アイドリングの回転だけでは足りない。

以前別のブログで書いていた記事です。仕事で教習指導員をしているので、ぼくの文章では車の運転に関する話がちょこちょこ出てきます。――――――――――――――――――――――――――――――
半クラッチを感じるのが苦手な人向けに、発進するときにアクセルを煽らずに発進するという練習を方法がある。クルマが動き出したところがクラッチがミートしたところなので、クラッチへダルをどれくらいあげていったら半クラッチになるのかすぐ掴めるようになるというわけだ。

 ふみっちょさんのYoutube動画のなかでは、これがやさしい発進のためのワンタッチテクニックとして紹介されていた。基本的にあの動画で説明されている通りだと思う。特にトルクが強いクルマであれば、止まっているクルマを動かすだけの十分な力を半クラッチで用意することはできる。

 ただし、これもふみっちょさんの動画で説明されているのだけど、そこからなめらかに加速していくためには、やはりアクセルを徐々に足していかなかければいけない。たしか、足りない分のアクセルを足すようにしようと説明されていたけれど、あれは、今ならわかる、アイドル回転(クラッチをつながず、アクセルペダルを踏んでもいない状態でのエンジン回転のこと)から半クラッチを使ってクルマを動かし始めると、クルマが停止している状態からクラッチをつないでいくので、当然アイドル回転からさらにエンジンの回転数は下がっていく。その下がった分を足してあげて、徐々に加速していくのだ。

 半クラッチだけで発進しようとすると、クルマがガタカダガタッと振動するのは当たり前で、エンストする手前までエンジン回転数が下がっていっているからそういう状態になる。今まで自分で運転しているときに、半クラッチだけで発進しようとすると、ガタカダガタッとなってしまうので悩んでいたけど、原因はエンジンの回転数がアイドル回転以下に下がってきていたからだ。つまり1速に入れようとしている状態でノッキングが起きているということだ。であれば、ここにアクセルを足せば、スムーズに発進できることになる。

 半クラッチだけで発進することと、半クラッチを作ってから足りない分のアクセルを足してあげながら発進することは違う。そこを意識していくこと。

2023年7月29日

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