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「10-15万円でカメラを買いたい」という話

知人から「10-15万円で一眼レフかミラーレスカメラを買いたい。何を買えば良いのか」という質問が来た。せっかくなので,noteにまとめる。
以下,個人的偏見に基づく感じなので,異論は認めない(笑)

要望から考える

知人の要望は簡単にまとめると

  • 仕事のイベントの記録で使いたい

  • ポートレートを撮りたい

  • 風景を撮りたい

  • イヌを撮りたい(動いている時も)

である。まぁ,ここで既に10-15万円という金額に絶望を感じる(笑)
動体物に15万円の予算はアレです。出直してほしい(^^;;

でも,まぁ,世間の感覚から言えば,カメラに10-15万円は結構な金額を使うイメージでしょうから,それで話を進める。

一眼レフかミラーレスか

流れ的に今,一眼レフを買うことは無いだろうと思う。ゴメンナサイ,リコーというか,PENTAX。以下,ミラーレスで考える。

ファンダーは欲しいだろう

金額的に縛りを設けることになるが,ファインダーは欲しいと考える。だって,わざわざカメラを買うのだから,個人的見解でファインダーのないカメラは却下。

センサーサイズはどうする

予算的にフルサイズはあり得ないので,APS-Cかマイクロフォーサーズであろう。

レンズはどうする

イベントを撮りたいと言うことから,最初からダブルズーム又は高倍率ズームなキットが良いだろう。
しかし,問題はポートレートである。ポートレートに耐えられるボケるレンズが欲しい。85〜135mm相当(35mm換算)で使えるレンズを考える。この辺を考慮して,以下,カメラを探す。

売っているカメラから考える

ここまでで,だいたい調べるべきカメラが見えてきたので,後は各メーカーのラインナップから調べるわけである。
以下,カメラマン リターンズ#7を参考にメーカー毎に考察していく。商品の価格はみんな大好きヨドバシカメラから引用する。アフェとかはしていないので,私には何の利益もない(笑)

こんな私のnoteなど読んでいる暇があるなら,カメラマン リターンズ#7を買ってちゃんと考えた方が良い。

なお,以下の価格などは2023/02/26現在の話。書いてある事は,あくまで個人の感想デス。

CANON

キヤノンである。キャノンではない。これ,大事なので覚えておいて。テストに出ます。
CANONには,候補が二つある。R10とKiss M2である。MマウントであるKiss M2はある意味,完成されているが,今後が見えないので,今回外す。R10を見ていく。

ヨドバシを見るとWズームキットの設定がなく,標準ズームキットが148,500円である。予算ギリギリ。
https://www.yodobashi.com/product/100000001007118440/

高倍率ズームは181,500円である。予算オーバー。
https://www.yodobashi.com/product/100000001007118441/

とりあえず,条件的に厳しい事は分かったが,ポートレートレンズはどうか?EOS Rの厳しいところはサードパーティーのレンズが無いところだ。標準で言えば,RF 50mm F1.8あたりが候補だろう。ヨドバシで31,680円。
https://www.yodobashi.com/product/100000001005876339/

そんなわけで,高倍率ズームに50mm F1.8では既に20万円オーバー。予算の想定外である。無念。

SONY

SONYのWズームで15万円以内で買えるラインナップはα6400である

Wズームは158,640円。いや,15万円以内ではなかった。既に予算オーバー。
https://www.yodobashi.com/product/100000001004228195/

ポートレートなために50mm F1.8なレンズを探すとE 50mm F1.8がある。36,300円。割とリーズナブルである。
https://www.yodobashi.com/product/100000001001848952/

もう少しお金を出すのであれば,SIGMAの56mm F1.4という選択肢もある。49,500円である。
https://www.yodobashi.com/product/100000001004146210/

