのが村の総意になるでしょう。
騎士自身が占い(真贋問わず)から白を貰っている状況であれば、このあたりの懸念はかなり軽くなると思います。
そのうえで2日目に人狼を吊る必要がないと判断できる場合は潜伏するデメリットはほとんどない状況だと言えます。
ただ、これもガチガチに理詰めをしていくと、騎士回避した人狼目線では、対抗が出てこない時点で白先に騎士がいるという推測が簡単にできてしまうため、白先を襲撃して乗っ取りを成立させるというのもかなり現実的な戦略になってきます。
当然、このタイミングでの白先襲撃はかなり違和感が強いので、騎士の乗っ取りを追うこと自体はそれほど難しくないですが、それで真騎士を吊らせようとしてるのかな、とか考え始めるとキリがありません。
そもそも潜伏するデメリットがほとんどないからと言って潜伏するメリットがあるのかというと、そういうわけでもないというのは上で説明した通りです。
進行の目的はこのような余計な推理にリソースを割かないために存在するということを理解できると飲み込みやすいと思います。
また、潜在的ではありますが、村人陣営が円滑に推理を進めていくことへの妨げにもなります。
騎士を疑い続けてしまう人がいればそれはそのまま時間の無駄ですし、占い師の優先事項にも「騎士を占わない」という余計な課題を課してしまうことになります。
このように起こりうる事象を一つ一つ紐解いていくと騎士が2日目以降も潜伏することがどれだけ村に不利益をもたらしうるか理解できるのではないでしょうか。
おわり
恐らくここまで説明しても「すぐ噛まれたらつまらないじゃん」という理由だけで潜伏をする人はいなくならないと思います。
でも、そういう人をできるだけ減らしたいとは思っていて、どんなゲームもルールを守って遊ぶ方が絶対に楽しいものです。
それはルールを破られた側だけの話ではなく、ルールを破った人にも当てはまるはずです。
進行はルールではないですし、他人に強要するものでもありませんが、ルールを守るのと同じように、プレイヤー全員が「村の勝利のために最善を尽くす」という方向を向いているから楽しいゲームになるんだと、そう思えるようになれば、独りよがりなプレイは自然となくなっていくのかなと思います。
では(*'▽')
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