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大型連勤を憎んでいたOL時代



三連休、GW、年末年始、土日
世間の大多数が浮かれている日が大嫌いだった

学生時代のゴールが見えていたあの頃、
連休なんてどこも混んでるし平日に遊べた方がいい
映画のサービスデーは水曜だし
美術館も平日なら静かにのんびり見られるし
温泉だって土日は100円高かったりする
だから卒業しても自由に平日に出かけたい、なにも変わらないわたしのままでいられるようにしよう。
そう思ってシフト制の会社を自ら選んだ

初めの頃は望み通り大学生の延長を楽しめた
ネイルも髪色もピアスもなにもかも学生のまま使えるお金はたくさん増えて選択肢は無限にあって希望も活力も意欲もなにもかもを持っていた


その時付き合っていた人は土日休みの仕事をしていて、私たちが同じ時間を過ごすためには平日休みの私が休み希望を出して、彼に合わせる必要があった

1日でも多く彼に休みを合わせたい
休みの全部を土日にしたい
日曜の朝も彼と家でまったりしていたい

いつもシフト表と睨めっこしていた
社員の人数の少ないベンチャー企業で土日の希望休の倍率は高く、土日で続けて希望休を通すには1ヶ月以上前から周りへの根回しが必要だし、大型連休は大型連勤を求められる環境で、上司に評価されるのは土日に快く出勤し残業しあまり休みの希望を言わない社員だった

おまけに彼は友達が多く予定がたくさんあったので、せっかくとれた休日の休みでも彼には会えず、人の多い街に浮かれた街に出る気にもなれず部屋でただ丸まっていた日もたくさんあった

就職して彼とお別れするまでのおよそ1年半、
年末年始に10日以上休みがとれるのに私と予定を合わせてはくれず友達との予定がたまたまなかった日にしか私とはお出かけしてくれない彼への恋の虚しさからシフト制正社員を選んだ自分を恨み、環境に八つ当たりして連休という言葉さえ嫌になって、シフト表を見てはあの人は希望してないのに土日に休めてずるい、私だけ不利なシフトにされてると被害妄想をして病んだりしていた




当時の恋人とはお別れして無職になって、
もう連休は憎くないし世間と一緒に浮かれて遊ぶこともできるようになった

また働き始める時の選択肢はたくさんある
正社員か、派遣社員か、アルバイトか
勤務時間は?休みは固定?仕事内容は?

新卒の頃、今の自分の希望は未来の自分の希望と信じていて心を病んでしまった私だから、次の選択は慎重にしたい
大人の選択は難しい
なんでも選べるけど、なんにも選べない気もする

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