NESTEアウトプット4
関節可動域と安定性
可動域には2種類あり、
1.クローズドパックポジション ロックされた状態とよく言われる状態。2つの骨が関節面でしっかり接触するので、機動性がなく、ケガしやすい。
2.ルーズパックポジション 関節面が安定していない状態で、可動域や動作性が高く、ケガしにくい。
安定性にも種類があり、
・受動的な安定 内的な安定(収縮しない組織、例えば腱、膝関節の側部)と外的な安定(ベンチプレスをする際のベンチ台)がある。
・能動的な安定 静的な安定(筋の等しい長さの収縮や適切に機能するように関節を固定する)や動的な安定(筋の等しい張力の収縮や動作中に適切に機能するように関節のポジションを維持する)がある。
靭帯
靭帯とは、・骨と骨を繋ぐ ・コラーゲンで形成され、引っ張る力と断ち切る力に対処する ・関節の接触面を維持する ・不適切な動きを制限、排除する。 ・関節の受動的な安定を保っているが、伸び切るようにできていない。
エネルギーとアデノシン三リン酸
アデノシン三リン酸(ATP Adenosine Triphosohate)は全筋収縮のエネルギー源である。アデニンとリボースから成るアデノシンに3つのリン酸基が結合した高エネルギー分子で、これがADP(アデノシン二リン酸)とPi(リン酸基)に分解する際にエネルギーが放出されるのである。ATPは、貯蔵することが難しいので再合成をし続けなければならない。
ATPを生み出すプロセス
ATPを生成するプロセスは、有酸素性と無酸素性がある。
「無酸素性プロセスⅠ ATP-PCr系」
ATPの補給で一番最初に用いられるのはクレアチンリン酸(PCrやCP)です。筋量にもよるが、これらが筋中にリン酸を貯蔵させる。クレアチンリン酸のリン酸がADPと結合して、ATPを生成する。クレアチンリン酸は体内に少量しかなく、約5~10秒で消費し、補給に数分かかる。なので、短時間の激しい運動に優位にこのプロセスが用いられる。筋トレをするトレーニーや多くのトレーナーがクレアチンを摂取したほうが良いというのはこのためである。
「無酸素性プロセスⅡ 解糖系」
解糖系とは、グルコース(6つの炭素原子から成る単純構造の炭水化物)をピルビン酸化合物(3つの炭素原子から成る分子)2つに分解する過程で2つのATPを作り出すものだ。無酸素状態での解糖プロセスでは、ピルビン酸化合物は乳酸になる。これに対する制限因子は、グリコーゲンの有り無しではなく、乳酸とその他の代謝物の蓄積である。30秒~3分ほどの高強度なエクササイズを行うと、無酸素性解糖系が優位になるので乳酸が大量に蓄積される。このシステムがエクササイズの強度に耐えられなくなると、乳酸が代謝廃棄物となり継続的に蓄積されていく。これが、体が焼けつくような感覚になるバーンや筋収縮ができなくなる原因です。また、乳酸が急速的に蓄積し始める段階を「乳酸性作業閾値 LT」「無酸素性作業閾値 AT」と呼ぶ。
「有酸素系プロセス 酸化機構」
酸素が介在する解糖では、生成されたピルビン酸は乳酸にはならずに筋細胞内のミトコンドリアに入り、アセチル補酵素A(アセチルCoA)になる。これがクレブス回路によって二酸化酸素と水へ酸化される。この回路によってグルコースあたり34~36個のATPを作り出すことができる。これが酸化機構と呼ばれる。ミトコンドリアの数多いほど、有酸素系エネルギー生成能力は高く、疲労に対して強いことになる。
脂質代謝
脂質を分解してATPを再合成するプロセスを脂質代謝と呼ぶ。脂質は、筋にとって最大のエネルギー源である。これによってのATP再合成の制限要因は身体の代謝速度である。脂質代謝は、安静時や低活動時のエネルギーとして活用されるが、運動強度が高くなるにつれて代謝率が減少していく。脂質代謝だけでエネルギー供給ができなくなると肝臓や筋肉のグリコーゲンを活用するようになります。
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