いずれにしても20万円前後である。無念。そして,α6000系統はα6600まで出ているので,今更6400を買うのは気が引ける。

NIKON

ニコンである。最近は危機的状況を脱出しているようで何よりである。
ニコンはZ50かその外装が変わった感じのZ fcが対象だと思われる。

Z fcはWズームの設定がないので,Z50のダブルズームを見てみよう。146,970円。
https://www.yodobashi.com/product/100000001005184650/

Zな50mm F1.8は82,830円である。50mm F1.8で8万円は鼻血が出そうである。
https://www.yodobashi.com/product/100000001004032057/

今はまだ出ていないが,先ほどのSONYにも登場したSIGMAの56mm F1.4が魅力的である。

とは言え,結局,ここまで買ったらやっぱりほぼ20万円である。

富士フイルム

富士フイルムである。ここもまた,富士フィルムではない。ここ,今日の2つ目のテストに出るところですよ。ちゃんとノートを取って。

X-S10のWズームであろう。

しかし,これまた既に165,000円で予算オーバー。しかも,お取り寄せになっている。入荷予定がわからん。公式サイトでも約3ヶ月後をアナウンスしている。すぐに買えないので,この先の議論の余地はない。
https://www.yodobashi.com/product/100000001005858795/

調べるのも疲れてきたので,富士のポートレート向きのレンズは予算から考えてもSIGMAの56mm F1.4が良さそうだと思う。たぶん。49,500円である。
https://www.yodobashi.com/product/100000001006955501/

まぁ,富士も20万円オーバーである。

OMデジタルソリューソンズ

もうオリンパスではない。OMデジタルソリューションズ(以下,「OMDS」という)である。該当機種はE-M10 markIVである。OLYMPUS時代の製品なので,軍艦部はまだOLYMPUSである。これだけで好感が持てる(笑)

Wズームが118,800円である。ここまでで最安だ。素晴らしい。
https://www.yodobashi.com/product/100000001005794287/

ポートレート向きのレンズとして,M.ZUIKO 45mm F1.8がある。なんと28,530円。
https://www.yodobashi.com/product/100000001001750948/

ここまで揃えても147,330円である。初めての予算内。もう,これでいいだろう。5社目で疲れてきた(笑)

ちなみに,これまたSIGMAの56mm F1.4があるので,もう少し頑張ってみる気があるなら,そちらも選択肢だと思う。49,500円。
https://www.yodobashi.com/product/100000001004146209/

Panasonic

LUMIXは,G100やG99が対象となりそうである。

G100は,それはそれで個性的であるので,面白そうだが,標準ズームキットしかなく,考えてみるとSONYでもZV-E10を飛ばしたので,G100は飛ばすことにする。

ということで,G99の高倍率ズームで154,000円である。既に予算オーバー。
https://www.yodobashi.com/product/100000001007416007/

ポートレートに良さそうなレンズとしてはG 42.5mm F1.7がある。30,840円。前述のOMDSの45mmF1.8もそうだが,マイクロフォーサーズはレンズが安いところが正義だ。
https://www.yodobashi.com/product/100000001002685346/

リコー(PENTAX)

残念だが,レンズ交換式のミラーレスはない。PENTAXブランドで光学ファインダーを大切にするといういつまでもミラーレスに舵を切らずにSONYにやられたNIKONやCANONの失敗を省みず…いや,今日はその話はどうでもいい。とりあえず,該当機種無しである。

SIGMA

ファインダーのあるミラーレスとしてfp Lを推すとしても,予算的にもアレですし,マニアックすぎるので,割愛。

LEICAとかハッセルブラッド

まぁ,調べる必要も無いくらいに予算がアレなので,終了。

結論

以上のことから,予算だけを考えると,OMDSのE-M10 markIVが唯一無二の正解である。

簡単にまとめると,10-15万円でカメラを買ったとしても,ボケが欲しいとかズームが…とか言い出すと意外と選択肢がないのである。

そして,今日,ここで取り上げたカメラはたぶん,どれを買ってもちゃんと写る。どれを買っても似たり寄ったりだと思う(笑)

