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共通の敵を作る、ということ

OBの仕事。「来て聴いてイチャモンつけるだけで、楽でいいですよね」っていわれたことあるんですけど、OBの役割って、それ以外にも色々あります実は。と思ってましたw

私が考えてた「仕事」の話なので、他の人がどう考えるかはそれぞれかなと思いますけど、私の場合の話を。

隠された仕事のひとつに、運営に上がった3年生の盾?になる、という役割がありました。負の感情を引きつける、デコイ。

これは、他の部活でおきたトラブルの中で、部内での”権力を持つ立場の人間(≓部長とか)”に対する反発、当たりの強さを目の当たりにしたせいもあります。
同年、またはそう年齢差がないのに、ポジションのおかげで発言力が強くなるとか、人を使う権利がある・決定権がある(ように見える)とか、そういうのに対する反感。

(箏の部活でOBになったあと、珍しくも当時の下級生の愚痴を聞く機会があって、その時に聞いた「大学ってもっと自由だと思ってました」という言葉に感じられた、「自由」に対する微妙な感覚がある気がする、うまく言葉にできないけど。平等であるはずの人間関係が、組織のシステムで不平等にされてることに対する不満というか。
あと、学年で一つ二つしか差がないのに、「命令・指示に従わなくてはならない」という、”中学や高校じゃないのに、まだこんな上下関係を続けなきゃいけないの”という感覚もあるかな。
顧問の先生は部活の指導にはほとんど関わらないので、自主的な運営は学生メイン、つまり、先輩が後輩を、という形になるので、年が近い分、余計に反発もしやすい・されやすいのかも)

しかし、下級生の反発が運営に向かうと、やりづらいというか、困るんですよね上級生。
組織として動く以上は、一年生はじめ誰かしらに仕事振って分担していかないとつぶれてしまう。全体的な機能・稼働はできるだけスムーズにいってほしい。
だけど、そう思い通りにうまくは回せないじゃないですか。別段とくに経験があるわけでもないし特段ぬきんでて人柄や何かが優れてるわけでもない、いわゆる普通の子が、「他に人がいないから」という理由で強制的にそのポジションに「座らされた」ってことの方が多いわけで。
役割に向いていない人がそれを努力するときのつらさは、たぶん半端ないと思うし、「自分だってやりたくてやってるわけじゃないんだ」という気持ちはどこかしらにきっとあると思う。
これで大丈夫だという確信もない、上手くいかないとき自分にすらイライラしてしまう、そういうことって、わりとある。気がする。

うまくいっていないと感じるときに、とりがちな手段、お手軽なのが「組織の外に的を作る」ことになったりします。みんなで一緒に”的あてゲーム”を開催して、いろんなことを回避する。(注意:オススメしているわけではありません
練習がスケジュール的に厳しいとか、合宿で煮詰まりすぎてるとか成果発表直前で不安でたまらないときとか、何かうまくいかないとき、”的あてゲーム”をすると、視線を外にそらすことになってわりと都合がいいのですよね。

(これ、同調圧力が強い集団だと、いやおうなくそうなることもある気がする。「みんなで一緒に~しましょう」がイコール「仲良し和気藹々」の形だと思い込んでる人は実はけっこう多い感じ(部活に限らず)。)

なので、1年2年の反発やみんなのイライラが、3年生・運営の特定の人に向かずに、まとめて私に来ている分には、まぁいいいかよしよし、と思っていました。(組織の内側で反目が起こったり鬱屈が溜まるのは、外から手出しがしづらくてとても怖いのですよ、OBとしてはw)
みんなで悪口言い放題してストレス発散して、同じ目標に向かっていけるなら、それでもいいかな、と思いました。私はね。実際に部活で会っている時間内できちんと振る舞ってくれれば別に害はないので。笑 自分が2.3年生の時も同じようにしてたことがあるから分かるよ。と思ってましたし、今思い出してもそこは変わらないです。