意外と問題は標準ズームだけにするか,Wズームにするか,高倍率ズームを取るかだと思うし,そのマウントに(リーズナブルな)レンズはどのくらい出ているか,ということなのだと思う。

私も昔は純正レンズしか買わないと思っていたけど,最近は大人になって,そんなことはないなと思うようになったので,サードパーティー製レンズが出ているメーカーのマウントの方が楽しそうだなと思う。並べてみるとSONY,富士フイルム,OMDS/Panasonicあたりが該当しそうで,さらに普通の人にはいろいろと良いという感じになるから,SONYとかが売れているのだと思う。

ここまで書いてきて,身も蓋もないけど,15万円でiPhone 14 Pro/Pro MAXでも買った方が,広角からそこそこ望遠まで使えてポートレートも撮れて幸せなんじゃない?と思ってしまうから,コンデジが衰退し,カメラ業界がアレな感じになってしまうわけです。

そこで悩んでいるのかよ。

ここまで必死にまとめてきて,知人から更にメッセージが飛んできた。

CANONかSONYかで悩む。

なんだよ,そこかよ。
まぁ,好き嫌いだから好きな方で良いんじゃないの?(笑)

さらにメッセージが来た。

OLYMPUSはどうなんだろう

ああ,ちゃんと唯一無二の正解を選んできましたか(笑)
OLYMPUSというかマイクロフォーサーズは確かに悩みどころ。悩ましいのは,APS-Cに比べてボケが得られにくいというのと,将来的にPanasonicは撤退するかもしれないし,OMDSはどうするんだろう?ってところでしょうか。

私は今,OMDSのOM-1とSIGMAのfpを主に使っている。マイクロフォーサーズとLマウントという世間的には変態的な組み合わせだ。ちなみにLUMIX S5も持っている。

正直,一つしか持たないならAPS-Cなのかなと思うが,フルサイズの画質の余裕感を見るとAPS-Cでは物足りなくなるし,APS-Cの中途半端に大きいレンズを見ると,だったらフルサイズにしてしまった方が良いと思ったりする。一方,前述の通り,ボケとか見るとマイクロフォーサーズは物足りないが,そのシステムのコンパクトさとレンズの安さは魅力的である。

まぁ,どうせ,マイクロフォーサーズが万が一,残念な結果になったときは,そのカメラも古くなっているだろうから,別なカメラを買えば良いので問題ないと思う(笑)
いや,オリンパスの中の一部門だった時には撤退の心配をしていたけど,OMDSになってからは,それしかないから撤退は無いと信じている。ただし,これから出るカメラの軍艦部がOM SYSTEMというのは気に入らない(笑)どうせ慣れると思うけど。

意外とコンパクトでリーズナブルである事を考えるとマイクロフォーサーズは個人的にはとても良いカメラだと思っている。大きくて重いカメラは持ち歩かなくなるので,写真を撮ることを考えると小さいは正義です。正直,個人的にはサブ機としてE-M10 MarkIVのファインダーがないみたいなE-P7を買おうかと結構グラグラしていたりする。

まぁ,本日の結論は,そのくらいの予算で本格的にレンズを揃えたりするので無ければ,予算内で好きなのを買うのが良いでしょうが正解だと思います。
おやすみなさい。

大事なことを書き忘れた(追記)

カメラとレンズを買っておしまいでは無い。

カメラ本体に対しては,液晶保護フィルムが欲しいなら買う必要がある。さらに予備のバッテリーも1本ぐらいは買った方が良いだろう。最近はバッテリーチャージャーも別売りな事があるから要注意だ。

レンズについても傷を付ける事を考えると,保護フィルターは買った方が良い。フィルターは高ければ高いほど,イイ感じだ。そして,安いフィルターは画質の面でメリットはない。

あとメモリーカードも必要だ。

以上,予算内に収まってもこの辺で2,3万円くらいの支出が必要になると思うので,忘れてはいけない。

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