(*再度注意:オススメしているわけではありません。こういうケースがあったよ、ということですよ、そしてあくまで、私がそれを自分の役割仕事として考えて頑張れたから、というだけのことで、普通の人なら陰口たたかれた時点で信頼関係が終わります

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このやり方は「共通の敵を作る」という方法で、組織の結束を強める効果があります。でもメリットもデメリットもあるので、そこは注意しておかないとかな。一般的には、こういうやり方を好む人がいたら、注意して離れる・距離をとるべきだと思います。
以下の記事が分かりやすいと思うので読んでほしい。

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その他のデメリット、弊害としては。

集団への帰属意識で酔っ払ったような一年生が養成されることがあります。
実際にあったサンプルとしては、聞こえよがしに「あれだけみんなに嫌われてるのに、よく平気で部活に顔出せますよねあの人。面の皮?w」とか。
上級生の困った雰囲気があったので、自分たちで責任とらせてあげようと思って放置しましたがw (最終的には直接のやりとりがあった後、部活で会わなくなりました。いったん入ってしまった感覚を上書きするのは難しかったみたい)

人との接し方、自分の表面の作り方というのは、TPOに応じて変える必要がある、というのはまぁ大学生になる以前にお勉強してくる人が多いので、わりと当たり障りなくやりぬける人の方が多いんですけども。そうでないひとも中にはいるので。
集団で悪口陰口をイベントとして正当化してしまうと、その後の数年は、後輩に影響が残ることがあります。

(私の2.3年生の時は、陰口たたいてても、同学年だけで箏の下級生ゼロだったので、影響は残らなかったと思うし、その後きてくれた一年生には健全育成をできるだけがんばりましたので。両方経験した身としてはポジティブに回す方が楽だった記憶。みんな明るく笑うし)

あと、わりと、悪口を言い放題してた人は、OBになると部活に来なくなりますね…w 自分が言われる側になると怖くなるのかもだろうけど、動ける人数が少なくなるのは勘弁してよと思ったり。w
(なんで陰口言い放題の人たちのこと知ってたかというと、「あなた、~ちゃんたちにこんなこと言われてますよ」ってご注進にきてくれる親切なひとがいたので。双方の溝深めて遊びたいのかと思いましたけど、 ただの親切だったようなんでありがたいような嬉しくはないけど、対策を考えられたからいいかなー)
(仲良しするために行くわけじゃないからOBというのは。あと、年齢が上になればなるほど叩かれるから嫌、というのもちょっと違う気がする)

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「OBはうまく使いなさいよ」と言っていたんですけど。
陰口の組織内での公認は、人によっては「あの人は~してもいい」と認定してしまうから、一時期そのデメリットがきつかったなぁ。
多くはなかったですけど、直接、面と向かって悪意をぶつけられることもありました。
現役生ならまだお子様の範疇やしええかな許すと思ってたりもしたんですけど、OBからもそういうことがあり。 大人になる、年齢が上がるというのは、成長すると同義ではないし、下手をすると悪い方向へ成長してしまうこともあるんだなぁと思ったり。(自戒も込めて)

(しかし部活に行くのにとても消耗するようになって、ずっと胃が痛いとか熱が上がるとかしてましたね。まぁ体調も今ひとつだったりもしてたんですけどw
OBは、年上ほど、反撃できないわけじゃないけど立場的にオトナであることを求められ続けるので、それが大方の消耗の原因かとも思うんですが。
学生から見たら、卒業生ってすごく大人に見えると思うんですけど、オトナのふりができるようになった人、というのが大半の年上の人だと思いますから期待しちゃいけないですよ色々と…笑)

OBが部活に必要なのは、色んな意味で便利だからなんですけど。メリットとデメリットは同時に存在するので、上手に。
上手く使う、というのは、上手くつきあう、ということでもあります。適切な距離感と、適切な関係を作ってほしいなぁ。
締めとしては微妙だけど。今考えたのはそんな感じ。w

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